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養育費と認知をお願いした話
2人で話ができないか。
元パートナーに連絡し、息子を除いて2人きりで話したいことがあると伝える。
OKの返事が来た。
用件は事前に伝えていない。
これまで元パートナーと息子(4歳)は2024年に初顔合わせし3回ほど一緒に遊んだ。
その感想も聞きたい。
息子のことを息子と実感できているのか、それとも、自分の子だとあまりピンとこないんだ、とか思っているのか。かわいいと思っているのか、実はあんまり会いたいとは思っていないのか、など。
過去にもnoteに書いているが、簡単に事の経緯を伝えると以下のようになる。
・元パートナーからの婚姻届け提出ボイコットを受け、未婚のシングルマザーになる決意をする。
・腹を立てた私は元パートナーをLINEブロックし、出産したことなど一切連絡しないまま過ごす。
・出産から3年半ほどたって心が落ち着き、元パートナーに会い和解する。
・2024年6月から3か月に1回ペース3回ほど3人で会う。
過去経緯はこちら
遊んだのは、1回目、2回目は室内遊園地、3回目は動物園。
息子は毎回楽しかったーまたお父さんと遊びたいー!と大満足な様子。
2回目に「お父さんはどこに住んでいるの?」という質問に対して「遠い外国だよ」と阿呆が答えたので、それを信じている息子。
何故、2人で会うかというと、認知と養育費についてお願いするためだ。
初めから3回くらい会った時点で、悪い反応でなければ元パートナーに伝えてみようと思っていた。もちろんそれまでに私の彼に対する嫌悪感と向き合い、整理し、なくす必要があった。
嫌いだから養育費くらい払え、というわけではない。
あなたを父親と認め、これからも息子の実の父親としてつながっていてほしい、私もあなたと良き関係でこれから付き合っていきたい(父親として)、という濁りのない気持ちを1年間かけて整理してきた。
そして気持ちの準備ができたと思い、彼に時間をもらうことをお願いしたのだ。
12月中旬だった。
珈琲館で先に入って待っていると遅れてきた彼が席に座ってすぐに胸元から何かを取り出した。ポチ袋だった。
「これ、クリスマスプレゼントとお年玉もかねて。おもちゃでも買ってやって」
クリスマスもお年玉も何も私が想定もしていなかったため、大変驚いた。
嬉しかった。
世間話を少しした後本題に入った。
「おはぎくん、3回会ってみて、どう思った?」
私は返答にドキドキした。
「かわいいと思うよ。これからも会いたいと思ってる。
・・・でもちょっとわがままやなぁ。」
・・・わがまま?
「うん、動物園行ったときも、もう行くよって言ってるのに全然いうこと聞かないで柵につかまって動かん。甘えているよなー」
「家の近くの公園通った時、同じくらいの年齢の子いたけど、おはぎくんよりしっかりしてて、全然違うわ・・・、って思ったよ(苦笑)」
想像を超えた発言だった。
他人の子、実感がわかない子だったらこんなコメント出てこない。
「うちの子」発言に私は嬉しくなった。
正直3回しか会ってなかったら、まだ実感わかない、とかそういうコメントも十分あり得ると思っていたが、彼の中ではちゃんと自分の子供と認識して、会うことを楽しみにしてくれているようだった。
でね、と本題に入った。
「もしよければなんだけれど。すぐにとは言わない。ちゃんと気持ちに整理がついてから出いいのだけれど、もしよければ認知してもらえないかな。」
「認知・・・」
「うん。やっぱり戸籍上でも父親のつながりを形的にも残しておきたい。おはぎくんが大きくなった時に、名前が書いてあるのと無いのじゃ感じ方が違うかな、と思って。自分の息子だと思えて、つながりを残していいと思えたら。
それは、もちろん親権というのも関わってくる。万が一私に何かがあった時、あなたが親権を持つことになるから、おはぎくんを育てる責任が出てくる。そういうことも考えて、決めてほしい」
「・・・それから、できればもしおはぎくんのことを思ってくれるならいくらかでいいから養育費を払うことも考えてほしいんだ。今家計的に苦しいわけではないから、金銭的に困っているとかそういうわけじゃないけれど、息子への気持ちとして出してほしい。
ただ、それはこれからも時々遊ぶことと紐づけなくていい。認知や養育費が無くても、これからも引き続き、父親として会って遊んであげてほしいな、と思ってる」
「わかった。考えてみるね」
深く頷いた。噛みしめて受け取ってくれた。
ちゃんと伝えられた。ちゃんと伝わったと思う。
返事はどうなるかわからんけれど、それはそれでいいやとも思う。
この人の腹の中はわからんが、今、ちゃんと息子と会ってくれている事実や、今こうして私と向き合って話を受け止めてくれている事実は変わらない。
例え、例えだ、認知もせず、養育費も払わなかったとしても、なんかそこまでは踏み出せなかったのだろう、くらいに受け止められる。
例え、例えだ、もし次連絡とった時、何の返事も来なくなって音信不通になったとしても、ヘタレだとは思うけれど、彼なりに思うことがあったのだろうし、それが息子を愛していないとかそういうこととは結び付けない自信が私にはある。
なんか、彼なりに事情があるんやな。
そんな感じで過去を引っ張ってこずにそのまま受け止めれそうな気がする。
もちろん、認知をして、養育費をくれる可能性もある。
そしたらまた良き親同士、息子の話を明るく楽しく未来を語ればいい気がする。
認知や養育費と、会うことを切り離せた自分、だいぶ成長したなと褒めてやった。