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愛おしい瞬間で暖を取る
愛おしさ
それは一人で完結するものではないと思う。
人や生き物、あるモノとの「あいだ」に存在するもので、
ぽっと生まれる、見えるもので、
それをじっと見ていたり
手の中に持っておこうとしないと、
ふと消えて見えなくなってしまいそう。
蛍みたいね。
ちょっとだけ。
だからこそ、感じられたとき、
それを大切にしたいと思う。
最近寒くなってきたし、
私が捕まえた、愛おしさをいくつかご紹介。
(ただ言語化ノートに今日書いていたことを、いろんな人に見せたくなったからプライベートな情報は控えて書き起こし。)
…
バイト先の地域のフリースペースで、
近所のおばあちゃんたち4人が集まって近くのお店で買ったたこ焼を食べようとしていた。
スタッフとしてふらついていた私にも
挨拶をしてくれて、
その中の一人が「これ食べな」って、
いかにもお家で用意してきたことが分かる
タッパーを渡してくれた。
なんと、なななんと、
中には秋の果物がたっくさん詰まっていた。
蓋を開けた瞬間の香り、
色とりどりでつやつやとした果物たち。
感謝の言葉よりも先に、
思わず笑みがこぼれる。
林檎、葡萄、マスカット、
そしておばあちゃんの家で採れた柿。
さっそく、たこ焼を食べるおばあちゃんたちの隣でほおばる。
これがどれもおいしくて。
たこ焼を指さしながら、
「これはあんたのであれでしょ」
「いや、これはあの味やよ」
「これ取っていっていいから、
あなたのこれ一つ頂戴」
「ええよ、代わりにそれもらうわね」
あれ、これ、それ…
なんでそれで会話が成り立ってるん?
って思いながら、秋の味覚を味わう時間。
「私たち、あれこればっかりやん。
年取るとこうなるのよ」
って私の方を見ながら、
がははと笑うおばあちゃんたちと、
えへへと笑う時間。
これが愛おしかった。
…
この話を、お母さんに話した。
「なんでおばあちゃんって、
「あれ」とか「これ」で会話が成り立つんだろ」
「うちのおばあちゃんも、よくあるけど、
時々何言ってるか分からんよね」
って2人で考えてた。
数日後、一緒に本屋に行った。
私は、星野源のエッセイを手に取って、
少しだけ、星野源の語る世界の中に
踏み込んでいた。
人が、すこし小走りで近づいてくる。
お母さんが本を広げて、
なんだかにやにやしながら近づいてきている。
無言で目も合わせず、「見ろ」と言わんばかりに
目の前に広げて見せてきた本のページにあった言葉。
「アレ、コレ、ソレを使うのは老化。」
なんて言ったか忘れたけれど、
私が言葉で反応したのを確認して、
お母さんはにやにやしながら
また戻っていった。
愛おしかった。
…
猫が、丸まって寝るようになった。
一緒の部屋で作業をしていて、
目に入ったから近づいてみる。
少しでもぬくもりをもらおうと
ひっついてみる。
すると、思いっきりでっっっかい欠伸を
目の前で見せる猫。
小さく「ふわぁ」って言いながら。
これくらい、
のびのびと生きていたいなと思いながら、
愛おしさを感じた。
…
本当はまだ少し愛おしさのストックは
あるのだけれど、
長くなりすぎそうなのと
プライバシーに配慮しながら綴るのが
難しいからここらへんで。
もっといろんな
愛おしさを集めてみたいな。
と、思いつきで、ここまで見てくれた方へ
向けてゆるっと募集!
あなたが感じた「愛おしさ」
良かったら教えてください✋
【見つけるコツ】
自分と何かの「あいだ」にあるはず。
集まったら、自分の最新の愛おしさと共に
皆さんのものもここでシェアしようかな。
みんなで、愛おしさの温もりで
暖を取りましょ。
それでは、
お互いに体調には気をつけましょう🍊