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好きな写真を1000枚集めてわかったこと

写真がうまくなりたいと思った今年の春、尊敬するカメラマンに極意を教えてもらった。うまくなるためにやるべきことは3つ。

たくさんの写真を 見ること/撮ること/人に見せること

だそうだ。

「撮ること」と「人に見せること」は少しずつ実践していた。だけど案外「見ること」はサボっているかも、と気づいた。

Pinterestでさっそくボードをつくり、すこしずつ写真を集めた。ずいぶん時間がかかってしまったけれど、いくつかのボードを合わせれば1000枚を超える写真が集まった。同時に、「好きじゃない」写真も集めてみた。

実際に集めてみて驚いた。1000枚も集めたというのに、ちょっと引いてしまうくらい系統が似ている。もちろん全部が全部同じ系統の写真というわけではないけれど、偏りなくまんべんなく集めたつもりなのにどこか似た雰囲気の写真ばかりだった。

まとめるとこんな感じだ。

【色味】:淡いペールトーンのものが圧倒的に多い。ちょっと緑がかった水色の占める面積がすごく多い。コントラストは弱め。赤・黄・緑、みたいなパキッとした原色はほとんどない。カラフルな写真でも、彩度が弱かったりどこかくすんでいたり。触れたら柔らかそうな、とろけそうなトーンの写真が多い。
【被写体】:男女比でいうと女性、特にロングヘアの女性が多め。ウェディングフォト は、韓国のスタジオの写真も多い。
【光】:圧倒的に自然光(それも逆光)が多い。
【ポーズ・表情】:ばちっとキメた写真より、その一瞬前とか後とかの素の表情が多め。「太陽を味方につけた満面の笑顔!!!!」みたいな写真がほとんどなくてびっくり。どこか憂いを帯びてたり、すこし寂しそうな表情の率の高さよ。
【モチーフ】:シャボン玉、サイダー、ガラス、風船、花・・と、光を透過する小道具ばかり。
【構図】:人物を真ん中にどーんと据えた日の丸構図が多い。バストアップで表情が見えるものが多い。反対に、全身のシルエット写真は1枚もない(!)。
【その他】:魚眼レンズを使った写真はたぶん1枚もなかった。カップルフォトではよく見かけるけど、どうやら自分の好みじゃないらしい。

自分の「スキ」って、なんとなくいつも直感だからこうやって言葉にしてみることで初めての気づきもけっこうあった。

半年以上の時間をかけてまんべんなくいろんな写真を見て、それでも「勝手に偏っちゃった」要素というのがいわゆる個性につながるのかもしれない、なんて思ったり。

偏った好みの中でも、すこしずつ時期によってテイストの変化があったり、そのときハマってる色味があったりもした。

「スキ」の定点観測、おもしろいですよ。


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片渕 ゆり(ぽんず)
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