明け方5時
この時間帯が苦手だった。
今日も眠れない。嫌なことばかり思い出す。そうしているうちに、空が白んでくる。
私が眠るより先に朝の訪れを知らせる太陽の光は、残酷なものでしかなかった。
しかし今は少し違う。
リビングを包む静寂は心地よいし、刻々と変わっていく空の色を眺めるのは楽しい。
ぼんやりすることに罪悪感を覚えない。ある種の安心感がそこにある。
今も眠れないことに変わりはないけれど、眠れない自分を受け入れられるようになったのだと思う。
明るくなっていく空に急かされることもなく、ただその移ろいを感じるだけ。
暗いうちに眠れない自分を責めなくなった。
好きな音楽を聴き、部屋の掃除をして、好きな本を読んで、PCを立ち上げて文章を書く。
そうして明けていく夜があってもいい。
最近はよくベッドに横たわり「ヴァイオレット・エヴァーガーデン」のサウンドトラックを聴いている。
TVシリーズは全部観たものの、誰もNetflixに契約していない我が家では配信でもう一度観ることが出来ない。
劇場版の円盤を買い、dアニメストアで何度も何度も観ているFree!とは違って、音楽から映像を思い出すということはないけれど、聴いていてとても心が落ち着く。
素晴らしい作品を、素晴らしい音楽を、届けてくれて本当にありがとう。
現在公開中の劇場版、あと2回は観るつもりです。
ただこうした生活が送れるのも、両親に養ってもらっているからこそ出来ることだ。
最低でも週3日の休日があり、月10万円以下の収入でも生きていけるから、不眠でも心に余裕を持てる。
一般的には大学を卒業して社会人として働いている年齢なので「いつまでもこんな生活を送っていられない」という不安は常にある。
ちゃんと稼いで、自分の力で生計を立てられるようになりたい。
鬱からの回復に焦りは禁物なのだろうけれど、なかなか難しい。
じっくりと悩んでいこう。