「舞台を届ける」を実現できたら
今日は!私の夢でもある!舞台×マーケティングについてnoteを書きます!
最適解は全然まとまってないですし、結論「難しい!」に落ちそうなので、現状の考えを綴って行こうと思います。
舞台が好きだ!
私は演劇が好きです。その中でも、舞台が好きです。
舞台にも色々種類があります。歌アリのミュージカル調のものや、歌ナシのストレートプレイ。
私はミュージカルから舞台を知りました。今ではストレートプレイの舞台作品も、朗読劇も、選り好みせずなんでも見るようになりました。
舞台の魅力は沢山ありますが、一番は「やり直しが効かない一発勝負であること」だと個人的には思っています。
ドラマや映画は、何度も何度も納得行くまで撮影や編集を続けることが出来る。これはこれで、最高の演劇の形と言えると思います。
ただ、演劇はその日その板の上で起こることが全て。誤魔化しの効かないリアルタイム性が凄く好きなんです。
舞台の宣伝:「届ける」が難しい
(好き!!!という話は永遠と書けてしまうのでこれくらいにして)
今日は最近話題になった舞台の売り出し方、話題創出を引用させてもらおうと思います。
1月15日から始まった「舞台『ハリー・ポッターと呪いの子』」のプレゼントキャンペーン。
毎日クイズを出して、ハリー・ポッター役を予想するというもの。「#ハリーポッター19年後を演じるのは誰だ」をつけて投稿するとプレゼントがもらえるという内容に、多くのツイートが寄せられました。
こちらがそのクイズに関するモーメントになっています。
Twitterでは「○○さんじゃないか?」「△△さんだと思う!」というような声が多数集まっていました。
リアルタイムで観測していましたが、クイズを追うごとに、キャストのヒントとなるような情報が開示され、最後の方には多くの方が正解発表前からキャストの名前を当てていました。
そして明らかになったハリー・ポッター役はトリプルキャストで3名。藤原竜也さん、石丸幹二さん、向井理さんでした。
このキャンペーンに参加していなかった人も、このキャスト発表には驚いた方が多かったようで、当日は役者の方の名前がトレンド入りしていました。
(特に藤原竜也さんはカ○ジの台詞を踏襲したようなツイートが多かったです…笑)
ここまでで「ハリー・ポッターと呪いの子」のTwitter上でのキャンペーン、クチコミについて触れてきましたが、ここで私が考えたいことは、このキャンペーンでどれほどの人がチケットを買ってくれるのか、ということです。
大きな話題になったのは、間違いありません。
役者さんが有名、大御所と呼ばれる方々だったこともあり、期待の声があったことも事実です。
数値データが取れていない中ですが、「へえ、ハリー・ポッターって日本で舞台やるんだ」と、多くの人の認知が取れた可能性も大いにあると考えます。
しかし、大きな話題になったとして、ここから「チケットを取ろう!」と行動に移してくれる人は、どのくらいいるのでしょうか。
この公演は2022年の7月から上演を予定しています。1月の段階で話題になり、チケットを販売するのが2月末。半年後の舞台作品に対して、7000円〜17000円の、決して安くは無いチケットを買ってもらうのは、話題創出だけでは難しいのでは無いかと考えます。
(私は舞台を観に行くという、心理的ハードルがかなり低いタイプの人間なので、値段も気にせずチケットを買ってしまうのですが……)
一般的に、
話題になっている→→→実際に観劇に行く
この矢印の間はかなりハードルがあり、工夫が必要だと考えます。
その"工夫"にまだ辿り着けておらず、どんな要素があれば、ハードルを飛び越えられるのかを日々考えている最中です。
ただひとつ言えるのは「チラシが捌ければチケットが売れる」ということはあまり考えられないのでは無いかと個人的には思います。
もしかすると、そういう団体や、舞台作品は存在するのかもしれません。
しかし、実際に私の周りにいる、同一公演に何回、何十回と通う友人や、様々な作品に一度足を運び多くの作品に触れている知り合いは、情報源がSNS・ウェブサイトであることがほとんどです。
そういった来場に結びつける導線は、新規のお客様、既存のお客様に合わせて見極めていかなければいけないポイントです。
そして、今回のケースは「ハリー・ポッター」シリーズという、世界的に有名、かつ、ファンが多くいる作品です。
また、藤原竜也さん、石丸幹二さん、向井理さんという、舞台だけでなくテレビや映画にも出演される、著名な方が出演されます。
もし、どちらかだけが作品の要素だった場合、もしくは、そのどちらも作品の要素でない場合、そもそも話題創出がかなり難しいと私は考えます。
……やっぱり「届ける」ことは凄く難しい!
再現性がある売り方があればそれに越したことはないですが、ひとつひとつの作品に対して真摯に向き合い、どんな人に来て欲しいかを整理してコミュニケーションを考える必要がありそうですね。
最後に
私は、舞台の幕が上がる瞬間が、誰かにとって人生を変える瞬間になると信じています。
携帯電話の電源を切り、暫く時間が経って、ブザー音が鳴り、舞台の緞帳が上がる瞬間。
その会場にいる全員が息を飲むような、あの時間を愛おしく思います。
これだけ動画サービスが発展して、映画やドラマもサブスクリプションで見られるようになりました。手を伸ばさなくてもそこらじゅうに、エンターテインメントに触れられる世の中になりました。
そんな世界になったからこそ、一人でも多くの人に、その舞台を体験して欲しい。
もっと、映画に行くくらい気軽に、劇場に足を運ぶ体験が増えるといいなと思っています。
今、様々な舞台作品が初日や千秋楽を迎えられない状況が続いています。
本当に悔しい。役者さんや演出の方が謝っているのを見るのが辛くて耐えられません。
そんな今の状況を見て、ここで出た損害を、未来で少しでも挽回出来ればと、強く思っています。
これは所信表明でもありますが、もう少し先の未来で「舞台を身近にする」を叶えたいな、と強く思っています!!
(頑張るぞ!!!)
これからも、舞台×マーケティングの観点で気づいたことをnoteに綴っていきます!