[MTG]モダン 2マナカウンターのススメ
モダンホライゾン2にて「対抗呪文」が収録されることが決まりました。
もともとモダンの青い2マナカウンターにはデメリットなしの確定カウンターは無く、デメリットなしで確定カウンターができるのは3マナからでした。2マナカウンターはどれも一癖二癖のあるものです。
とは言え、3マナのカウンターは競技シーンでは利用されず2マナのカウンターがメタやデッキ特性に合わせて使われてきました。
「対抗呪文」登場後は2マナの条件付きや非確定カウンターの殆どが「対抗呪文」に置き換わると思いますが、今回はモダンで使える2マナカウンターについて紹介します。
明らかな下位互換を除き、2マナの打ち消しを紹介しています。正直競技シーンでは使われ無い物も掲載していますが、こういうカードもあるんだなという感じで楽しんでいただければと思います。
※対抗呪文が使用可能となっても、使われる可能性があるカウンターのはカード名の横に★マークをつけています。
<マナ漏出>
通称マナリーク(英語名からそう呼ばれる)。モダンの代表的な2マナのカウンターカード。序盤マナが伸びていない場合や相手の大きいアクションには実質的に確定カウンターとなる。しかし、試合の後半で相手にマナが余っている場合は3マナ支払われてしまうためカウンターとしての仕事を果たせないことも。
<論理の結び目>
Xは探査の能力で墓地のカードを追放することで払う事が多い。マナリークに性質は似ているものの、試合の後半でもXを大きくする事で殆ど確定カウンターの様な動きができる。効果を最大限活かそうとすると墓地のカード枚数に依存する関係で4枚の採用は難しく、2枚程度に止まることが多い。序盤はマナリークより弱く、後半はマナリークより強いという印象。
<検閲>★
サイクリング付きのマナリーク。マナリークの後半に弱い点をサイクリングのドローで補ってはいるものの、序盤のカウンターとしての信頼度が落ちてしまっている中途半端な立ち位置。このカード登場初期はマナリークの代わりに使われることもあったが、結局マナリークが使われていた印象。
<ジュワー島の撹乱/ジュワー島の遺跡>★
マナリークの亜種。土地としても利用できるため柔軟性は高い。しかし、1マナ要求のカウンターで検閲同様カンターとしての信頼性は落ちてしまいっている。マナリークの後半弱い点を土地として補ってはいるがタップインなのが使いにくいところ。
<高尚な否定>
マナリークの亜種。飛行クリーチャーがいれば4マナ要求のカンターとなりマナリークよりも強い。ただし、クリーチャーを採用したデッキの場合後述の「統一された意思」の方が強いケースがほとんどでこのカードの出番はないだろう。
<否認>
サイドボードから採用されるカウンター。カウンターできる対象が限定的だが、クリーチャー以外のスペルが多めなコンボデッキや、コントロール相手には致命的なカードを捌くことができる確定カウンターとして機能する。プレインズウォーカーの登場でカウンターの対象が広がったのも追い風。
<本質の散乱>
「否認」の打ち消し対象がクリーチャーになった呪文。ただし、モダンでは優秀な軽量除去呪文でクリーチャーの対処を行うことが多く殆ど使用されることは無い。クリーチャー除去が苦手な青単色デッキでも1マナのバウンス呪文でクリーチャーを捌くことが殆ど。
<軽蔑的な一撃>
4マナ以上を対象としたカウンター。マナ加速をしてマナコストの大きいフィニッシャーを叩きつけてくる相手に対して力を発揮する。コントロールデッキはビッグマナ戦略相手に弱いことが多く、コントロールデッキが苦手克服のためにサイドから投入するケースが多い。
<瞬間凍結>
赤、緑限定のカウンターカード。用途は軽蔑的な一撃と似ている。基本的にマナ加速をしてくるビッグマナ戦略のデッキは赤・緑系が多いためこちらが採用されるケースもある。こちらの利点としては相手のマナコストには左右されないため、序盤のマナ加速自体を邪魔することも出来る。
<ジェイスの敗北>
青色限定のカウンター。青色を使うデッキはコントロールよりのデッキが多く否認の方が効果的な場合が殆ど。ちなみにジェイスを打ち消したら〜は殆どインクの染み。
<差し戻し>★
確定カウンターではあるが、打ち消したカードを手札に戻すため次のターンには同じ呪文が唱えられてしまう。(マナがあれば同じターンに唱えられる)このカードの真価は1ドローできる点にあり、青色を含むコンボデッキなどで相手のアクションに遅延を入れつつドローでコンボパーツを探すことを目的として採用される。カウンターというよりはドローに主眼を置いて採用されているため、対抗呪文収録後も高い採用率を誇ると思われる。
