JapanMLCで本選に進出する方法
毎年開催されるメモリーリーグの日本大会「JapanMLC」ですが、2024年も開催されることが確定しました。運営に感謝です。
今年からルールもがらっと変わり、本戦出場者枠が例年の4人から8人に増枠されました。
このうち1枠は前年度チャンピオンがシードで入っているので、実質3人から7人の倍以上に増えたわけです。チャンス!
もちろんこれは競技人口が増えたことも影響していると思うので、実際にチャンスが倍になったわけではないかもしれませんが、今までより可能性や戦略の幅が広がったことはたしかです。
今日の記事は、この本戦出場に何とか進もう!というためのアドバイスです。全員が読んだら意味が無いかもしれないので、こっそり読んでください。
※メモアカの生徒には必要であれば個別でアドバイスします。
本戦、めっちゃ楽しいのでぜひ出てほしいです。
日本で唯一、いやもしかしたら今は世界で唯一「対面で」戦うメモリーリーグの大会になっています。
相手が直接目の前にいる対決感、トップ選手たちとの交流、観客に生で見られている緊張感、オフラインでしか味わえない魅力が沢山あります。
そこに選手としてぜひ参加してもらって、この魅力を感じてほしいのです。
もちろん見学も大歓迎です!見たらやりたくなると思います。
では本戦に進出するための戦略を考えてみましょう。
今回は7人目にギリギリ入るためのレベルで考えます。余裕で上位に入れる人は言うまでもないと思うので、そのまま実力を発揮してください。
僕はもちろん誰が参加するかは知らない立場なので見当違いの可能性はありますが、この本戦ボーダー上にいる選手の数はかなり多いと思います。
戦略次第、そしてこの1か月の努力次第で大きく結果は変わるはずです。
大事になってくるのが、あと1か月でどの種目を育てるか?という育成戦略、目標です。
今年はまだ予選の形式が発表されていないので、昨年までの形式や傾向から考えていきたいと思います。
現時点の7人目のボーダーはおそらくLeaderboard200位前後くらいかな?と思います。それまでにみんなが強くなっている可能性は大いにありますけどね、それは嬉しい誤算です。
レベルで言うと、Imagesは間違いなくレベル10、あとは得意な種目はレベル10で多少ボーナス点をもらっているくらいで、苦手な種目はレベル7~9かなと思います。
目指すはこの辺りのレベルを担保すること、そして「勝ちやすい種目」を選んで育成して、大会でちゃんと勝つことです。
大前提としてImagesのレベル10にはなってください。
これ以降の戦略を考えていきます。
みなさん個人によって得意な種目・苦手な種目は違うと思うので、全員この種目をここまで育てるべき!とは言いません。目標や育成方針の立て方を考えてみます。
昨年までの形式では、予選はリーグ戦でした。格上や同格、格下の選手と戦う可能性があり、複数セットを行った上で勝ち点で本選進出者が決まるかトーナメントを行うことが多いです。
あるいは、一部の大会では全種目を全員同時に行った上で、上位数人が決勝に進む大会もあります。足切り方式とでも言うのでしょうか。こちらは種目選択の戦略はほぼ無く、実力が物を言うので工夫の余地は少なそうです。
前者を前提に考えます。ここでポイントなのは「色んなレベルの選手と戦う可能性があること」「種目の半分は自分が選べること」の2点です。
何ゲーム選択するかは分かりませんが、基本的には交互に種目を選択するので、半分は自分の好きな種目を選べます。つまり、無理に全種目を仕上げる必要は無いのです。
自分で選んだ種目で勝ち、相手が選んだ種目のうち半分取れば確実に勝利です。
試合までの時間は限られているので、全種目仕上げるのではなく、一部種目に絞って育てるというのが有効だと思います。(もちろん全部頑張れるなら頑張るのが理想ですよ!)
ではどの種目を育てるのか?
