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投稿されたサウンドはかけがえのない宝物。ダウンロード機能の試験運用から学んだユーザーの想い

nana musicでは、より多くのユーザーに「楽しい!」と感じてもらうために、日々アプリの改善や新機能の開発に取り組んでいます。

今年の初めには、かけがえのない「思い出」を、大切に手元に残してほしい!という想いを込め、ユーザーが自らコラボしたサウンドをダウンロードできる機能の試験運用を実施しました。

しかし、スタートから数週間後、ユーザーの反応などを踏まえ、想定よりも早く試験運用を終了。そもそも、どのような意図でダウンロード機能を開発したのか、なぜ終了を決めたのか。ダウンロード機能の試験運用の裏側や、今回の取り組みから得た学びをマーケティングユニット長の小泉に振り返ってもらいました。

「思い出を手元に残してもらう」ための機能

───試験運用を行ったダウンロード機能とはどんなことができる機能なのでしょうか?

自分がコラボしたサウンドをダウンロードできる機能です。これまで「nana」に投稿したサウンドはアプリ上でしか聴けませんでしたが、この機能を使えば、いつでもどこでも好きなデバイスから楽しめるようになります。

もちろん、ユーザーが作曲したオリジナル楽曲は、本人が許可をしないかぎり、ダウンロードの対象にはなりません。無言でコラボをしたサウンドをダウンロードするのも禁止です。あくまで「自分の思い出」を手元に残してもらうための機能でした。

───「思い出を手元に残してもらう」というアイディアはいつ頃からあったんですか?

以前から「コラボしたサウンドを保存したい」「オフラインで聴けるようにしたい」というユーザーの声は届いていました。

「nana」は、単なる音声ファイルの共有サービスではなく、音を通じて人とつながる音楽SNSです。「初めて投稿したサウンドにハモってもらえた」とか「あまりうまく歌えなかったけど沢山コメントをもらえた」とか、思い出が日々蓄積されている。

思い出を手元に残しておきたいという気持ちは、僕を含め、社内の「nana」ユーザーも同じで、「いつかやってみたいね」と話していました。

音楽を“保存”する楽しさを届けられたら

───なぜ、このタイミングでダウンロード機能を試してみることになったんでしょう?

ユーザーの声はあったものの、ダウンロード機能は権利関係の整理やシステム開発にかかる工数も多く、これまであまり優先度を上げて取り組めていませんでした。

ただ、「nana」にとって最大の課題は、いかに世界観を維持したままマネタイズの仕組みを整えていくか、です。昨年から今年にかけていくつもマネタイズのための施策を打っていくなかで、そろそろダウンロード機能も試す時期ではないかと議論してきました。

とはいえ、実際に「手元に残したい」という人がどれくらいいるかは定かではありませんでした。また、自分のコラボしたサウンドをダウンロードされることに抵抗のあるユーザーも少なくないはず。そう考え、まずは希望者のみに試験運用を行い、その結果を踏まえて、これからの進め方を検討しようとしたんです。

——試験運用に対して、ユーザーの反応はいかがでしたか?

賛否両論、予想以上に多くの反応がありました。投稿されたサウンドが「生きる糧の一つ」だと、ダウンロード機能を楽しみにしていると伝えてくださった方もいて、嬉しかったですね。

一方、投稿されたサウンドがダウンロードされてしまうことへの不安や悪用の危険性の指摘も沢山いただきました。これについては事前の説明が不十分だったと反省しています。

ユーザーの声を反映し、より楽しめる遊び場をつくる

——「楽しみ」という声もあったなかで、試験運用の終了したのはなぜだったのでしょうか?

試験運用での利用者数が想定を下回ったためです。開発工数を考慮すると現段階で最優先するべきでないと判断しました。若いユーザーさんの間ではストリーミングが当たり前で、ダウンロードを必要と感じない人が予想以上に多かったのではないかと考えています。

何より、ユーザーの反応をみていて、投稿したサウンドに対する熱い想いを、運営チームが十分に理解しきれていなかったと痛感しています。サウンドはユーザーにとって自身の子どものようなものですから、ダウンロードについては、より丁寧かつ慎重にコミュニケーションを取るべきでした。それも踏まえて、仕切り直しが必要だと考えています。

——丁寧にコミュニケーションを取りながら、ユーザーが一番喜ぶ形を模索していきたいですね。

そうですね。「nana」をどのようにマネタイズしていくかは継続して向き合わなければいけない課題です。ダウンロード機能も、いつかまたチャレンジするかもしれません。

以前のインタビューでもお話しした通り、「nana」には熱いユーザーが集っていて、独特な世界観が出来上がっています。なので、その文脈を深く理解して、施策に反映させなければいけない。

今後もユーザーの声をしっかり拾い上げながら、どうすれば「nana」をより楽しい遊び場にできるのか、試行錯誤していきたいと思っています。

───今日はありがとうございました!

社長の文原も、よく「『nana』は遊び場だ」という言葉を口にしています。以前のインタビューでも、こんなことを話していました。

表現者であるユーザーが音楽だけでなく、様々な表現を共に創っていくツールや仕組み、“遊びの場”をつくっていきたい

ダウンロード機能もそんな“遊具”のひとつ。それはユーザーが安心して、心から楽しめるものでなければいけません。今後もトライ&エラーを重ねていけたらと考えています。

nana musicがどのように機能改善に取り組んできたのかは、昨年の大型アップデートのインタビューで詳しく紹介しています。よかったら合わせて読んでみてください!



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