<霊気の疾風>★
赤か緑のカードを対象にバウンスする呪文。打ち消しは行わないため厳密にはカウンターでは無い。またバウンスしたカードがデッキトップに置かれることもあるのでせっかくバウンスしてもまた唱えられることも。しかしこのカードはパーマネントもバウンスする事が出来、カウンターが弱点とする既に場に出ている脅威に対抗する事が出来る。コントロールが苦手とする序盤から速攻クリーチャーで攻めてくる相手や赤緑のビッグマナ戦略を用いる相手に有効なため採用率は高い。
<非実体化>★
「霊気の疾風」に似ている。対象の色を選ばなくなったかわりにライブラリーではなく直接手札にバウンスさせるようになったカード。また、場からバウンス出来る対象がクリーチャー限定となった。呪文をバウンス出来る対象は広いがデッキに戻すわけではないため戻したカードを同一ターンに即座に唱え直される危険性がある。「霊気の疾風」同様にカウンターするわけではないため厳密にはカウンターとは呼べない。呪文を確定でバウンスしてテンポロスさせられる点を活かして5枚目以降の差し戻しのような使われ方をするケースがある。
<統一された意思>
相手よりコントロールするクリーチャーの数が多い場合に確定でカウンターが出来る。カウンターをメインから採用しやすいコントロール系デッキはクリーチャーの採用数が少ないため条件を満たすのが難しい。青を含むクリーチャーデッキ(コンボ、アグロ問わず)でサイドインするケースが多い。コンボを妨害するカードや、サイドから投入されやすい全体除去などに対して力を発揮する。相手の邪魔をするためのカウンターというよりはこちらのゲープランを通すためのカウンター。
<剥奪>
土地を手札に戻すことで確定でカウンターできる。2マナ出せる状況であれば基本的には2枚以上の土地があるため、条件の達成は難しく無い。ただし打ち消したあとに場の土地が1枚減ってしまうためテンポロスする点には注意。
<使い魔の策略>
クリーチャーを手札に戻すことで確定でカウンターできる。ただし、クリーチャーを採用したデッキでは「統一された意思」の方が強いケースがほとんどでこのカードの出番はないだろう。一応場に出すことで効果を発揮するクリーチャーを戻すことで効果の再利用ができるというメリットがある。
<遅延>
2マナのシングルシンボルの確定カウンター。と言うと非常の強そうだが、打ち消した呪文を待機カンターを3つおいた状態で追放するため3ターン後には呪文を唱えられてしまうため、コントロールなどの長期戦を見据えたデッキでの採用は難しそう。とはいえ3ターンも相手のカードを無効化できるため短期決戦を目的とするコンボやアグロでは確定カウンターに近い動きとなる。マナ拘束も緩く個人的にはかなり期待しているカード。
<堕落した決意>
相手が毒カウンターを持っていると確定カウンターとなるカード。感染持ちクリーチャーと合わせることで力を発揮する。しかし、感染クリーチャーを採用するデッキは短期決戦を得意としており、このカードを採用するくらいなら強化呪文でパワーを上げ素早く試合を決めたいところ。このカードの出番はないだろう。
<密の反抗>
打ち消しの範囲が限定的なカード。一応条件に合えばクリーチャー・ソーサリー・インスタントと幅広いカードタイプを打ち消せるが、空振りとなるケースがほとんど。。。素直に「否認」なり「本質の散乱」を使用した方がいい。
<安全維持>
打ち消しの範囲が限定的なカード。コントロール系はパーマネントを場に出すことが少ないため、打ち消せる機会が少ない。クリーチャーを採用したデッキであれば、「統一された意思」の方が強いケースがほとんどでこのカードの出番はないだろう。1ドローが付いているのは偉いが、「差し戻し」の方が打ち消し範囲が広くドローのメリットを活かしやすい。
<交錯の混乱>★
「否認」の亜種。「否認」から打ち消せる範囲を限定的した代わりに変威によりデッキから2マナのカードを持って来れる。採用する場合は変威目的の採用となるだろう。2マナのキーカードに依存するコンボデッキでは、キーカードのサーチ、コンボの妨害のカウンターと十分な働きが期待できる。
プレインズウォーカーを打ち消せ無いのはちょっと残念。
<無化破>
多色呪文限定のカウンター。基本的には単色呪文の方が採用数が多いため、打ち消し対象に困ることが多い。単色呪文限定のカウンターだったら使いやすかったが、強すぎるかもしれ無い。
<禁制>
打ち消し対象のマナコストに依存する打ち消し。モダンでは2マナ以下のカード採用率が高いため、打ち消し対象は広いと言える。欠点としては相手のフィニッシャーなどキーカードを打ち消したい場合は4マナを構える必要があること。インスタントタイミングで動くデッキであれば4マナ構えるデメリットの影響を最小限に抑えられる。
