英国滞在歴による献血の制限
若い頃はたまに献血に協力をしていました。
社会人となって東京の三鷹市に住んでいたころ、休みの日に中央線の武蔵境駅前などでよく献血の呼びかけを見かけました。体調も良く時間があるときにはたまに献血に協力しました。
献血の際には、血圧や体温、ヘモグロビン濃度などを事前に測定していただけるので、自分自身の健康にも自然と関心を持つことができます。
休日のある日、武蔵境駅近くをぶらっとしていると、献血のお誘いを受けました。時間もあったので、「いいですよ」と応じると、車に乗せられて移動することになったのでちょっとびっくりしました。近くの武蔵野赤十字病院に行って献血するとのことでした。おかげで初めて赤十字病院に入ることができました。
いろいろと説明をうけて、十分献血に対応できると判断されて、それまで200mL献血しかしたことが無かったのですが、「400mL献血に挑戦してみませんか」と言われちょっとどきどきしながら挑戦してみました。
血を抜かれながら、これで400g以上は体重が軽くなるなとか、400mLの血液を生成するのにどのぐらいの時間がかかるのかなとか、400mLの血液をその辺にぶちまけたら結構衝撃的な量だろうなとか、いろいろなことを考えているうちにあっという間に献血は終わりました。
ちなみに日本赤十字社のページによると、人間の血液の量は、体重の約13分の1と言われていて、血液の量の12%を献血しても医学的には問題がないそうです。
70kgの体重の人の血液量は、およそ
70kg x 1/13 = 5.4kg
そのうち12%を献血しても大丈夫だとすると
5.4kg x 12/100 = 648g
血液の比重は約1.055ぐらいだそうですから、
648g / 1.055 g/mL = 614mL
ということで、体重70㎏ほどの人であれば、614mL献血しても医学的には問題ないそうなので、私の体重であれば400mLは十分行けると判断されたわけですね。
そして次に献血ができるまでの期間も決められています。今回と次回の献血の種類によっても異なりますが、今回も次回も400mLの献血であれば男性は12週間後、女性は16週間後の同じ曜日から献血できるそうです。
若いころ献血したときには、ジュースなどもいただいてしまい大変恐縮してしまいました。
献血する際には事前に以下のような点を確認され、場合によっては献血できないこともあります。
私はイギリスでの物理探査研修で、3ヶ月にわたってイギリスに滞在していました。その頃、イギリスなどでは牛海綿状脳症 (BSE)が問題になっていました。
2005年2月に国内で初めて、BSEとの関連性が指摘されている変異型クロイツフェルト・ヤコブ病(vCJD)の患者が確認されました。変異型クロイツフェルト・ヤコブ病(vCJD)への感染可能性と、輸血による伝播に関して未知の部分が多いことから、2005年6月1日より、1980年から1996年の間にイギリスに1日(1泊)以上滞在した人は献血できないことになりました。
2010年1月27日からこの制限が少し緩和されて、現在、イギリスに1980(昭和55)年から1996(平成8)年までに、通算1カ月(31日)以上の滞在歴のある人は献血することができません。また、イギリスに1997年(平成9年)から2004年(平成16年)までに通算6カ月以上の滞在歴がある方も献血できないとのことです。
私自身はまだまだ健康なので、機会があれば献血をと思っていましたが、残念ながら上記の制限にひっかかり、現在は献血することができません。
私自身もそんな健康へのリスクがあることに不安ではありますが、感染の有無の確認ができる方法が確立されて、安全が確認されて献血ができるようになることを祈っています。