国道299号線
埼玉県の入間市から飯能を通って、ムーミンバレーパーク、巾着田の傍を通って、西武池袋線と並走しながら山道に入り、正丸峠を越えて秩父に向かいます。秩父を超えると小鹿野町、そして群馬県の神流町、上野村を通り、険しい山道を登り、十国峠を越えると長野県の佐久穂町に入ります。そこから今度は八ヶ岳の八千穂高原、蓼科高原を抜けて茅野市に至るまで全長約205㎞の国道が、国道299号線です。
私の実家から比較的近い埼玉県の入間市を起点とし、高校時代に遠足や地学部の地質調査でお世話になったエリアを通ります。
また、群馬県に入ると、大学時代に地質巡検で訪れた恐竜の足跡化石で有名な神流町、そして大学時代の衝撃の事件だった日航機事故の慰霊の園がある上野村を通ります。大学時代の忘れられないエリアです。
群馬と長野の県境の十国峠付近はなかなかきつい山道で、私が通ったころは道幅も狭く、関東地方の国道としてはかなりの難所だったと思います。そして長野県佐久穂町から茅野市に向かう途中市境にあるのが麦草峠です。国道299号線の最高地点2,127mはこの峠で、国土交通省のページによると、この地点が日本で2番目に標高の高い国道の地点だそうです。
昔、私が会社のハイキングなどを楽しむクラブの幹事をしていた時に、下見のために一人でこの峠をおとずれたことがあります。麦草峠近くのちょっとしたパーキングに車を止めて、コンロでラーメンを作って食事をしようとしていたところ、突然山の中から人が出てきて、今採ってきたばかりだというキノコを、調理中のラーメン鍋に沢山入れていただいたことがありました。
正直私はキノコには詳しくないし、毒キノコだったらどうしようとドキドキでしたが、「食べてごらん、美味しいから」とニコニコ見つめられて、おじさんの好意を無にするわけにもいかず、意を決して食べたところ非常においしかった思い出があります。
国道299号線。私にとって思い出の深い国道の一つです。
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