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いつのまにか「年末」の気配が

会社の連絡メールで忘年会と年末年始休暇の案内が届きました。

いくらなんでも早すぎるでしょう、と思いかけましたが、カレンダーを見るともう11月。そろそろこんなことが話題に出てもおかしくない季節になっていたのですね。

ついこの前まで、「残暑だ、夏日だ」と言っていたのに、そんなことはお構いなしにカレンダーはどんどん先に進んでいってしまうのですね。

私は「年末」と聞くと思い出すことがあります。それは大学時代の「年末技術講習会」。

冬休みに入るころ、大学にいる学会の学生・院生会員が中心となって、毎年テーマを決めて、地質学にかかわる技術を磨くために、自主的な技術講習会を開催していました。そしてこの技術講習会には自分たちの学科の学生だけではなく、教育学部など他学部や他大学の学生も招待していました。

テーマが決まるとだいたい今頃からグループに分かれて、テキストブックの執筆を開始します。もちろん、私たちもまだ勉強中の身ですから、すらすらテキストを執筆できるわけがありません。授業で習ったことも、新しい技術も、いろいろな教科書や論文を調べながら、あるいは実際に作業を繰り返しながら執筆を行います。

技術講習ですから、実技も行います。講習会で講師を務めるのも学生や院生ですから、まずは自分たち自身がその技術を身につけなければなりません。

「年末技術講習会」は、たぶん、講習会を準備するその準備期間がもっとも勉強になったような気がします。

「造岩鉱物の顕微鏡鑑定」「変成鉱物の顕微鏡鑑定」「火山灰の顕微鏡鑑定」など、今でも手書きガリ版刷りで作成されたテキストブックが手元に残っています。

他大学の学生も含めて大学の合宿所に泊まり込んで行われる講習会は、実践的で緊張感もありましたが、なによりも夜の懇親会(つまり飲み会)が楽しく、他部や他大学の学生とも知り合えて、いろいろと実りあるものでした。

雪が多く天気が変わりやすい新潟の冬は、関東出身の私には冷たく暗く感じられましたが、そんな新潟の冬の熱い思い出でもあります。

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