(8)ザンビ〜if〜
1‘
一実「そろそろ学園に着きそうだね!」
七瀬「そやな!」
もう少しで学園に着きそうな所で…
⚪︎「止まってください!」
2‘
楓「どうしたんですか?」
⚪︎「あの神人…フリージアの制服だ…」
神人が振り返る。
楓「っ!?聖!」
3‘
⚪︎「知り合い出すか?」
楓「はい…〇〇さん、最初の約束覚えてますよね?」
⚪︎「…いいのかい?」
楓「弔ってあげたいんです…」
4‘
⚪︎「一実さん、ななちゃん…先に学園に戻っててください」
楓「えっ…」
一実「うん、わかった」
七瀬「ちゃんと帰ってきてな?」
先に学園に戻る2人。
5‘
楓「どうして2人を先に?」
⚪︎「だって、友人を“弔う“のは友人の楓ちゃんだけでいいでしょ?」
楓「っ…はい…聖、覚えてる?私はあなたが爆発から守ってくれたから生きてるの…」
聖は楓に気付き、歩み寄ってくる。
6‘
楓「さよなら〜♪君のことを〜♪抱いて〜♪歩いて行く〜♪」
聖(神人)「あぁああ…」ピクッ
聖の動きが止まる。
⚪︎「動きが止まった?」
7‘
楓「聖?わかる?!私だよ!」
聖(神人)「ぁぁぁあ…かえ…で…」
⚪︎「楓ちゃん!そのまま、僕についてくるんだ!」
楓「え?」
8‘
⚪︎「いいから!」
楓「わ、わかりました!」
〇〇について行く楓。
楓の後をついてくる聖。
9‘
〜〜〜〜〜
10‘
⚪︎「ここまでくればいいか…」
楓「何をしようとしてるんですか?」
⚪︎「楓ちゃん…俺を信じるかい?」
真剣な眼差しで楓を見つめる。
11‘
楓「もちろんです!」
⚪︎「僕が甲斐さんを抑える!君は歌うんだ!」
楓「歌う!?」
⚪︎「いまだ!」
〇〇は物陰から出て、後ろから聖を羽交しめにする。
12‘
聖(神人)「あぁぁぁ!!」
⚪︎「くっ!力が強い!」
楓「歌うって…ふぅ…すぅ…〜〜〜♪」
歌い始める楓。
13‘
⚪︎「これは…」
優しいメロディー…生命を慈しむような…
聖(神人)「あぁ…かえ…で…」
楓「聖!」
かつて、神話が未だ現実に繋がっていた時代。
14‘
あの世とこの世が繋がっていて、
その気があれば…覚悟があれば、行き来ができたという。
イザナギとイザナミ。
オルフェウスとエウリュディケ。
亡くした最愛の妻を取り戻そうとした夫達のの様に。
15‘
ならばーーー
聖(神人)「かえ…で…わた…し…は…」
⚪︎「戻ってこい、甲斐聖!君はイザナミじゃない!山室楓もイザナギじゃない!!」
聖に話しかける〇〇。
⚪︎「君は戻ってこられるんだ!楓ちゃんは今の死者としての君を見ても君を拒んだりしない!君を恐れたりしない!」
16‘
聖(半神人)「ぁ…あぁあ…」
⚪︎「君は戻ってこられる!君は黄泉還る(よみがえる)事ができる!」
聖の動きが完全に止まる。
楓「…ひじ…り…?」
17‘
聖「…楓?」
聖の姿が普通の人間になる。
楓「聖なの?」
聖「うん、そうだよ」
18‘
楓「聖っ!!」
聖に抱きつく楓。
⚪︎「あははっ…まさか、神人が元の人間に戻るなんて…」
その場に座り込む〇〇。
歌の力で元に戻る聖、この奇跡がどのように
物語を進めて行くのか…
19‘
To be continued
20‘
この作品はフィクションです。
実際の人物や団体とは関係ありません。
またこの作品内の表現や行動はあくまでも、
作品としてなので、実際に行っても、
責任は取りかねますのでご了承ください。
ありがとう!