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Gatherを使ったオンラインワークショップが最高だった話

こんにちは。

ajikeでUI/UXデザインを担当しているハラです。
今回は最近話題になっているGatherを使ったワークショップについて書いていきたいと思います。

Gatherとは

バーチャルオフィスサービスのことで、ゲームのような画面でキャラクターを操作し、まるで本当のオフィスにいるかのように仮想空間でコミュニケーションを取ることができるサービスです。 

アジケのオフィスの一部

アジケでは年始からこのGatherを導入し、仮想オフィスとして活用しています。まだ数ヶ月ほどですが、社内MTGや雑談などオンラインでのコミュニケーション改善に効果を発揮しています。

今回はクライアントであるオムロン株式会社の方とのワークショップで初めてGatherを使用しました。

どんなワークショップを実施したのか

今回は、昨年からデザイン支援をさせていただいているオムロン株式会社のプロジェクトメンバーの方とワークショップを実施しました。

リリースに向けて検証を重ねている新規サービスのユーザー体験の課題発見とアイデア発散/収束のためのワークショップです。

ストーリーボードをベースに2名1チームに分かれ、miroというオンラインホワイトボードツールも活用し、完全オンラインでワークショップを開催しました。

ワークショップ専用のスペース(左下は休憩スペース)

ワークショップの内容

今回のワークショップの内容は、チーム内の共通認識を合わせ、サービスの理想的な体験に対して障壁となる課題を見つけ、解決する実現手段を考えることです。

ワークショップは、普段の業務とは異なる思考の使い方が重要です。

まずは、柔軟な思考になるための頭のストレッチからスタートし、チームの中で視座を合わせながら、徐々にユーザー視点で議論ができるような構成内容で実施しました。

常にサービスについて思考を巡らせているプロジェクトメンバーの思考を提供側からユーザー視点に徐々に切り替えていきながら、個人で思考する時間/チームで議論する時間/全体で共有する時間など、段階的にメリハリをつけた構成となっています。

ワークショップの日程と内容

オンラインワークショップで使用したツール

オンラインワークショップで重要なこと

1. 心理的安全性の確保

オンラインで行う場合、参加メンバーは各自の家や作業スペースなど色々な状況下で参加をしている状態です。

その中で前提や視座を揃えるためには、発言のしやすさや雰囲気作りはとても重要だと感じます。

今回はGatherでワークショップ専用のスペースを作成し、それぞれが好きなキャラクターを操作し、非日常的な体験からスタートしたことで、普段の会議ツールを使用するときよりも心理的安全性が高く、良質な課題やアイデアが議論できているようでした。

お菓子や飲み物を設置したチームスペース

2. 合意の見える化

今回はGatherと合わせ、ホワイトボードツールmiroを使用しました。

miroでは、各チームの議論の様子が視覚的に把握でき、議論の過程や結論も確認することができます。

オンラインでの会議では、参加者の全員が納得や理解をした状況で会議を終えられているかが、画面越しでは伝わりづらいという経験があるのではないかと思います。

今回のワークショップでは、miro上に各自の名前が入ったデジタルスタンプを作成し、内容に対して納得した場合にスタンプで意思表示をしてもらう工夫を行いました。

これにより、すべてのメンバーの意思表示を把握することができ、各自がしっかり理解や納得感を深めた上で進行することができました。また、視覚的にも合意形成がされたことが共通認識として持つことができるので、効果的な手段だと感じました。

参加者の名前のスタンプを作成し、合意の意思表示を実施(名前はダミー)

3. 個のワークとチームでの議論のメリハリのある構成

オンラインでは双方向の議論が難しいため、一人ずつ発言する時間を確保するとどうしても時間がかかってしまいます。

今回のワークショップでは、個人のセクションとチームでの議論のセクション、全体共有のセクションで大きく構成を分け、インプットや確認など集中して思考できる個人ワークは短めに、対話が必要なチームでの議論は十分な時間を確保し、発表や共有は代表者から完結に行えるようなフレームワークや構成を実践しました。

結果、確認やインプットの時間短縮と議論によって思考が発展していき、質を上げる時間、共有による合意形成の時間など、有効的に時間を活用することができました。

ワークショップ資料の一部抜粋

Gatherを使ってよかったこと

1. ワークショップで重要なアイスブレイクの役割

心理的安全性の部分でもご紹介しましたが、RPGゲームのような遊び心のある画面でまるでゲームを始めるかのようにキャラクターを設定し、仮想のワークショップスペースに参加する体験そのものがアイスブレイクの役割を果たしていました。

それぞれが個性的な格好で好きに動き回ることができる非日常的な空間は、ワークショップのアイスブレイクとして、とても有効的だと感じました。

始まる前にGatherで盛り上がっている様子

2. チームでの議論がしやすい

Gatherを使った理由のひとつとして、チームで分かれて議論ができることでした。

Google meetやZoomなどの一般的なオンライン会議ツールでは、一つの会議URLを発行し、その場所に集まって会議を行います。グループ分けの機能もありますが、ファシリテーター側が出入りすることが必要となり、全体を俯瞰して時間の調整や議論のサポートなどがしづらいという課題がありました。

今回Gatherを使ったことで、各チームがどんな議論を、どんな進捗で行っているのかがすぐに把握することができ、ファシリテーターの役割を不便なく実行することができました。

チームに分かれたワークショップの様子

3. ファシリテーター用のスペースを活用できた

上記と近しい理由ですが、Gatherはファシリテーター側の使いやすさがずば抜けていると感じました。
スペース全体に話かけることができる登壇スペース各チームの議論にすぐに参加できるファシリテーター専用の参加スペースなど、オンラインでファシリテーションをする上で、不便に感じていた部分がすべて解決でき、まさにかゆいところに手が届く体験を味わうことができました。

左側が登壇スペース、右下が各チームのスペースに参加できるエリア

最後に

オンラインでのワークショップは意思疎通の難しさや議論の収束など、物理的に同じ場にいないことによるコミュニケーションの課題が大きいのではないかと思います。

Gatherを使用することで、実際に同じ空間にいるかのような体験を得られ、さらにオンラインでの良さ(全体への呼びかけ、チーム議論への遠隔の参加)などがスムーズにでき、まさにワークショップにぴったりのサービスだと感じました。

アジケでは、オンラインでのワークショップや人材育成のメニューを提供しています。

「事業の課題を社内メンバーで発見したい」「顧客視点を取り入れて事業改善に活かしたい」など、お客さまの課題に合わせたワークショップのご提供も可能です。

ぜひお気軽にお問い合わせください。

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