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(6)弱さとは罪か?

1‘

いつも通りの生活を送っている〇〇。

3ヶ月前に引っ越してきた人共も軽く挨拶する。

名前は桜井さんというらしい。

最初はそんなに出会うペースは少なかったものの

2‘

いつしか照らし合わせるように外に出るたびに

話しかけられる。

それを美彩さんをよく思っておらず、

日に日に、僕への暴力が増した。

3‘

僕はどんなに暴力を振るわれていても、

美彩さんが大好き

それなのに美彩さんはどんなに好きと言っても

不安になって、僕に暴力を振るう。

4‘

美彩「いつになったら私だけの〇〇になるのぉっ!!!!!!!」

“バチンッ!!”

〇「っ!ぼ、僕はずっと美彩さんのだよ!!」

美彩「違う!!〇〇は私を見てない!!!」

5‘

その言葉で僕の中の何かが弾けた。

〇「見てないってなんですか…」

美彩「事実でしょ!!」

〇「もういいです…」

僕は財布と携帯を持つと家を飛び出す。

6‘

〜〜〜〜〜

7‘

〇「はぁ…どうして、信じてくれないんだ…」

“ザァアアアアア”

先ほど降り始めた雨に打たれながら、

涙を流す〇〇。

8‘

“ザァアアアアアア”

更に雨が強くなる。

〇「うぅっ…」

?「齋藤さん?」

下を向いて、泣いていたら誰かに声をかけられる。

9‘

〇「っ…」

顔を上げると、そこには桜井さんが傘を刺して、立っていた。

〇「ぁ…」

玲香「大丈夫ですか?」

僕に傘を寄せてくれる。

10‘

〇「大丈夫です…」

玲香「大丈夫じゃないですよね?いきましょう」

〇「えっ…」

僕の腕を掴むと歩き出す桜井さん。

11‘

〇「ぇ、ちょっ…」

玲香「暴力振るわれているんですよね?」

〇「ぇ…」

玲香「いつも長袖着てるし、この前、ゴミ出ししてる時にちらっと見えたんですけど、胸元にあざがあったし、お腹にもあった…」

12‘

〇「っ…それは…」

玲香「着きました…」

桜井さんが止まると、そこは先程、飛び出してきたマンションだった。

そのまま、桜井さんの部屋に入る。

13‘

〇「ぁ、あのっ」

玲香「まずはシャワーを浴びてきてください」

タオルとパジャマを渡される。

〇「ぁ、はい…」

素直に従う。

14‘

〜〜〜〜〜

15‘

〇「お風呂ありがとうございました…」

玲香「温かいお茶でよかったですか?」

〇「はい」

玲香「早速ですけど、どうして雨の中、あそこに?」

16‘

〇「…彼女と喧嘩したんです…」

玲香「暴力振るわれたんですか?」

〇「違います…」

僕はなぜだか桜井さんに事情を話した。

17‘

玲香「そうだったんですね…」

自身の腕を撫でる玲香。

玲香「…私もなんです」

〇「え?」

18‘

玲香「私も彼氏に暴力を振るわれて、耐えきれなくなって私を知らないこの街に引っ越してきたんです」

〇「そうなんですね…」

玲香「…あのっ!」

〇「は、はい」

19‘

玲香「ここで暮らしませんか!!」

〇「…え?」

玲香「齋藤さんが落ち着くまでここにいてください!彼女さんもまさか出て行った彼氏が同じマンションにいるなんで想像もしません!」

〇「そ、そうですが…申し訳ないですし…」

玲香「そう思うなら家の掃除や料理をしてくれれば構いません!」

圧が凄い玲香。

20‘

〇「本当にいいんですか?」

玲香「はい!」

〇「…よろしくお願いします」

こうして一時的に玲香と暮らすことになった〇〇。

21‘

この作品はフィクションです。

実際の団体とは関係ありません。

またこの作品内の表現や行動はあくまでも、

作品としてなので、実際に行っても、

責任は取りかねますのでご了承ください。

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にゃにゃみ@妄ツイ師
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