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はじめてアイドルのコンサートに行く……はずだったはなし

わたしは、2019年に突然ジャニーズWESTをすきになってファンクラブにも入会した。
今までは何なら遠い国の文化で、自分とは違う人種くらいに思っていたジャニーズアイドル好き、いわゆる“ジャニオタ”に気づけば自分がなっていた。
昨年末、アリーナツアーとドームコンサートを2020年に開催することが発表され、年が明けて1月末からアリーナツアーの申し込みが開始された。
そわそわしながら、場所に関わらず行ける日程すべてに申し込んでみた。
きっと当たらないだろうという8割の諦めと、もしかするかも・・・という2割の期待を持って。

3週間後の当落発表の日、1日落ち着かない状態で仕事を終えた18時半ごろ、携帯を確認すると18時過ぎから4~5分おきに、何通もジャニーズファミリークラブからのメールが届いていた。
メールを開いても開いても、“残念ながらご用意できませんでした”の文言が並ぶ。確認している間にもどんどんメールが来るが、どれも同じ。
彼らを直接見てしまったらもう戻ってこられないだろうし(どこに?)、画面越しに見るのがちょうどいいのかも、と落選を正当化しはじめたときに届いた最後のメール。
どうせ“ご用意できませんでした”でしょ、とヤケクソで開いたメールには、今までのメールとは違う文言があった。

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おめでとうございます!
第1希望で当選です。

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4月5日の真駒内アイスアリーナ公演が当たっていた。

わたしのアイドルのコンサートデビューの地は北海道に決まった。高校の修学旅行以来の北海道。デビュー戦には少々ハードルが高いが、旅行気分でいこうと速攻で入金した。電車に乗りながら気づくと口角が上がってきてしまって、ストールで口元を隠してにやにやしながら帰った。

そこからの行動は早かった。その日のうちにskyticketで格安航空券+ホテルを手配。自分のフットワークの軽さに、自分でもちょっと驚いた。新型コロナウイルスの国内感染者が増えだしたころだったので、コンサートが開催されなくなって、ただの北海道旅行になってしまうかも・・・と心配しながらも、ワクワクしていた。

2月後半になり、新型コロナウイルスの影響で舞台やライブの中止・延期が出始め、3月に入ってからその数がどんどん増えだした。まさか、ここまで大変な状況になるとは思ってもいなかった。わたし自身も3月末から在宅勤務になり、東京五輪も延期が決定。
ジャニーズWESTのコンサートは、わたしの当選した北海道公演だけでなく、全公演の中止が決定した。

とても楽しみにしていたが、こればっかりは本当にしょうがない。誰も悪くないのだから。きっとファン以上に、本人たちとスタッフさんが一番ショックを受けているだろう。半年以上前から準備を進めていたそうだから。
最高のアルバムを引っ提げての、最高のコンサートツアーになるはずだったから。

ただ、元気でいればまたかならず会える。
彼らは中止ではなく、延期・見送るという言葉をつかった。逆境に燃える男達で構成されているらしいので、心配することなんてきっとない。
実際、彼らも事務所も、今だからこそ必要なこと、できることを前向きに進めてくれている。
わたしは、見送った先でしっかり受け止められるよう、準備だけは怠らずにいたい。とりあえず、この状況が落ち着いたら双眼鏡は買っておこう。
誰かさんの口癖みたいだけど、健康第一。安全第一。


みんなで笑顔で会うために

青空願ってまた明日



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