はじめてのユーザビリティテストでの失敗談
こんにちは!株式会社シンクロ・フードでデザイナーをしているnanamiです。
今回は、入社後はじめて参加したユーザビリティテストでの私の失敗や学びについてみなさんにお話しします。
「初めてユーザビリティテストに参加するけど不安」「初心者がつまづきやすいポイントが知りたい…」そんな方に、この記事が少しでもお役に立てれば嬉しいです🌸
はじめに:事前準備
まず「ユーザビリティテストって、何するの?」というレベルだったので、社内勉強会で書籍や参考資料を使ってテストの流れやテスト設計、心構えなどを学びました。
社内勉強会では本だけではなく、具体的な事例を交えた説明もありイメージがしやすかったです。参考書籍はこちら👇
その後、テスト設計や台本の読み合わせ、パイロットテストを経て、求人飲食店ドットコムのユーザービリティテストを対面で行いました。
テスト設計などについては今回は割愛しますが、詳しくはこちらの記事をご覧ください👇
準備万端だと思っていましたが、実際のテストでは予想外の難しさに直面しました。ここからは、私が経験した3つの失敗についてお話しします。
失敗①:行動ではなく意見に注目してしまった
1つ目の失敗は、ユーザーの発言ばかりに集中してしまったことです。
「ユーザーの意見ではなく、行動を観察する」というアドバイスを本や参考資料で何度も読んでいたのに、ファシリテーターとしてテスト中に活かせませんでした。
なんとかなるかなという思い込みや「誘導しないように」という点に気をつけすぎた結果、意見ばかり聞いてしまいユーザーの行動の深堀りができませんでした…。
◎反省点
・ユーザーの意見に引っ張られ、操作や行動の観察が疎かになっていた
・話を聞くことが目的になり、行動の理由がつかめていなかった
メモを見返すと、自分たちに都合の良い意見や印象的な発言ばかりを記録しており、表面的なニーズしか見えていなかったように思います…。
◎次回から気をつけるポイント
・行動を観察し、その理由を率直に尋ねる
・意見をそのまま受け取らず、実際の行動と照らし合わせる
・とにかく経験を積む!行動の観察に慣れる
たとえば、「ページをスクロールしてここで止めましたが、その後どうしようと考えましたか?」といった具体的な質問をして、行動の背景を詳しく理解するように心がけていきたいです。
失敗②:事後インタビューで質問の深掘りができなかった
2つ目の失敗は、インタビューでの返答の深掘りができなかったことです。
実はパイロットテストの段階で、私は返答の深掘りが苦手だということに気付いていました。
事前にチームメンバーから「5W1H」を使った質問方法をレクチャーされていたのですが、本番ではうまく活かしきれず…。
振り返ってみると、いくつかの反省点が見えてきました。
◎反省点
・質問の目的が明確になっておらず、話の方向に迷ってしまった
・「たくさん質問しなきゃ!」と焦り深掘りできず、「はい」「いいえ」で終わる質問をしてしまった
今思えば、緊張と「うまく進行しなければ」というプレッシャーもあり、リラックスした雰囲気づくりが出来ていなかったのも一因だと思います…🧐
◎次回からの気を付けるポイント
・深掘り用の質問雛形を用意しておく
・相手が自由に答えられるように『これについてどう思いますか?』など、答え方を限定しない質問の仕方をする
・沈黙を恐れない!相手に考える時間を与え、焦らずに待つ
・アイスブレイクの時間を増やし、リラックスした雰囲気を作る
失敗③:適切な分析が実施できていない
3つ目の失敗は、分析がただの感想になってしまったことです。
テスト後の分析で、私は自分の印象や直感に頼りがちで、「ユーザーはこの機能を気に入っていた」といった主観的な意見ばかり拾っていました。
メンバーやディレクターの皆さんのおかげで施策に落とし込めましたが、自分で分析から改善案をまとめる方法がわからず、「これでいいのかな」と不安が残る結果になりました。
◎反省点
・自分の印象や期待に沿ったデータを優先的してしまった
・具体的な考え方への知識が不十分だった
・リサーチの目的はあったものの、その後どうしたいのかが曖昧だった
たとえば、「ユーザーがこの機能を気に入っていた」と感じても、そのページのどこが良かったのか、どんな操作をしたのかの詳細な記録がなく、改善に繋がる具体的なデータが足りませんでした。
◎次回からの気を付けるポイント
・気づきや印象ではなく、具体的な行動に基づいた事実を記入する
・「目的を達成できているか」「どれだけの時間やリソースを使ったか」「ユーザーの満足度」を基に、改善案の優先順位を決める
・設計段階で、分析をどう活用したいのかを意識する
さいごに
初めは何をすべきかわからず、うまくできるかな…と不安でいっぱいでした。
その度にチームメンバーやディレクターの皆さんにアドバイスをもらいながら、はじめてのユーザビリティテストを終えることができました!
失敗から学べたことも多かったので、一歩ずつ試行錯誤しながら今後もユーザビリティテストに取り組んでいきたいと思います。
最後までお読みいただきありがとうございました!