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政府の有識者懇談会が学術会議の今後の在り方について報告書をまとめる

日本学術会議の今後のあり方について、政府の有識者懇談会は、国から独立した法人に改める一方、国が財政支援するなどとした報告書をまとめました。

[NHK 2024年12月18日 18時03分]

この記事の中で私が気になるのは、報告書が運営の評価と監査を行う委員や監事を、総理大臣が任命することに「十分な合理性がある」と明記しているという点です。

私は政府や社会に対して完全に独立して科学的助言を行う科学アカデミーの存在は絶対に必要だと考えています。一方で常に政府の言いなりになるような「御用」科学者の集まった政府諮問機関ほど私たち国民にとって無意味どころか危険なものはないと思っています。

「運営の評価と監査を行う委員や監事を、総理大臣が任命する」という点に私は懸念を感じています。

私は、政府が自ら口出しできない独立機関である科学アカデミーを尊重し、科学者の提言や助言に耳を傾けることができるかどうかは政府の民主主義的成熟度を示す一つの指標ではないかと思っています。そして究極的には科学研究や科学教育を含めた科学の価値に対する政府の理解度を示すものだと思っています。

提言や助言を受ける立場の政府が、なにかしらの圧力や介入によって学術会議の意見をコントロールできるような仕組みを用意しておくことに関しては、私は強い懸念を感じます。

以前にも書きましたが、私たちは、学術会議に国民の立場に立って公正で科学的な立場で提言を出してもらうために政府の力に頼る必要は全くなく、ただ純粋に科学的立場・国民の立場に立った提言を出すように様々な機会に学術会議に対して世論をぶつけていけば良いのではないでしょうか?科学アカデミーに対する制限や圧力や介入は、独立した機関から提言を受け取るべき政府の役割ではないと思います。

学術会議が国民の立場に立って公正で科学的な立場で活動し提言や助言をしているかどうかを監視するのは政府ではなく私たち国民であるべきだと思います。私たちは学術会議の活動にもっと注目していくべきではないでしょうか?これは今後どのような政府が出来たとしても堅持すべきことだと思います。

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