「15年間誘拐されていた少女」〜番外編(1)〜
1‘
飛鳥「それで?なんでうちに?」
⚪︎「この子は遠藤さくらちゃん(13?)」
さくら「初めまして」
ニコニコと笑顔で挨拶するさくら。
飛鳥「いや、名前を聞いたんじゃなくて」
2‘
⚪︎「この子は最近誘拐されて、監禁されてたんだ」
飛鳥「記憶は?」
⚪︎「あるよ、一部は」
飛鳥「一部?」
3‘
⚪︎「説明する前に…さくらちゃん、あっちの部屋でお菓子食べてようっか?」
さくら「食べるぅ!」
お菓子を持って、リビングに移動する。
⚪︎「ここで、食べててね?」
4‘
さくら「戻ってくるぅ?」
⚪︎「うん、戻ってくるよ」
さくら「食べて待ってるぅ!」
⚪︎「待てってね」
さくらをリビングに置いて、仕事部屋に向かう。
5‘
〜〜〜〜〜
6‘
飛鳥「それで?」
⚪︎「さくらちゃんは養子で養父母は犯人に殺されてるんだ、しかもさくらちゃんの目の前で」
飛鳥「そうなんだ…」
⚪︎「でも、さくらちゃんはその時の記憶だけない」
飛鳥「解離性健忘?」
7‘
⚪︎「そうだね、症状的にそうだろうね」
※【解離性健忘】ーストレスやショックなどで一部の記憶が思い出せない症状ー
飛鳥「それで?いつまでうちに?」
⚪︎「一応、犯人が捕まってないから保護の意味を含めて、犯人が捕まるか、もしくは3ヶ月経ったらかな」
8‘
飛鳥「…わかった」
⚪︎「ありがとうね」
飛鳥「ううん、あなたらしいもん」
⚪︎「ふふ、そうかもね」
9‘
〜〜〜〜〜
10‘
ー1ヶ月後ー
⚪︎「進捗は?」
麻衣「全然ない、犯人の足取りが全くないわ」
⚪︎「僕も全然、読み取れない…」
11‘
麻衣「さくらちゃんの記憶の方は?」
⚪︎「全然思い出せないみたい」
麻衣「一応、沙友理ちゃんと便利屋ヤマシタの探偵にお願いしてるわ」
⚪︎「こっちも知り合いに頼んでおくよ」
12‘
麻衣「…合法?」
⚪︎「合法だよ」
麻衣「ならいいわ」
⚪︎「そろそろ帰るよ」
麻衣「進捗があったら連絡するわ」
⚪︎「了解〜」
13‘
〜〜〜〜〜
14‘
⚪︎「ただいま〜」
飛鳥「おかえりなさい」
さくら「おかえりなさい!」
⚪︎「今日は随分と豪華だね?」
15‘
飛鳥「さくらが料理したいって」
さくら「頑張って作ったんだよ?」
⚪︎「それは楽しみだ〜」
3人で楽しく、話しながらご飯を食べる。
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〜〜〜〜〜
17‘
“カタカタ”
⚪︎「メールがきてるな」
パソコンのメールボックスを開く。
⚪︎「これは…探偵からか…」
メールの中身を確認する。
18‘
⚪︎「なになに?」
【遠藤さくら調査書】
出身地:愛知県
年齢:不詳
詳細:孤児院を転々としてたらしい。
詳しい情報は “コンコン!!” 出てこなかった。
19‘
⚪︎「は〜い?」
部屋がノックされる。
さくら「お兄ちゃん?」
⚪︎「さくらちゃんか、どうしたの?」
さくら「会いにきちゃった!」
20‘
⚪︎「おいで?」
部屋に招き入れる。
さくら「えへへ」
僕の膝に座る。
さくら「何みてたの?」
21‘
⚪︎「さくらちゃんのことだよ?」
さくら「……何かわかった?」
⚪︎「さくらちゃんの出身地くらいかな」
さくら「…そっか!」
⚪︎「さくらちゃんは何か思い出したかい?」
22‘
さくら「ううん、何も」
⚪︎「ゆっくり思い出してこうね?」
さくら「うん!」
まぁ…そのうち思い出すだろう…
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To be continued
24‘
この作品はフィクションです。
実在の人物や団体などとは関係ありません。
またこの作品内の表現や行動はあくまでも、
作品内での表現・行動なので実際に行っても、
一切の責任は取りかねますのでご了承ください。
ありがとう!