座席未指定券
最近茨城方面に仕事で行くことになって、常磐線の特急「ときわ」に乗ることになりました。この時期の混み具合を調べて、自由席で行くかあらかじめ指定席券を買うか決めようと思いJRのページを調べてみると、私にとって見慣れない文句と言葉が。。。
「常磐線特急「ひたち」「ときわ」かんたんご利用ガイド 」
(https://www.jreast.co.jp/ltd_exp/pdf/hitachi_tokiwa.pdf) には、
「普通車のすべての座席が指定可能」と書いてあります。しかしその後に、「座席を指定せずに乗る」という選択肢が示されています。
つまり普通車の全席が事前予約で座席指定することができる一方、座席を指定せずに乗車し、座席指定予約がされていない空席を利用することができる「座席未指定券」というものがあるというのです。
あらかじめ指定席を予約することを前提にした指定席車両や、座席を指定しないで空いている席に自由に座れることを前提とした自由席車両に分けずに、普通車の全車両の全席を指定席予約できるようにしたうえで、空席があった場合には座ることができる「座席未指定券」を販売するということですね。
座席上のランプで、現在予約されている席 (緑ランプ) 、現在空席 (赤ランプ)、この先の停車駅から予約がある (黄色ランプ) などと区別できるそうです。赤や黄色のランプならとりあえず「座席未指定券」で座っていても大丈夫だということです。その席の指定券を持った人が見えたら席を譲る必要がありますが。
「ひたち」「ときわ」の場合、座席未指定券の価格は指定席特急券と同じだとのことです。
指定席を予約して利用したい人にとっては自由席として確保される席がなくなる分、指定席をとれるチャンスが広がりそうです。
一方、座れなくても構わないから少しでも安く移動したいということで自由席を愛用していた人にとっては価格のメリットはなくなりそうです。
乗る列車が直前まで決められないという人にとっては列車・座席をいちいち指定するひつようがない「座席未指定券」は楽なように感じます。列車が決まった時点で追加料金なしで座席指定も受けられるようですし。
座席指定予約の区間管理と、その情報をできるだけ早く各車両の座席上のランプに反映させるなど設備投資はある程度かかりそうですが、自由席と指定席の割合の最適化に頭を悩ませる必要もないし、自由席という安売りオプションを考えずに全席同一料金で販売できるシンプルさもあるので、列車間の混雑度合いの平準化なども含めて鉄道会社にも乗客にもメリットがあるということなのでしょうか?
考えてみれば海外の特急列車も似たようなシステムがありました。IT技術の進歩が可能にしたシステムということなのだと思います。
普通車全席座席指定可能、座席未指定券システムがいつのまにか広がっていて驚きました。しばらく海外赴任をしていて、その間、ほとんど指定席と自由席の区別がある特急しか利用してこなかったので、浦島状態でした。