(16)人外にモテすぎる僕
1‘
絢音「ここが鴉天狗の里です」
〇「まさか、日本にこんな所があるなんて…」
眞衣「ここは異空間です」
〇「異空間?」
眞衣「はい、初代里長が作ったとされています」
2‘
深川「だから見つからなかったのね…」
麻衣「すごい…」
奈々未「こんな異空間を作り出すなんて、なんて妖力なの…」
純奈「しかも死後も維持されているなんて…」
絢音「まぁこの異空間は現在は別の方の妖力で維持されていますが、初代が逝去されてから8000年は維持されていました」
3‘
眞衣「だけど、ここ5年くらいでその妖力が切れてしまい、ある方が維持されてますす」
飛鳥「そのある方って人が〇〇に会わせたい人ってわけね」
絢音「左様でございます」
〇「それにしてもすごく見られてますね…」
眞衣「すみません、我らの王である、〇〇様を一目みたく…」
4‘
周囲の鴉天狗族が〇〇を見ている。
奈々未「どうして、〇〇が“王”だとわかるの?私達は〇〇が人族としか感じないのに…」
絢音「我々亜人は妖力を感じ取って、亜人かを感じとります」
麻衣「そうだね、でも〇〇からは亜人の気配は感じない」
5‘
眞衣「それは〇〇様のフェロモンも関係している」
飛鳥「フェロモンで亜人の気配は消えない」
眞衣「ただの亜人ならな」
深川「…そういうことね」
純奈「彼は人族と鴉天狗族のハーフだから亜人の気配があまりしないのね」
6‘
絢音「正解です」
〇「じゃあ僕が鴉天狗族だってわかるのは?」
絢音「鴉天狗族だとわかってる訳ではありません」
〇「え?」
絢音「私達は貴方様が白鴉だと感じるのです」
奈々未「感じる?どういうこと?」
眞衣「それはあの方に会ってからよ」
7‘
ある扉の前に着く。
“コンコン”
眞衣「蓮加様…」
蓮加「入ってください」
眞衣「失礼します」
8‘
部屋に入室する。
絢音「蓮加様、〇〇様をお連れしました」
蓮加「ご苦労様です、絢音、眞衣」
絢音&眞衣「ありがたきお言葉…」
蓮加「お初にお目にかかります、岩本蓮加と申します」
9‘
優雅にお辞儀をする蓮加。
蓮加「小嶋〇〇様とそのご友人方ですね」
飛鳥「貴女は何者?」
蓮加「私はこの里の代理里長をしています」
麻衣「代理里長?」
10‘
蓮加「私はある特性上、里長にはなれませんので」
奈々未「そんなことはどうでもいいわ、〇〇になんのよう?」
蓮加「〇〇様が白鴉ってことは?」
絢音「お話しております」
蓮加「我ら鴉天狗族の里長になるのには2つの条件が必要です」
11‘
純奈「2つの条件?」
蓮加「まずは白鴉であること」
麻衣「だから〇〇くんなの?」
蓮加「…もう一つは王の器であること」
深川「王の器…それが〇〇くんを王だと認識できる理由?」
12‘
蓮加「そうです、そして〇〇様にはその資格があります」
絢音がみんなにお茶を配る。
〇「僕はそんな器じゃないです…僕は1人では何もできない…」
蓮加「そんなことはありません、貴方様は確かに王の器です」
〇「だけど、僕は鴉天狗の力なんて感じたこともない!!」
13‘
蓮加「それは眠ってるだけです…内なる力に身を任せてください」
そういうと蓮加は自身の翼をあらわにして、広げる。
奈々未「黒と白の翼…」
麻衣「え?どういうこと?」
蓮加「私が里長になれない理由です、私は黒鴉と白鴉の特徴を合わせ持ちます」
14‘
その場の全員が驚く。
深川「…私も初めて見るわ…」
蓮加「〇〇様…私と婚約をして、御子をお授けください!」
膝をつく蓮加。
〇「た、たってください!急に婚約だなんて!」
15‘
蓮加「すぐにお決めにならずとも構いません…数日この里でお考えください」
絢音「皆様にはお部屋をご用意しております、すぐにご案内させていただきます」
眞衣「〇〇様には別室をご用意しております」
〇「わかりました…」
数日、鴉天狗の里で過ごすことになった〇〇達。
16‘
To be Continued
17’
この作品はフィクションです。
実際の団体とは関係ありません。
またこの作品内の表現や行動はあくまでも、
作品としてなので、実際に行っても、
責任は取りかねますのでご了承ください。
ありがとう!