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同じ『韓非子』を何度も買ってしまう

講談社学術文庫から『韓非子』の現代語訳が刊行されました。奥付前の断わり書きによりますと

本書は一九六九年刊行の筑摩叢書版にもとづく、一九九六年に刊行されたちくま学芸文庫版『韓非子』(上下巻)を原本とするものです。

とあります。

というわけで、その筑摩叢書版、ちくま学芸文庫版どちらも架蔵しております。そもそもは学生時代に筑摩叢書版を買いまして、社会人になってからちくま学芸文庫版が刊行されたので、さらに購入した次第です。

当時は、筑摩叢書ってもう刊行されていなかったのではないかと記憶しています。筑摩叢書や全集などが続々とちくま学芸文庫になっていったのを覚えています。

ところで、社内で企画会議などをやっていますと、「読者は新装版を買ってくれるのか?」ということが話題になったりします。もともと刊行されていたものが品切れになって久しく、読者からの復刊希望の声が多いものですと十二分にありえますが、まだ品切れになってそれほど時間がたっていない場合はどうなのか、ということです。

出版社側からすると、新装版というのは中味にほとんど手を加えず、装丁だけを少し変えるだけ、価格も以前より少し値上げして、というパターンが多いので、比較的美味しい商売です。もちろん売れなかったら大赤字の可能性だってあります。ですから、既に持っている人はともかく、新しく欲しがる人がどれくらいいるのかを見極めるのが鍵となるのです。

しかし、あたしのように、こうして箱を変えて刊行されると毎回買ってしまうような人間だっているわけですよね。特に中国古典、それも中国古典にはまるきっかけとなった『韓非子』ですから、買わないわけにはいきません。たぶん、こんなあたしは特殊なケースなのだと思いますが。
https://www.rockfield.net/wp/?p=3754

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