プロ棋士の聞き手をさせていただきまして候

人生でこんな仕事をするひともめったにいないであろう体験。

将棋のプロ棋士の聞き手をやるというものです。

最初弊社ねこまどの社長北尾先生から打診があったときは、全力で断りました。

なぜならプロ棋士の聞き手なんてやったことないですし、
ZOOMを使った聞き手なんてものもやったことがないですし、
私の人生において未知の世界すぎたからです。

ただ、

「少しうごくうさまるみたいでいいから」と言われたときに、

『あ、あいつあんまり動かないからいいか』と思ってしまってw


そこから北尾先生には「台本あるから大丈夫」と言っていただいてたのですが、
そこに全力で甘えるのもと思い、ZOOMの相槌のタイミングとか、
言葉の発するタイミングとか、なんかいいタイミングみたいなのはないだろうかと調べてみたりしたんです。

しかしよくわからん。

結局そのタイミングも「相手次第」のところがあります。
相槌入れられすぎがちょうどいい方もいますし、入れられることが苦手な人もいます。

さらにZOOMだと、対面と違って、視覚から相手の表情を読み取るのにタイムラグが発生します。
理由は、ZOOMの窓。
PC画面のはしっこのほうに小さくなってしまうので、対面で講座をするよりも情報量がすくない。

対面なら、ぶっちゃけ相手の目線とか、身体の動き(手いたずらや、足の具動きなどなど)空気感というものが自然と入ってきます。

先日、講師のすなむーとこの話をしていたのですが、
オンラインレッスンは対面の倍以上は疲れるという話になりました。
やはり雰囲気というか自然と入ってくる情報量がZOOMは一気に減るので、
それを読み取ろうとすると無意識に神経を張っているという話になったのです。

しかしいいところもあります。
入ってくる情報が少ない分、集中できるという面。

対面だと、嫌でも周りから情報が入ってきます。
人(講師)が動く、何かの音がする、そういった普段の何気ない情報が、集中力を奪ったりするので、PCだけの情報のほうが、視線を動かさない分「将棋の盤面の情報」が入ってきやすという面があります。

ほかにはズボンはジャージでもいいとかねw

なので、今回聞き手という大役を仰せつかったとき、先生が戸辺先生というトークも本当プロ(将棋の先生か?)というくらいの先生だったので、心配することもないと思ったのですが、
過去の戸辺先生の講座のトークを少し復習し、相槌のタイミングを見てみたり、先生が受講生の顔を見るタイミングを少し探ってみたりしてみましたw

また、「自分が受講生だったら」という受講生側に立った時、相槌の数とか、疑問に思うこと、受講生を代弁するような相槌の種類は何があったらいいかなとか、ちょっと考えたりしていました。

しかし一番は、画面を通してであっても、講師と生徒が一体感を持てるような相槌ってなんだろう・・・と思いました。

きっと戸辺先生も同じで、受講生の画面を切っていたので伝わってくる情報量が少ない分、
私の表情や相槌が材料だったと思うのです。

そのため、私の表情やリアクション(動き)も少しオーバーにし、
表情を注視しなくても小さな画面からでも瞬時に情報が入ってくるようにしました。
また、声のトーンもいくつか種類を作って、視覚で入りにくい分、声で「あ、こいつわかったな」「ん?これはわかりにくかったかな?」が伝えられるように意識をしていました。

受講生の方にも、普段対面だと恥ずかしくて座っているだけになりがちですが、オンラインでは大きな声で笑えます。(ミュートにすればねw)

そんな風に、私がある意味「勝手に笑っている」「勝手にわかってなくて困っている」「勝手に納得している」というリアクションを取ってみて、
画面の向こうで自然とうんうんと頷いてもらえたらどんだけ嬉しいだろうと思ったのです。

ZOOMというのは、身体(特に視覚)から感じる情報量が格段に減るので、
聴覚というのが大事になってくると勝手に思っています。

と偉そうにいろいろ書きましたが、本番になると全部真っ白になって吹っ飛んだりしたので、最終的には「素でやる」を心掛けました。

これがよかったかどうかわかりませんが、無事に終わって安心しました。

これも、戸辺先生の軽快なトークと捌きのおかげですし、またご参加くださった受講生の皆様の温かい見守りがあったからこそです。

戸辺先生ありがとうございました。

ご受講生のみなさま、ありがとうございました。

貴重な体験をさせていただきました。







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