見出し画像

隣の席の好きこからバレンタインデーでチョコ以上のものをもらった

1‘

僕には好きな子がいる。

それは幼馴染で隣の席の冨里奈央

彼女はすごくホワホワしてる性格で

いつも笑顔

2‘

どんなことにも一生懸命で、

苦手な勉強も頑張る子。

5歳の頃から一緒で、小学校も中学校も高校もずっと一緒。

好きになるのは必然で、

好きな気持ちを言えないまま10年がすぎた。

3‘

そろそろ告白をしたいとは思っているが、

勇気がでない…

そんないくじなしの僕に

奈央は毎年チョコをくれる。

4‘

奈央「ねぇ〜」

〇「どうしたの?」

奈央「ここがわかんない〜」

〇「これはxの2乗するんだよ?中学で習ったでしょ?」

5‘

奈央「そうだっけ?」

少し抜けてるところもある奈央

〇「こうしたら覚えやすいよ」

奈央「本当だ!やっぱり〇〇くんの教え方は上手だねぇ〜」

6‘

嬉しい事を言ってくれる。

〇「他に教えて欲しいことは?」

奈央「んぅ〜、こことここ!」

〇「これは〜…」

7‘

〜〜〜〜〜

8‘

授業が終わって、放課後

僕は所属している美術部に顔を出す。

〇「お疲れ様で〜す」

和「お疲れ〜」

9‘

瑛沙「お疲れ様〜」

〇「あれ?和先輩、弓道部の方は?」

和「今日はお休み!」

瑛沙「賀喜先輩は今日はバスケ部だよ」

10‘

〇「そうなんですね」

最初の人は井上和先輩

弓道部のエースで、部活が休みの日は美術部に顔を出してる。

一応美術部も兼任してる。

11‘

次に挨拶してくれたのが池田瑛沙先輩

この人が美術部の部長をしてる人。

何回もあの若月美術賞をもらっているほど、

絵が上手い。

12‘

あと今日は来てないが賀喜遥香先輩

遥香先輩はバスケ部員で和先輩みたいに美術部を兼任してる。

バスケも上手いが絵もかなり上手く、西野クリエイティブ賞を

何度も受賞してる。

13‘

そんなすごい方がたくさんいる部活に所属している僕だが

僕は大した才能はない。

この部活の中で唯一の凡人。

まぁ別に気にしてないけど

14‘

和「今日もあの絵を描くの?」

〇「まぁ」

瑛沙「〇〇くん、あの絵しか描かないよね〜」

〇「まぁ美術部に入った理由ですし、僕は凡人なのでこれしか書けません」

和「ふふ」

15‘

〇「どうしたんですか?」

和「凡人って言うから」

〇「?実際そうですし」

瑛沙「私も和も〇〇くんが凡人だなんて思ってないよ?」

〇「え…どうしてですか」

16‘

瑛沙「〇〇くんは今描いてる絵を誰かに見せたことある?」

〇「ないですけど…」

和「じゃあその絵の人物を何枚描いてる?」

〇「ん…10枚くらいですかね?」

17‘

瑛沙「それを今度ある“伊藤展示会“に出してみたら?」

〇「は?む、無理ですよ!」

和「なんで?それをみたら〇〇くんが凡人じゃないことがわかるよ」

〇「??」

18‘

〜〜〜〜〜

19‘

それから1週間…

“ガラガラ”

先生「〇〇〜」

〇「はい」

先生「お前の絵が賞に選ばれたぞ〜!」

20‘

〇「はっ?なんのことですか?」

先生「この前、2年の池田が代わりにお前の作品を持ってきてくれてな〜、その作品を“伊藤展示会”に出したら色々な人から好評でな!」

〇「え…」

先生「主催者の伊藤万理華さんも気に入って、特別に想い人賞ってのをお前に送りたいんだそうだ!」

21‘

あの絵を?

奈央「すごいじゃん!」

〇「あ、ありがと」

奈央「先生!その絵の写真はないんですか?」

先生「え、あ、それは!!」

22‘

急にキョどりだす先生。

奈央「?」

先生「先生、う、うっかりしててな!撮り忘れちゃったんだ!」

奈央「そうなんですね!うっかりさんですね!」

23‘

先生「あはは、だな〜」

そんなわけあるか!

まぁ先生のおかげで難は逃れたけど

あの絵は見られたくないな…

24‘

先生「そうだ、絵は美術部に戻してあるからな!」

〇「あっ!」

ばかっ!!

先生「あっ!…じ、じゃあな!」

25‘

奈央「美術部にあるんだって!見にいこう!」

〇「え!あ!」

奈央「レッツゴー!」

腕を引かれて、美術部に向かう2人。

26‘

〜〜〜〜〜

27‘

奈央「どこにあるの〜?」

〇「本当に見るの?」

奈央「もちろん!」

〇「うぅっ…わかったよ」

作品の布を外す。

28‘

奈央「…これって」

〇「奈央だよ…」

布をどけた絵に描かれていたのは奈央だった。

奈央「……」ツゥ…

涙を流す奈央

29‘

〇「っ!?ごめん!キモかったよね!」

すぐに布を被せようとする〇〇。

奈央「待ってっ!」

“ぎゅっ”

〇〇に抱きつく奈央。

30‘

〇「な、奈央?」

奈央「っ…」

“ちゅっ”

〇「!?!?!?!?」

31‘

奈央は〇〇にキスをして、すぐに離れる。

奈央「私を描いてくれてありがとう!すっごく嬉しい!!!お礼じゃないけど、私の気持ちだよ!あと今日のチョコの代わり!」

そう言うと美術部室から出ていく奈央。

“ずるずる”

32‘

腰が抜けて、座り込む〇〇。

〇「私の気持ちって…それにチョコの代わり?」

理解が追いつかない〇〇。

〇「あ…今日はバレンタインデーか…」

バレンタインデーにチョコ以上のすごいものもらっちゃった…

33‘

この作品はフィクションです。

実際の人物や団体とは関係ありません。

またこの作品内の表現や行動はあくまでも、

作品としてなので、実際に行っても、

責任は取りかねますのでご了承ください。

ありがとう!