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思うところがある言葉を3つ取り上げる


昨日は新規記事の作成ボタンを押すことすらできなかった。

事情を書くかどうか迷ったが、書ける気がしない程度には打ちのめされているので、今日は触れない。そのうち落ち着いたら書くかもしれない。


なんで精神的に傷ついている時ってさらに追い打ちをかけるような音楽を聴きたくなるんだろう。



優しいかたの負担にならないよう念のため申し添えておくと、身内の不幸系ではないので、ご心配には及ばない。

たぶん書いたら”そんなことか”と思う人もいる程度のことだが、そんなことはわかっているが、自分の感情とは関係のない話である。




またプリンの作り方とかそういうのを書きたい気分だ。

書くことが決まっている、事実が存在している、時系列があってそれにしたがって事実と軽いコメントやポイントを書き加えていくだけのやつが一番負担がかからない。



なんかこう紹介するとしたらこんな書き出しではなく、ちゃんと書いたほうがいいと思うので、思考系にする。


とはいえ深くは考えられないので、短めでいくつか出していこうかな。

言葉についてこねくり回すシリーズ。

ちゃんと文献とか調べて記事にすればそれなりに意味がありそうだな…リメイクあるかも。

この程度の浅さだったらツイートで十分じゃないかという気がしてきた。



顎関節症


顎関節症。知らないというかたはほとんどいないかと思う。

けっこうメジャーな名称で、バラエティ番組でも取り上げられるくらいの知名度はあるし、仮に知人に「顎関節症なんだよね」と言われたところで大して深刻には捉えないんじゃないだろうか。


いや、深刻度は人によるかもしれないが、話題にしたいのは、「顎関節症」という名称そのものである。

あまりに当然のように知られすぎていて違和感もないかもしれないが、初めて知ったと思ってもう一度文字列を見てほしい


顎関節症。


あごの、関節の、症状だ。あごの関節が具体的にどうなのかについての言及が一切ない。


普通、○○症、と言ったら、どのような症状が出ているか、によって命名されているものなんじゃないんだろうか。

高脂血症とか。熱中症とか。失語症とか。


血液の中の脂肪分が高い状態です、とか、言語を失っている状態です、とか、原因とは関係なく状態を示す言葉だと思っていた。


睡眠時無呼吸症候群とかめっちゃ説明してる。いや症候群はまた別なんだろうか。



だから、顎関節症、をまじまじと見ていると、上腕二頭筋症、とか、大腿骨症、とか、肝臓症、とか言われている気分になってくる。なんだそれは。


でも心臓病、はあるんだよな。脳症もあるな。

そんな簡単な話じゃないんだろうか。


ちらっとググったところ、顎関節症はあごのいろんな症状も原因もぜんぶひっくるめて呼んでいるということなので、よく聞く「口が開かない」やつだけではないらしい。

そうするとイメージは心臓病に近いだろうか。






浮気と不倫


あくまで文字列の話です。

前者は「気が浮つくこと」、文字通り読めばそういう事象を示しているにすぎない。いいか悪いかといった判断はそこに含まれていない。


が、後者は「倫理に反すること」という価値判断がすでに入っている言葉だ。というか、逆に、具体的になにを指しているかは文字列からはわからない。

おそらく、もともとは倫理に反すること一般を指していたのが、婚姻関係にある人間[が/と]その相手以外の人間による恋愛あるいは肉体関係を指すようになったんじゃないかと推測している。

「不貞」であれば貞の字にそういう意味合いが含まれていることは読み取れるが、倫はあくまで倫理的に、ということじゃないんだろうか。



由来はともかくとして、善悪の判断が文字列にすでに入っているかどうか、というのは興味深いものであると思っている。


「浮気は悪くない」とか言うやつは、個人的にはいかなる形であっても金輪際私の人生に関わらないでほしいが、文字列として矛盾してはいない。


これが「不倫は悪くない」になると、「悪事は悪くない」と言っているような、そもそもその単語を使っている時点で悪いのはわかってるんじゃないか?という矛盾を感じる。

まあ、あくまで「倫理」をよしとする前提が必要になるので、そこが崩れているならもう何も言うまい。




不要不急


この数か月、耳に胼胝ができるほど見聞きした言葉だ。たこってこういう漢字書くんだ。


デジタル入力で勝手に変換されるから手書きで感じが書けなくなるというのは実感していることでもあるんだけども、逆にこうやって漢字を調べようとも思い付かないような表記との出会いっていうのはあるな。



不要不急の外出は避けてください。不要不急の用事はすべて後回しに。

もちろん意図は正しいんだが、どこか必要以上に冷たい響きになるのはなぜだろうか。


自粛要請が長引くにつれて、不要不急とされた業界の人たちが「不要不急と言わないで」と声をあげたり、そういった業界のことを「決して不要不急なんかじゃないとわかった」と表現するツイートが回ったりするようになった。


言葉として意味したいところと、文字列から受け取る印象が食い違っているんじゃないかなと思う。

不要不急、は、あくまで「”緊急に必要な最低限のもの”ではない」を意味しているはずだ。でも、「必要ない」の意味を受け取ってしまう


不要、の文字列が強すぎるんじゃないだろうか。「不要」も、もとをただせばnot 要、要ではない、を意味するだけだったはずだ。要がゲシュタルト崩壊してきた。



でも、熟語として定着してしまった今、「いらない」のニュアンスが強くなりすぎた




今すぐ絶対に生命を維持するのに必要ではない、優先順位をつけなければいけないとしたら医療や食よりは下になってしまう、というだけであって、「いらない」わけがないことはわかっているのに、適切な単語が存在しないのが問題なんじゃないだろうか。



長期的に見れば、芸術もスポーツも学習も娯楽も交流も必要だが、とりあえず暫定的に今をしのぐ必要がある、というニュアンスを伝える単語がなかった、あるいはわかりやすく打ち出せる単語として選べなかった、ということだ。



娯楽は大切だよ。

なくても意外と大丈夫じゃん、と思っているのは気のせいかもしれない、期間を置いて再会した時に、「今まで死んでいたことに気付く」かもしれない。


そう、打ちのめされているのはそういう関連の話です。死んでいたことに気付いて死にました。



綺麗に回収できたのでこの辺で。

ご覧いただきありがとうございました。



結びの言葉を打つと、メールの署名よろしく本名を書いてしまいそうになる。

6月2日、2600字、2時間

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七文字
ご覧いただきありがとうございます。 いただいたサポートの使い道はまだ決めておりませんが、大事に使わせていただきます。おやつになるかもしれないしPhotoshopになるかもしれません…