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(3)ザンビ〜if〜

1‘

ー住宅地付近ー

“ダダダダッ!ダダダダッ!“

楓「多いな!!」

あの人が出て行ってから1ヶ月…

私はいつも通り、コンテナの回収に来ていた。

2‘

でも、今回落ちていた場所が住宅地付近

その分、神人たちも多い。

楓「くっ!やぁぁ!ダダダダッ!!きりがない!」

神人は死なないから、

足止めできてもすぐに起き上がってくる。

3‘

油断した私の後ろから神人に襲われる。

楓「きゃ!」

襲われる覚悟をする…

だけど何処からか銃声が聞こえる。

4‘

?「大丈夫か!!」

それは聞き慣れない声…

でも聞いたことがある声

その人は私に近づいてくる

いや…その人達だ

5‘

⚪︎「あの時とは反対だね?楓ちゃん」

そう言うと私を立たせる

楓「生きてたんだ…」

⚪︎「あぁ、なんとかな(笑)それより、今はここを抜けよう!白石さん!深川さん!コンテナの中身を回収!橋本さんと高山さんは神人たちの足止めを!!」

6‘

〇〇さんが指示すると、

近くにいた女性たちが指示通りに動く

⚪︎「さぁ!楓ちゃん!行くよ!」

楓「う、うん」

7‘

そう言うと彼は私の手を掴み走り出す。

不思議と手を握られるのは、

嫌な気持ちにならなかった。

8‘

〜〜〜〜〜

9‘

ー乃木坂学園・チャペルー

⚪︎「ここも久しぶりだなぁ…1日しかいなかったけど」

楓「そんなことよりどうして助けたの?それにこの人達は?」

⚪︎「楓ちゃんを助けられたのは偶然だよ、俺らもコンテナの回収をしようとしたら、たまたま君を見つけたんだ」

楓「そうなんだ」

10‘

⚪︎「この人達はここを出て行った後に、男たちに追われていたのを助けたんだ、それから一緒に行動している」

そう言うと彼は4人を紹介し始めた。

⚪︎「右から橋本奈々未さん、深川麻衣さん、白石麻衣さん、高山一実さんだよ」

奈々未「……」

11‘

一実「どうも!」

白石「初めまして!」

深川「こんにちは」

橋本奈々未と言われた人以外は挨拶をしてくる・

12‘

奈々未「ねぇ、〇〇…その子、ほんとに人間?」

⚪︎「大丈夫ですよ、どこも噛まれてないと思います」

奈々未「あなた、フード取ってくれない?」

楓「……」

13‘

⚪︎「そうですね、知らない人がいて顔を見せたくないのはわかるけどここにいる人達は味方だよ」

別に取るタイミングがなかっただけで、

見せたくないわけじゃ…と言おうと思ったけどやめた

私はフードをとる。

14‘

4人「「「「えっ!」」」」

楓「これでいい?」

⚪︎「うん、大丈夫そうだね、ん?皆さんどうしました?」

4人「「「飛鳥!(ちゃん!)」」」

⚪︎「へっ?」

15‘

楓「えっ?」

飛鳥と名前を叫んで近寄ってくる4人

楓「飛鳥って誰?」

白石「誰って飛鳥ちゃんの事だよ!」

一実「そうだよ!あなたは齋藤飛鳥だよ」

16‘

楓「まって!私は山室楓!乃木坂学園2年の山室楓!」

⚪︎「………」

奈々未「どういう事?まさか、記憶喪失?」

そう呟く、奈々未と呼ばれている女の人

私を含め、その言葉を聞いた全員が彼をみる。

17‘

⚪︎「いや、俺は記憶喪失ですけど(苦笑)多分、彼女は貴女達の言う齋藤飛鳥とは別人だと思いますよ」

深川「他人の空似?」

白石「いやいや!それにしても似すぎでしょ!!」

一実「うん、双子って感じ…」

奈々未「それに雰囲気も似ているし」

18‘

そんなに似てるんだ…その、齋藤飛鳥って人に…

⚪︎「楓ちゃんは乃木坂46って知っている?」

楓「うん、名前だけなら…私は寮暮らしだったし、この学校はテレビ禁止だったから見た事はない」

どうやらこの4人は乃木坂46って言う、

アイドルグループのメンバーらしい

そして、齋藤飛鳥って子も乃木坂46のメンバー

19‘

⚪︎「俺も彼女達に教えられて知ったんだ…」

奈々未「そんなことよりこの子が齋藤飛鳥じゃないって何で言えるの?」

⚪︎「それは…彼女は俺が初めて会った時からここの学生服を着ていました」

奈々未「それは記憶を無くす前にここに来て着替えたかもしれないじゃん!」

20‘

⚪︎「いえ、それはないかと…彼女が"山室楓"が"齋藤飛鳥"ならこうなる前の事を話してる時にその事も話すと思います、しかし俺はそんな話をされていません…それにこうなる前の話が出来るって事は記憶喪失ではないと思います。」

奈々未「じゃあ、本当に他人の空似?」

白石「お父さんとお母さんは日本人?」

楓「お父さん…お母さん…は…お母さんはミャンマー人…」

21‘

深川「確か、飛鳥ちゃんのお母さんはミャンマーの人だよね?」

一実「でも別人?…」

渋々納得したのかそれ以上は言ってこなかった…

⚪︎「ごめんね?彼女達はメンバーを探していて楓ちゃんがその飛鳥ちゃんって子に似ていたから…」

楓「うん、大丈夫…今日はゆっくりしていって…」

⚪︎「ありがとう…」

22‘

〜〜〜〜〜

23‘

“チュンチュン”

