ネバーエンディングストーリーとゲームキッズたち
我々ゲーム世代はすごく人生で大事なことを学ばせてもらったのだと思います。
それは結末があって始まりがありその結末に向かって物事は進んでいくという事。
当たり前のように聞こえる人はゲームキッズ世代だと思います。今のゲームには終わりがない。終わりがないゲームをやっている。なのでずるずるとゲーム沼にハマっていくわけです。
我々ゲームキッズ世代は最後のゲームクリア画面が有ることを知っていてゲームをやっているのでゴールはゲームクリアです。すなわちゲームオーバーってことです。
あらかじめ終わりがあることを知ってるか知らないかは全然違うと思います。
そのゲーム感覚という言葉も、ゲームから来ていると思いますが、ゲーム感覚であるということが、現実とゲームとが違うという境界線があるから言えるのであって、現実と空想が区別が付かない世代には空想・仮想現実が現実になってしてしまうんです。
その一つがSNSですよね。SNSはとてもリアルに作られているけどでも我々はリアルそのものだとは思いませんよね、TwitterがInstagramは匿名のバーチャルな世界で現実は現実だと。
若い人たちと日々関わっているのですが、バーチャルな世界と現実が混同しているようです。むしろ自ら進んで混同させてしまって自分で仮想な世界観を作り、バーチャルな世界で理想の現実を描いて生きようとする人すらいます。
我々は常にオフラインだったですよ。オンラインはあくまで仮想空間であって、現実はオフライン。でも若い世代は逆で、オンラインが当たり前でオフラインはない。本来オフラインの世界すらもオンラインで作って見せようとして、本当にリアルなオフラインの姿は見せようとしない。
写真加工アプリやSNSのストーリーなど現実とかけ離れてアバターのように自分の理想の世界を作っているように思います。それが私には非常に奇妙で、不思議な感覚ではあります。
話がいささか哲学的になってしまいましたので具体的な話をすると、要するに我々はゲームをプレイするときだけスイッチを入れて仮想現実に行き、スイッチを切って現実に戻ってきて、それが当たり前だった。
でも今の人たちは常にスイッチが入りっぱなしで現実に戻らない。なぜずっと仮想世界に居続けるのか、オンラインで居続けるのか我々からすれば、理解できませんが、そういう世代はオフラインのない世界に生きちゃってるからそうなっちゃうんですよね。
本当にオフラインになるのはすなわちこの世界のゲームオーバーすなわち死ぬことです。
そういう意味では我々は大人になるまでほぼオフラインで生きてこれたから、幸せだったとしか言いようがない。オフラインでも生きられる世界があった。リアルで現実的ででも愛すべき世界。
今の世代はとっても大変ですよ。
以上お付き合いいただきありがとうございました。