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心地よいと感じる場所から生まれるもの。喫茶店&小樽のホテル【アンワインド】を想う

家の近くにとても心地の良い【喫茶店】がある。

カフェというと、どことなくミーハーな響きを感じるので(個人的意見)
【喫茶店】という呼び方のほうがやや落ち着きと渋みを感じられるので好みだ。

友人や娘と行ってみたいいわゆるお洒落カフェに関しては全く詳しくない。
それどころか喫茶店の何かを知っているわけでもない。

それなのになぜこの文章を書いているのか謎なのだが、私が言いたいのは
喫茶店にいるのが好きだ、という誰の役にも立たない事実だ。(ごめん…!)

【ヤドカリが穴ぐらでじっとしているように】


普段使いの喫茶店はやや広めで開放感があり、心が落ち着く席が用意されていること、
それだけでいい。
珈琲も美味しければそれに越したことはないが、そうでなくてもいい。

ところで我が家には4年間一緒に暮らしているヤドカリがいるのだけど
大抵、ヤシの実でできたハウス(穴ぐら)にひっそりと入っている。

穴ぐら。

薄暗くて、誰にも邪魔されない空間。

その感と似ている。

喫茶店という穴ぐらが
どうしてこんなに心が落ち着くのか、実の所わからない。

(自宅でもいいはずなのだ。)

沈思黙考できる穴ぐらとしての空間を思うとき…
今、憧れているのはホテルの一室だ。

【回想:小樽のホテル&バー アンワインド】

一昨年の6月…亡くなった親戚と亡き父を偲ぶ旅として北海道へ行ったとき…とても素敵なホテルに出会った。

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小樽市の歴史的建造物をユニークな感性でリノベーション、北海道随一のクラシックホテルを現代的感性で再生(HPより抜粋↓↓)

北海道で初の外国人専用ホテルとして
昭和6年(1931年)に建築された「旧越中屋ホテル」。
戦時中は将校クラブとして陸軍に、
戦後は米軍により接収された歴史を歩み、
小樽市指定歴史的建造物、
経産省「近代化産業遺産群33」にも指定された歴史的建造物が、
数年の月日を経て再生。

父が学生時代に住んでいた小樽という街が大好きだ。
幼い頃から両親に連れられて幾度か訪れたこの街のレトロで幻想的な趣が子ども心にも魅惑的だった。

「小樽らしさ」とは何かをここで語るのは難しいけれど、確かにこのホテルには子どもの頃から感じていたノスタルジーと憧れのようなものが凝縮されつつもさり気なく体現されていた。

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滞在した部屋にはテレビはなく、プロジェクターが設置されていた。
プロジェクターで色々なコンテンツが楽しめるようになっているが
テレビがないことで日常とは少し違う、静かな時間をも味わえる。
なんと素敵な計らいだろう。

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左:部屋に置かれたティーサービス。ポットやカップが美しくて胸高鳴る…!!
右:朝食はハイティースタイルで朝から夢のよう。

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夕刻にはロビーのバーで「無料ワインサービス」あり↑↑
バーカウンターには緊張して座れない母の代わりに子どもたちが堂々と…笑
飲んでいるのはジュースです。

【心地よい場所から生まれるもの】

こうして楽しく心地よかった何かを連想し、ふと思い出せるのも喫茶店のなせる技なのだ。
適度に散らかった自宅ではこうはいかないだろう。
(片付ければいいのでは?という声も聞こえるが、受け付けないことにする笑)
ただこの例は、あくまで私にとってであり人によって様々であることは言うまでもない。

自分が心地よいと感じる空間に身を置くだけで簡単に幸せになれるし、幸せな記憶と繋がれる。創造性が増す感覚を感じられる。
言わずもがな…単純なことだけど、自分にとってはとても大切なことだ。

【追記】
こちらのホテルを楽しむためのリーフレット(手のひらサイズ)のイラストがとても良くて今でも大切にとっておいてある(^^)↓↓

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日端奈奈子
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