(10)彼は最強の一般人
1‘
⚪︎「はぁはぁ…流石にきつい…」
26階の人質部屋に着く。
“ガシャん…”
扉に巻き付けられていた鎖を外して、
扉を開く。
2‘
⚪︎「大丈夫ですか?」
一実「〇〇くん!」
七瀬「なな達は大丈夫やで!」
⚪︎「それはよかった」
祐希「私達も逃げましょう!」
遥香「ですね!」
3‘
⚪︎「待ってください!」
一実「どうしたの?みんなと一緒で私達だけで逃げるよ」
⚪︎「いえ…これからは僕と一緒に上に行ってもらいます!」
七瀬「え?どういうことや?」
⚪︎「下の階は既に制圧済みですが」
遥香「なら!」
4‘
⚪︎「いや、そろそろ敵が目を覚ますかもしれません」
祐希「どういうことですか?」
⚪︎「1階と人質フロアの敵は拘束してきましたが、それ以外は拘束してません」
一実「それならどうすれば?」
5‘
⚪︎「29階に1階に繋がるエレベーターがあります、それは中途階で止まることがないので、無事に1階まで行けます」
七瀬「それしかないやんな…」
⚪︎「はい…」
一実「じゃあ、行こう!」
⚪︎「一実さん、七瀬さん!これを」
両足のグロック17を2人に渡す。
6‘
一実「え!?私達撃ったことないよ?!」
⚪︎「大丈夫です、相手に向けて引き金を引くだけです、それにこれは護身用です、敵は僕が制圧します」
七瀬「わ、わかった…祐希!賀喜ちゃん!なな達の後ろにいるんやで?」
遥香「は、はい!」
祐希「わかりました!」
7‘
〜〜〜〜〜
8‘
⚪︎「止まってください…」
〇〇が手を挙げる。
祐希「どうしたと?」
祐希が物陰から顔を出す。
⚪︎「危ない!」
9‘
“ダダダダダっダダダ!!!!”
⚪︎「くっ!」
祐希を抱きしめて物陰に隠れる。
祐希「ひぃぃ!」
⚪︎「大丈夫ですか?」
祐希「は、はい!」
10‘
七瀬「祐希!大丈夫!?」
祐希「大丈夫です!」
⚪︎「ここに隠れててください!」
隠れながら敵を撃っていく〇〇。
11‘
⚪︎「ここもかなり人数が多い!!」
次々に倒していくが、既にショットガンが撃ちきった。
⚪︎「くっ!MP5の弾が切れた!一実さん!銃を!」
一実「は、はい!」
銃を投げる、一実。
12‘
⚪︎「ナイススローイング!」
“パンパン!!”
一実が投げた拳銃で敵を制圧。
⚪︎「よし!全員、制圧完了」
13‘
〇〇達は1階直通のエレベーターにくる。
⚪︎「いいですか?これに乗って、1階まで行ってください、下で警察が待っています」
一実「ありがとう!〇〇くん!」
遥香「ありがとうございます!」
14‘
祐希「先ほどはありがとうございました!気をつけてください!」
七瀬「これ、返すな?」
拳銃を渡す、七瀬。
⚪︎「みなさん、お気をつけて」
15‘
エレベーターの扉が閉まるのを確認すると、
〇〇はその場に座り込む。
警視『大丈夫か!?』
⚪︎『いえ…先ほど被弾しました…』
服を捲ると、腹部が血に染まっていた。
16‘
警視『なっ!すぐに応急処置しなければ!』
⚪︎『えぇ…休める部屋を探します』
〇〇は服とタオルを拝借して、
スタッフルームに入る。
17‘
部屋に入ると、冷蔵庫から水を取り出し、
テーブルの上にある、消毒用アルコールを持つ。
⚪︎「ふぅ…ふぅ…」
装備を外して、上着を脱ぐ。
⚪︎「くっ…」
アルコール持って、腹部にかける。
18‘
⚪︎「ぐぅぅっ…」
タオルで腹部を拭き取り、止血剤を振りかけて
ガーゼを押し当てて、その上から包帯を巻く。
さらにその上からガムテープでぐるぐる巻きにする。
⚪︎『応急処置が完了』
19‘
警視『大丈夫か?』
⚪︎『痛みはひどいですが、問題ありません』
警視『すまないが、後少し頑張ってくれ!』
⚪︎「最後…進みます!」
20‘
To be continued
この作品はフィクションです。
実在の人物や団体などとは関係ありません。
またこの作品内の表現や行動はあくまでも、
作品内での表現・表現なので実際に行っても、
一切の責任は取りかねますのでご了承ください。