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ポリヴェーガル的『頑張る』とうまくいかない理由『ベストをつくす』が良い理由

ポリヴェーガル理論の観点から見ると、「頑張る」という言葉が身体に与える影響は、交感神経系(戦うか逃げるかの反応)が過剰に活性化されることに関連しています。ポリヴェーガル理論では、交感神経系が活性化されると身体はストレス反応を起こし、緊張や不安、焦燥感を感じるため、筋肉が硬直し、心拍数が上がり、エネルギーが無駄に消耗されやすくなります。この状態では効率的な行動が難しくなり、リソースを十分に活かせません。

一方、「ベストを尽くす」という表現は、安心・安全を感じる副交感神経系(特に腹側迷走神経系)を活性化しやすくします。腹側迷走神経系は、リラックスした状態を作り出し、他者とのつながりや自己との調和を感じる時に働きます。この状態では、心拍が落ち着き、筋肉が柔らかくなり、呼吸も深くなるため、体と心が自然に協調して働きます。

具体的には、「ベストを尽くす」という姿勢を取ると、腹側迷走神経が優位になり、リラックスしながらも集中力を保ち、柔軟で適切な反応ができる状態になります。これにより、ストレスやプレッシャーから解放され、自分の能力を最大限に発揮できる環境が整うのです。

ポリヴェーガル理論の観点から言うと、過度に「頑張る」ことは身体を防衛的でストレスフルなモードに追い込みやすく、「ベストを尽くす」はよりリラックスした状態で効率的に行動できる心身の調和を促します。

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