ここは…そうか…楓ちゃんを助けた後、

チャペルで寝たのか…

体を動かそうとすると肩に重みを感じる

目線を重みの方に向ける。

24‘

深川「すぅ…すぅ…」

⚪︎「どうしてだ…」

更に太ももの方にも重みを感じ目線をやる。

一実「すぅすぅ…すぅ…」

深川さん…高山さん…

25‘

⚪︎「……はっ!」

楓「……」ジトッ

奈々未「はぁ………」

白石「いいなぁ…」

26‘

やめてくれ…

そんな目で見ないでくれ…

俺が悪いんじゃない

この2人が悪いんだ…

27‘

白石さん…反応がおかしいよ

楓「大層なご身分で…」

奈々未「本当に…ね?」

白石「私も今度やろうかな?」

くそっ…なんか仲良くないか?

あの2人

28‘

白石さん…やらないでください

⚪︎「そ、それより!これからここを拠点に生き残ってる人達…主に乃木坂46のメンバーを探したいと思っているんですが…」

楓「それはだめ!」

⚪︎「っ!?」

奈々未「…!」

29‘

白石「え!?」

深川&一実「!?!?」」

強めの口調をする、楓ちゃん

それにびっくりする、橋本さんと白石さん

声にびっくりして起きる2人

30‘

⚪︎「か、楓ちゃん?」

楓「だめな…の…私のせいだから…」

⚪︎「何を言ってるんだ?何が君のせいなんだ」

楓「今起きている事、全部!私のせいなの!私がザンビの呪いを解いた!解いてしまった!!」

⚪︎「っ!?」

31‘

それからザンビ村のこと

それの呪いを解いてしまったこと

"美しい女"のことを聞いた。

⚪︎「そんな…じゃあ今のこの状況は、楓ちゃん達が引き起こしたのか?」

32‘

楓「そうだよ…」

そういうと橋本さん達が銃を楓に向ける。

⚪︎「ちょっ!何をしてるんですか⁉」

奈々未「その子が元凶でしょ!」

白石「………」

33‘

深川「そうだね…悪いけど…貴女が死ねば呪いが解ける可能性がある」

一実「やめようよ…」

銃を向ける奈々未達と楓の前に立つ、〇〇

それを交互に見て戸惑う、一実

34‘

⚪︎「待ってください!!楓ちゃんは、飛鳥さんに似てるんですよね?!そんな相手を殺せるんですか!?」

〇〇は楓を庇うように前に立つ。

深川「退きなさい!〇〇くん!!!!飛鳥に似てようが、この惨劇を終わらせられるなら殺す!!」

声を荒げる、深川さん

いつものおっとりとした、深川さんじゃない

35‘

たまに感じていたが4人の中では、

一番冷静かつ、冷酷になれる人だ…

考えろ!考えるんだ!

楓「いいよ…確かに私を殺せば呪いは終わるのかもしれない」

⚪︎「いや!退かない!!」

36‘

楓ちゃんが呪いを解いたのかもしれない!

しかし、彼女を殺した所で本当に呪いは解けるのか?

それならばザンビ達は彼女を…

山室楓を襲うのか?

37‘

彼女を殺してしまったら自分達が存在できない…

ザンビ達にそこまでの知能がないのであれば、

彼女を襲う理由はわかる

しかし、"美しい女"は違うであろう…

38‘

美しい女はそんなことをしない

会ったことも見たこともないがそう感じる。

答えがまとまらないまま、

奈々未さんの声で我に戻る。

39‘

奈々未「どきなさい!!」

白石「どいて!お願い!」 

深川「退かないなら〇〇くんごと撃つ!!」

楓「待って!私だけを殺して!」

40‘

⚪︎「聞いてください!彼女を殺しても呪いは解けません!!」

そういうと彼女達は銃を少し下におろす。

深川「そう思う、根拠は?」

⚪︎「まず、第一に彼女を殺してどうするんですか?彼女を殺して呪いが解けるならなぜ!ザンビ達は彼女を襲うんですか?自分が消えてしまうかもしれないのに!それにザンビ達がそこまでの知能がなくても美しい女が殺させないと思います!」

41‘

くそっ!これじゃあ、説得するのに弱いか?

深川「はぁ…わかった」

奈々未「うん、理解した」

白石「ごめんね?銃なんか向けて」

楓「殺さないの?」

42‘

深川「殺す理由がなくなった」

奈々未「〇〇の言葉じゃなかったら信用しなかったけどね」

白石「そうそう!!」

一実「はぁ…どうなるかと思った」

43‘

はぁ…よかった。

深川さん達の顔がマジで怖かった…

今回は何とかなった…

⚪︎「楓ちゃん、俺達の仲間になってくれ」

楓「うん、わかった…ただ、条件がある」

44‘

⚪︎「条件?」

楓「私の友達…乃木坂学園のザンビや神人がいたらそっちを追わせて」

⚪︎「どうしてだい?」

楓「どんな方法でもいいから眠らせてあげたい……」

⚪︎「わかった、皆さんもそれでいいですよね?」

45‘

奈々未「ええ、いいわ」

白石「うん!」

一実「よろしくね!」

深川「正直、奴らの事を知っている子がいてくれた方が助かるわ」

⚪︎「これからよろしく!楓ちゃん!」

楓「うん、よろしく」

46‘

To be continued

47‘

この作品はフィクションです。

実在の人物や団体などとは関係ありません。

またこの作品内の表現や行動はあくまでも、

作品内での表現・行動なので実際に行っても、

一切の責任は取りかねますのでご了承ください。

ありがとう!