この夏のさいたま
せっかく気象庁の「過去の気象データ検索」でさいたまの2024年夏期(2024/6/1~9/14) の10分ごとの気象データを集めたので、気温以外にももう少し見てみましょう。
この10分ごとのデータの中に含まれているのは、気温、降水量、相対湿度、平均風速・風向、最大瞬間風速・風向、日照時間です。
気温の変化を期間の最高温度を赤、期間の最低温度を青、最高気温と最低気温の中間気温を白としてグラデーションで表現すると以下の図のようになります。
気温と明らかに関係がありそうなのは相対湿度です。相対湿度は空気中の水蒸気量と、その温度で飽和状態になるのに必要な水蒸気量との割合をパーセンテージで表したもので、気温が高いほど飽和状態になるのに必要な水蒸気量は大きくなるので、空気中に同じ水蒸気量が存在すれば気温が高くなるほど相対湿度は小さくなるはずです。
つまり気温と相対湿度は逆相関の関係がみられるはずです。
下図は相対湿度を気温と同じように、期間の最高相対湿度(100%)を赤、期間の最低相対湿度(25%) を青、最高相対湿度と最低気温の中間相対湿度を白としてグラデーションで表現したものです。
気温の図とは大まかに青と赤が反転しているように見えます。これは気温と相対湿度のクロスプロットを見ても逆相関していることがよくわかります。
雨の状況はどうでしょうか?下図10分間降水を観測したところに色を付けたものです。10分間降水量データは0.5mmが最低値となっているので、それ以下は降雨があっても0と表現されているようです。0.5㎜/10分を青、最大値(16mm/10分)を赤としてグラデーションで表現してみましたが、ゲリラ豪雨や台風の雨も含め、意外に雨の降った日が多い印象です。
ちなみに10分間雨量を累積してみると6~8月の累積雨量は788mmとなりました。気象庁によるとさいたまの6~8月3か月間の平均降水量 (1991~2020) は456.9㎜ということですので、平均を上回る降水量だったようです。10分間降水量データに基づく累積降水量の変化は以下の図のようになりました。8月末の台風の影響が大きく出ていることがわかります。
平均風速・風向についても色で表現してみました。風速は気温などと同じように平均風速の最大値 (12.3m/s)を赤、最小値(0.1m/s)を青、中間値を白のグラデーションで表現しています。おおまかに午後の時間帯がやや強いことがわかります。
風向は北方からの風を青、南方からの風を赤、東方からの風を黄色、西方からの風を緑でグラデーションを付けて表現してみましたが、午前は北あるいは西よりの風、午後は南あるいは東よりの風が多いようです。
気圧の変化、空気の動き、天気の変化はお互いに強く関係しているはずです。風の乱れは天気の乱れと関連していそうな気がしますが、時間があればもう少し詳しく分析してみたいところです。
気象データは可視化の方法も含めていじりがいのあるデータですね。勉強になります。
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