白い天井と向き合いながら
2時間30分ほど手術が終わり、麻酔から覚醒したわたしはドクターの呼ぶ声に反応した。
「痛いです。」
まぁそりゃそーよ。背中切ってんだもんね。
徐々に麻酔から覚醒するとと共に、腰や背中を殴られるような重い刺激が走る。
「ふんぬぅぅぅぅぅ」
声にならない声がでる。
消灯になり電気が消された暗がりの部屋で、何も動けず、ベッドから降りられず、身体を動かす度に、重い刺激の様な痛みと闘いながら、白い天井と向きあう。
「なんかオレ…とっても寂しいぞ」
コロナで誰も面会に来れず、遠方の両親ももちろん来ない。
「孤独ってこーいうこと言うのかな」
なんら変わりのない天井と向き合いながら、もうちょっと人に優しくなろうと心に刻み、腰と背中には刻まれた痛みが重くのしかかるのでした。