<心理の障壁>
「本質の散乱」の亜種。マナ拘束がきつくなった代わりに1点ダメージを与えられるよになったカウンター。「本質の散乱」自体がほとんど使われ無いためこのカードの出番もほとんどないだろう。
<押しつぶし>★
打ち消しの範囲が限定的なカード。起動型の能力は打ち消しても再度使用されることが多いため一時しのぎにしかならないことが多いが、1ドローが付いているためアド損にはなら無い。起動に生贄や手札コストを必要とする相手の効果を打ち消すことで効果を最大限発揮することができる。モダンで圧倒的採用率を誇るフェッチランドの起動効果を打ち消そう。
<計略縛り>
打ち消しの範囲が限定的なカード。起動型の能力は打ち消しても再度使用されることが多いが、そのターン中は再起動を防ぐ効果があり確実に効果を防げる。また刹那により割り込みを許さ無いため確実にカウンター出来る。せっかく打ち消しても次のターンに起動型効果を使われると意味がないためコストに生贄を必要とする効果を対象にしよう。フェッチランドとか。
<物語の終わり>
打ち消しの範囲が限定的なカード。誘発型能力や起動型能力を打ち消しても効果を持っているパーマネントは場に残り続けることが多いため、一時しのぎにしかならず、アド損となるケースが多い。素直に除去を採用しパーマネント本体を対処した方が有用なケースがほとんど。一応伝説の呪文を打ち消せるが範囲が限定的すぎて使いにくい。
<才能の試験>★
「否認」の亜種。「否認」から打ち消せる範囲を限定的した代わりに、打ち消したカードを相手の手札・デッキ・墓地から追放し同名カードの2枚目含め再使用を防ぐことができる。特定のソーサリー・インスタントの依存したコンボデッキ相手には絶大な効果を発揮する。基本的には打ち消しの範囲が広い「否認」の方が使いやすいが、コンボデッキが隆盛した際はお呼びがかかる可能性は高い。
<ルーンのほつれ>
マナリークの亜種。2枚目以降は4マナ要求となるため目なリークより強くなる。ただしマナリークを採用する場合は後半弱くなる点を考慮し2枚程度の採用が多い、そのためゲーム中に1回しか唱えられ無いことが多い。4枚採用すればこのカードの効果を活かしやすくなるが、不確定カウンターを多く採用するのも難しい。マナリークの方が無難と思われる。
<当て推量>
打ち消し対象に条件がついているカウンター。基本的にマナカーブ通りに呪文を唱えることが多いため、1ターンに複数回呪文を唱えることは珍しい。使い所が難しいため採用も難しい。
<却下>
マナリークの亜種。打ち消し範囲がクリーチャー・プレインズウォーカーと限定的になったかわりに、打ち消したカードを追放できる。唯一のメリットは、打ち消した呪文を追放することで墓地対策になるが、墓地対策をする場合は墓地対策専用のカードを利用するためこのカードの出番はないだろう。素直にマナリークを使用しよう。
<相殺>★
相手の呪文のマナコストと自分のデッキトップのマナコストが同じ場合に打ち消せる変わり種のカウンター。デッキトップを操作するカードと合わせることで真価を発揮する。モダンでは軽量で優秀なデッキトップ操作カードが少なく序盤から強く使っていくのが難しい。一度場に出せば永続的に打ち消し効果が使える点は強い。
デッキトップ操作が豊富なレガシーで使われることが多い。
以下は青を含む多色の2マナのカウンターです。
<トビンの拒否権>★
「否認」の強化版。白が入ることで打ち消されないようになった。コントロール対決では打ち消し呪文を打ち消すことがよくあるため、打ち消されない点は強力なメリット。青と白マナが使えるデッキであれば間違いなくこのカードを利用するべき。
<対抗突風>
「否認」の強化版。黒が入ることで2点ライフルーズ効果がついた。青黒のカラーリングはコントロールよりのデッキが多く、ライフルーズのメリットを活かしきれないことが多い。マナ拘束を考えて「否認」でも問題ないかもしれない。
<妨げる光>
「安全維持」の強化版。白が入ることで自分自身を対象とした呪文も打ち消しの対象となった。使用感はほとんど「安全維持」と変わらないと思われる。ドロー目的なら「差し戻し」の方が有効なケースが多い。
いかがでしたでしょうか。モダンの2マナ打ち消しの種類は多いですね。「対抗呪文」の登場で殆どのカウンターが使われなくなりそうですが、一部生き残るカードもあると思います。参考になれば幸いです。
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