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(17)人外にモテすぎる僕

1‘

蓮加の言うとおり、数日間

里で暮らしてみた。

里のみんなはすごく優しくて、呼び方は王とか〇〇様とか呼ばれるけど

ものすごく特別扱いしてくる訳でない、割とフレンドリー

2‘

奈々未さん達にも友好的

だけど子供が多いのも気になった

子供って言うか若い人?が多い

それを新内さんに聞いたら

どうやら鴉天狗族は王がいないと成長しないみたい

3‘

成長しないのは王の器を持つ者から発せられてる妖力が

彼女らを成長させるらしい。

最後の成長は20年も前とのこと

これもあとで聞いたことだけど、先代の王である僕のお母さん

小嶋陽菜が里から出て行った時らしい。

4‘

〇「……」

部屋のバルコニーで里を見渡してる〇〇。

蓮加「〇〇様…」

〇「蓮加さん…」

蓮加「お悩みになられているのですね…」

5‘

〇「…はい」

蓮加「申し訳ありません…」

〇「どうして、蓮加さんが謝るんですか」

蓮加「私が出来損ないなばかりに…私は生まれた時は白い翼だけだったんです」

〇「そうなんですか?」

6‘

蓮加「はい…でもある程度成長すると片方の翼が黒くなったのです…里のみんなはしょうがないと言って励ましてくれました…ですが皆に申し訳なくて…」

〇「そうなんですね…」

蓮加「本音を言えば、〇〇様には王になっていただきたいのです…ですが〇〇様は半分は人族です…人族として生きてきたのに、いきなり王になってこの里で暮らせと言われて悩んでるのも理解しております」

〇「…」

蓮加「ですので、御子さえ授けてくだされば私は何も言いません…」

7‘

膝をつく蓮加。

〇「立ってください…一つ聞きたいことがありません」

蓮加「…なんでしょうか」

立ち上がる蓮加。

〇「僕は王の器なんですよね?」

8‘

蓮加「はい」

〇「でも僕に白い翼がなかったら?」

蓮加「え…」

〇「僕は半分人族です、だったら白い翼を持ってない可能性がありませんか?」

蓮加「し、しかし!過去に王の器を持ってる者はかならず白い翼を持っていました!」

〇「それは純粋な鴉天狗ですよね?」

9‘

蓮加「そうですが…」

暗い顔をする蓮加。

〇「僕は蓮加さんが無理してるように見えます」

蓮加「私が無理?」

〇「蓮加さんは多分、僕と同い年くらいですよね?」

蓮加「はい…17歳です」

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〇「17歳の少女が里の為に、よく知らない男と結婚して、子供を作る…そんな普通じゃないこと…無理してるようにしか見えないです」

蓮加「…じゃあどうすればいいのですか…このままではただ命が朽ちるだけ…成長もしないまま…」

涙を流す蓮加。

〇「それは…“ドッカン!“…何事!?」

蓮加「っ!?」

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“コンコン!!”

眞衣「敵襲です!!」

奈々未「〇〇!」

麻衣「大丈夫!?」

〇「はい!僕達は大丈夫です!」

蓮加「敵は何人ですか!」

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絢音「敵は100人です!しかしどうやらデーモンリッチ特有の実体分身のようです!」

蓮加「戦える者は全員、でなさい!」

眞衣「はっ!!」

深川「どうしてここが?ここは異空間のはず!」

蓮加「もしかしたらこの空間に入る際に一緒に入ってきてしまったのかもしれません」

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飛鳥「もしかして、〇〇を傷つけた奴!?」

純奈「この気配はそうだね」

蓮加「絢音!皆さんを連れてこの里から出なさい!一度入ってしまえば出口を知らない限りは出ることがきません!」

絢音「しかし!」

蓮加「〇〇様は“人族“です!人族として生きてるのです!」

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絢音「っ!?…承知致しました」

〇「蓮加さん…」

蓮加「連れてきておきながら勝手で申し訳ありません、私たちのことはお気になさらずにおかえりください!」

“ばさっ!”

翼を出して、飛び去ってしまう。

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〇「蓮加さん!」

絢音「〇〇様!いきましょう!」

飛鳥「行こう!」

純奈「そうだね!」

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麻衣「私達も亜人化しておこう!」

奈々未「ええ」

絢音「ではいきましょう!」

出口に向かう〇〇達。

17‘

この作品はフィクションです。

実際の団体とは関係ありません。

またこの作品内の表現や行動はあくまでも、

作品としてなので、実際に行っても、

責任は取りかねますのでご了承ください。

ありがとう!