プロローグ『タイム〜君と過ごす100日〜』
1‘
僕はあと…100日で死ぬ
奈々未「どうしたの?ぼーっとしてるけど」
⚪︎「なんでもないよ」
今日、突如として
僕の左胸に現れた数字の刻印
2‘
この数字はある病気の症状
その病気の名は【時計病】
左胸に数字の刻印が現れて
日が経つごとに数字が減っていく。
3‘
その数字が0になると
糸が切れたように死んでしまうことから
大昔では【人形病】とも呼ばれていたらしい。
この病気は治せない。
治す術がないのだ。
4‘
胸に現れる数字は人それぞれで
7746日の人もいれば
10日の人もいる。
僕は今日を含めて100日
5‘
意外と驚かなかった
心配はあったけど
驚きはしなかった。
心配なのは恋人の奈々未
6‘
あと100日もすれば彼女は1人になってしまう。
僕はそれだけが心配だ。
クールに見えて、意外と寂しがり屋な奈々未。
そんな彼女を1人にしてしまう。
7‘
奈々未「本当に大丈夫?」
⚪︎「大丈夫だよ、奈々未」
奈々未「ならいいけど…」
⚪︎「そういえば昨日はどこに行ってたの?」
8‘
奈々未「昨日は沙友理の家で、まいまいと飛鳥と美彩で女子会だよ?言ってなかったけ?」
⚪︎「ん…そういえばそう言ってたね」
奈々未「朝ごはんは何にする?」
⚪︎「卵焼きが食べたいな」
奈々未「本当に好きだよね?」
9‘
⚪︎「奈々未の卵焼きは世界一おいしいからね」
奈々未「卵焼きだけ?」
⚪︎「奈々未の料理はおいしいよ」
奈々未「ふふ、ありがとう」
10‘
照れくさそうに笑う奈々未
そんな君は可愛い。
可愛くて、綺麗な君。
僕は勿体無いな…
11‘
⚪︎「今日はどこにいくんだっけ?」
奈々未「しーちゃんの所に行った後に、コーヒー屋だよ」
⚪︎「ならいこっか?」
奈々未「うん」
僕はこの事を奈々未に打ち明けられるのだろうか…
12‘
To be continued
13‘
この作品はフィクションです。
実在の人物や団体などとは関係ありません。
またこの作品内の表現や行動はあくまでも、
作品内での表現・行動なので実際に行っても、
一切の責任は取りかねますのでご了承ください。