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歴史は続いている?

昨日の朝日新聞は、衆院選挙一色のような紙面でしたが、その中に小さいですが、こんな記事が載っていました。奴隷貿易に関する記事です。

奴隷貿易と聞くと、学生時代に歴史の授業で習ったという記憶が蘇ってきます。多くの人にとっても同じような知識ではないでしょうか。つまりは身近な、現実的な問題ではなく、歴史的な出来事という認識です。

しかし、いまでもこういった声明を出すくらいですから、当事国にとっては身近な、生々しい出来事なのではないかと思います。特に加害者ではなく、被害者側にとっては、何年経とうが、否、何百年経とうが忘れられない記憶なのでしょう。

そんな奴隷制度に関して、少し前にあたしの勤務先からこんな本を刊行しております。文庫クセジュの『奴隷制廃止の世紀1793-1888』です。新書サイズのお手頃な一冊です。文庫クセジュなので、フランスの事例が中心ではありますが、十分参考になると思います。

フランスや仏領植民地の動向を中心に、奴隷制度が廃止されるまでの過程や様々な考え方、出来事を包括的に説明した入門書

とありますが、こういうニュースを聞くと、廃止されたとはいえ完全には終わっていないのだなあと感じます。日本がアジア諸国に対して行なった先の戦争などはまだ100年も経っていないわけですから、やはり被害者にとっては、つい最近のことなのでしょうね。
https://www.rockfield.net/wp/?p=7025

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