継続する社内勉強会の仕組みづくり #nanaな日常
こんにちは、nana musicでAndroidエンジニアをしているYoung (@akihito-okada) です。Androidアプリの開発とAndroidチームのリーダーの役割もさせてもらっています。
エンジニアの社内勉強会について
他の会社のエンジニアの方と話すと、勉強会はやりたいと思っているけどできていないとか、勉強会はしているけど仕事が忙しくてあまり続かないといった声を聞くことがあります。
僕がnana入社した当初、Androidチームは社内勉強会をしていませんでしたが、1年くらい経った頃から、エンジニアが増えたこともあり勉強会をするようになりました。
はじめてから1年半くらい経ちましたが、まだ勉強会は続いているので、どんなしくみでやっているか話していきたいと思います。少しでも、誰かの参考になったら幸いです。
勉強会の種類
Androidチームの勉強会は以下の2つがあります。
・週次勉強会
・月次勉強会 (社内では深いい勉強会と呼んでいます)
週次勉強会について
週次勉強会は、とにかく続けることが大切なので、負荷がかからないことをテーマにしています。このため資料はあまり準備をせず、話題の記事や最近の発表会の資料、GithubのRepositoryなどからネタを探してきて、一時間くらいでみんなで読み合わせをします。
【進め方】
具体的には以下のようにすすめています。
1. 当日の朝、Slackのチャンネルに勉強会のネタのスレッドをつくります
2. 参加者は勉強会の時間までに、スレッドに一個以上、資料のリンクを貼ります
3. 勉強会の時間になったら、気になる資料に絵文字で投票します(一人3票まで)
4. 投票の多かった順に、読み合わせを行います。資料を貼った人が、文章を読みます
【やってみた感想】
実際にやってみると、資料を読みながら色々な人の意見を聞けるので、一人で読むよりも思わぬ気付きがあったり、深く理解できることがわかります。
また、興味やモチベーションを共有できるため、次の勉強のきっかけになることも多くあります。
このすすめ方以外にも、深く勉強したいテーマがあるときは、誰かがもう少し深く理解してから、皆に説明するかたちをとることもあります。
またハッカソンのように、気になる技術的なトピックについて、勉強会の時間のなかで小さな機能をそれぞれが作って発表することもあります。時間的な制限があるので、焦ったりしながらコーディングをする面白みもあります。
それでも時々業務が忙しかったり、体調が悪かったりして難しい時もあると思います。その場合は、無理をせずスキップします。できなかったとしても、翌週にすこしのやる気があれば、上記のようにまた勉強会を開くことができます。僕たちの場合は、チームの当日の朝会で勉強会をするかどうか確認して、すこしメリハリをつけてすすめるようにしています。
資料を当日探すのが大変な場合は、普段目にした記事などの中から良さそうなものをどこかにメモをしておくと良いと思います。
月次勉強会(深いい勉強会)について
週次の勉強会が、つまみ食い的な側面が強い分、月次の勉強会は少し深く勉強することを目標としています。
このため、深く勉強したい内容について、参加者がはじめにテーマを決め、一ヶ月間勉強をした後、発表会を開いています。
【進め方】
発表会までの具体的な流れは以下のようになります。
1. テーマぎめ会を開く
発表をするまでに大変なことのひとつは、テーマを考えることだったりします。
なので、参加したい人、参加してもらいたい人を集めてそれぞれテーマを考えます。これというものがあればひとつでも、いくつか候補があれば選択肢を書くでも問題ありません。
Androidチーム主催の勉強会ですが、デザイナー、サーバーエンジニア、iOSエンジニアなども巻き込んですすめています。
最後に、いつ発表会を開くかを決め、カレンダーの場所を抑えておきます。
2. それぞれ勉強をする
業務や、プライベートの時間を通じて勉強します。この時、少しでも手を動かしてなにかを作るようにします。作ったものがあるとより楽しい発表になるし、理解が深まります。また、資料をスライドで作って外部に公開できるようにします。資料にすることで、後で振り返ることもできるし、後々自分のやってきたことを説明することもできます。
3. 発表会をする
予定の時間にみんなで集まって発表をします。発表の順番は、じゃんけん丸やあみだくじドットコムのようなサービスを使ってその場で決めています。
職種が違うと内容も難しいこともあるので、お菓子を用意して食べたりしながら楽しく進められるとまた良いと思います。
4. 翌週、テーマぎめ会を開く
テンポ良く継続するために、翌週またみんなで集まってテーマを決めます。
【やってみた感想】
発表をするために深く理解する必要があることのメリットはもちろん、Androidエンジニアから刺激を受けたり、チーム外の人たちの考えていることに触れたり、モチベーションを維持するためにとてもよい機会になっています。
発表会を続けるうちに、内容が少しずつ濃くなったり、資料を作るのが上手になっている人もいます。
実績として、10人くらいでテーマを決めて8人くらい発表できるときもあれば、8人くらいで決めて3人のときもありました。
できればみんなが発表できたほうが良いですが、たとえ発表者が1人でも継続できることが大切だと思います。
また、しっかり時間を確保できて勉強できるときもあれば、長期休暇があるときなど、勉強をする時間を十分にとれないこともあります。
内容が技術や業務に関係なくても、今夢中になっていることを発表できると、聴いている人たちも楽しかったりします。
そういった時、技術とは離れてしまいますが、カンファレンスの参加報告をしたり、旅行の報告をしたり、趣味の話をしたり、ゆるっとした内容に落ち着くこともあります。
勉強会の様子は、以前別の記事でも紹介しています。
また、Speaker Deckに深いい勉強会の僕の資料を公開しています。
おわりに
社内勉強会を継続するためには、準備をするハードルをできる限り下げつつ、一度飛ばしてしまったとしても、また戻ってこれるようにしくみを作っておくことが大切だと思います。
また時々振り返りをしつつ、みんなの意見を取り入れて、チームや組織にあったしくみにブラッシュアップできると良いと思います。