方針の目安はこのようになると思います。
・同格(=7位ボーダー前後レベル)の選手に安定して勝てる得意種目を1つ磨く
・上の種目とは別に、格下の選手に安定して勝てる種目を2つ作る
・格上の選手に対して30%の確率で勝てる一発種目を1つ作る。
格上の選手は正直強いです。1か月では埋まらない差もあります。
全種目抜けが無いことも多く、あっても弱点は1種目くらいでしょう。この選手に無理に勝とうとしなくて大丈夫です。
鍵となるのは「同格の選手に引き分け以上をすること」、そして「格下の選手に絶対勝ち切ること」です。ゲーム差勝負などになった時のことを考えて、「格上選手に1種目だけ勝てる」というのは保険としてあると良いですね。
同格レベルの選手に引き分けになるためには、少なくとも1つは「安定して勝てる種目」があると良いです。理想は2種目ですが、それができるならボーダー上からは抜けている気もします。
そして格下レベルの選手に安定して勝てる種目があと2つあると、合計3種目で勝ち切れるのでほぼ負けません。
安定して勝てる、が大事です。Imagesは正直難しいですね。なぜなら格下選手であってもレベル10の実力があることがほとんどで、自分が1つでもミスをしてしまうと負ける可能性があるからです。
ボーダー7位レベルに安定して勝てるレベルってどのくらいでしょうか?
各種目考えてみます。ざっと目安です。
Cards:80%以上パーフェクトを出せる(タイムは60秒でもOK)
Images:30秒で80%以上パーフェクトを出せる
Inter:平均して15を出せる
Names:平均して24を出せる
Numbers:80%以上パーフェクトを出せる(タイムは60秒でもOK)
Words:平均して35を出せる
自分の中で好きな種目・得意な種目で良いので、1種目決めたらその種目で上記の目標を達成できるように目指しましょう。
同じボーダー上の選手間ではかなりアドバンテージになると思うので、自分の選択では必ずその種目を選び、取りきるようにします。もしかしたら格上相手にも通用するかもしれません。
どの種目でも良いですが、先述の通りImagesは少し怖いので僕だったら避けます。オススメは大会でのスコアがブレにくいInter, Names, Wordsのどれかかなと思います。Interは15を平均して出せても分散が大きければ下振れで11くらいを出してしまうのが怖いので、僕ならNamesを勝負種目にします。
この武器種目が決まったら、次はサブ種目を決めましょう。自分が選択するゲームが1つということはほぼ無いので、2, 3種目目で選ぶ種目を決めないといけません。相手のタイプに応じて使い分ける必要がありますが、予めサブ種目を決めておくと注力して練習できます。なんとなくは決めておいてください。
このサブ種目は格下相手には安定して勝てるというレベルです。「一か八か」ではなく、「安定して高めのスコアが出る」ことを目指しましょう。
それぞれの種目で言うと以下のレベルが目安かなと思います。もちろん武器種目よりはハードルは下がります。
Cards:レベル10
Images:45秒で80%以上パーフェクトが出せる
Inter:レベル10
Names:レベル10
Numbers:60%以上でスコア75以上が出せる
Words:レベル10
ImagesとNumbers以外はレベル10であれば格下選手よりはレベルが高いはずです。
先述の通りInter, Names, Wordsは当日のブレが少なめなのでレベル差がそのまま勝敗に反映されやすく、Cardsもレベル差があるとそもそも見られる枚数に差があるので、相手が全部覚えたとしても勝てるという状態に持って行きやすいです。
Imagesはどの選手もレベル10のポテンシャルがあるので、ただパーフェクトを出せるだけでは少し不安です。安定してパーフェクトが出せること、そしてできれば45秒程度のタイムは欲しいところです。
Numbersも他の種目に比べてレベル10になりやすいので、ただレベル10になるだけではなく、安定してスコア70後半を出せると安心できますね。
サブ種目を2種目決めて、これらの基準を目安に練習すると良いと思います。
武器種目でNames系を選んだ人は、サブ種目でもう片方のNames系を選んではダメですよ。基本的には自分から種目を選ぶ場合NamesとInterの両方を選ぶことはできなくなっています。サブ種目でInterとNamesの2つを選ぶのもダメです。残念。
ちなみに、CardsかNumbersでサブ種目を悩んだ場合はCardsがオススメです。選択肢が限られている分、大崩れもしにくく、レベル10付近の実力があるのであれば52枚見られる可能性も高くてハイスコアが出やすいからです。
Numbersは80見てもスコアが60台になることは結構ありますしね。
…という裏をかいてNumbersを極めるというのも良い選択肢です。ここから先は読み合ってください。
サブ種目、決まりましたか?
立ち回りとしては、相手がどのレベルであってもまずは武器種目を選択する。そして1ゲームを取ったら、相手のスコアに応じてサブ種目のうち勝てそうな方から選択するのがセオリーです。何ゲーム先取のルールかにもよりますが、だいたい3種目までしか選ぶ余地は無いと思います。
そして次は保険です。相手が格上だった場合にどの種目を選択するか?です。
「ワンチャン種目」があると、格上側としてはすごく戦いづらいです。
格上相手には正直勝ち切らなくて大丈夫です。ここで勝てるのであればもうそれはボーダーを超えた実力があります。
ただ、勝ち切れなくても、1ゲームを取っておくというのはかなり大事です。リーグ戦の場合はゲーム差になることが多く、1種目でも取っておくことが有利に働くからです。
また、格上選手も間違いなく緊張はしているのでミスで1ゲーム落としてしまうこともよくあり、プラスでワンチャン種目で取れれば引き分けに持って行くことも可能です。1回でも引き分けられれば本戦出場は堅いでしょう。
ここでの「ワンチャン種目」は武器種目と一致していてもOKですが、条件としては「攻めたらパーフェクト近いスコアが出せること」が挙げられます。
50%以上の確率ではなくていいので、30%で良いから勝てること。相手がミスった時にスコアで勝ち切ることが目標です。それ以上の安定感を出せるのであればサブ種目に昇格できます。
なので筆頭はImagesです。格上目線、相手にImagesを選ばれるのは非常に嫌です。守って当てに行かないといけなくなるのに、100%でパーフェクトを取るのは非常に難しいからです。
ということで格上相手には原則Imagesを選ぶと良いでしょう。
Numbersも攻めたら(3回に1回は)パーフェクトが出せるのであれば十分ワンチャン種目になります。強い選手であっても、毎回Numbersをパーフェクト出すのは結構難しいです。
先ほどの裏返しで、Cardsは強い選手だと安定してパーフェクトを出しやすいのでワンチャン度合いで言うと下がります。
NamesやInterは攻めようが無いのでほぼここでは使えませんね。シンプルに自己ベストが格上選手よりも高いのであれば選んで良いですが、そうでない場合はなかなか選べません。Wordsの方が若干ブレがあるので状況に応じて選んでも良いです。
※高度なアドバイス
格上選手やボーダー選手へ。格下相手がワンチャン種目でほとんどImagesを選ぶということは、Imagesは守れるようにしておくと勝ちやすいですね。
まとめ。
武器種目を1種目作って、同格相手には安定して勝てるようにしておく。
サブ種目を2種目作って、格下相手に積極的に選べるようにしておく。
保険としてワンチャン種目を1種目作って、格上相手に選ぶようにする。
です。
あとはどの種目を選択するかのセンスと読み合い、それをどこまで育てきれるかの努力の勝負です。
みんながここに書いてあるレベルに達してくると読んでもっと上を目指すのもありかもしれませんし、全くの裏をかいても面白いですね。Images特化型とか魅力的です。
Imagesを武器に選んだら副次的効果でCardsとNumbersも育ちますし、シナジーを考えて選ぶのも一手です。
また、別軸のアドバイスとしては、かなり長時間のバトルになることが想定されるので、体力と場所の数も重要になります。
格下/格上相手には弱い場所を使ったり、そもそも場所を使わないで済むNames系を選んだりして、同格相手に勝負場所を持って行くなどの戦略が必要になってきます。
体力は脳のスタミナもあるので慣れです。たくさん連続の試合をこなしましょう。試合の展開によっては1日計20試合くらいすることはあると思います。
メモアカ生であればぜひアスリートコースやライトコースを利用したり、直接対戦相手を募集したりしてください。細かい戦略の相談も個別で応じますよ。
僕もなるべく時間を合わせて対戦できるようにします。
11月24日が楽しみですね!頑張りましょう!