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急にバンドでピアノを弾くことになりまして

「ピアノ弾いてみる?」

一年半前、高校の時から尊敬していた友人のバンドに誘っていただきました。
その友達は学生の時からギターに作曲にバンド活動と精力的に活動していて、有言実行を体現するイケメンで、僕もずっと応援していたあこがれの存在でした。

それに引き換え自分は、小さい頃に習い事でピアノをやっていたものの、全然事前に練習をせず(行く前に10分くらいちょろっと練習)レッスンに臨んでいるようなダメ生徒でした(先生すみません)。

30歳を過ぎてからコロナ禍もあってふとピアノが弾きたくなり衝動買い(ポチッ)。だいぶ久しぶりのため、楽譜も読めずまったく指が動かなかったものの(絶望)、自分で音を鳴らすというのがこれがまた楽しくて、大好きな久石譲さんの曲に悪戦死闘しながらなぜか続いてしまっていました。

友人の結婚式を機に、その友人から「新しいバンドを始めた」旨を聴いた僕は、学生の時から友人が作った曲が大好きだったこともあり、通勤中やランニング中にむさぼるように聴いていました。


「俺が聴きたかったのは友人のこのサウンドだよこれ!(何様)」という感情が抑えきれずに、その友人に曲の分析やレビュー(何様)を語っていたところ

「ピアノ弾いてみる?」

という一言

「えっ」
となりましたが、尊敬している友人と音楽ができる嬉しさと恐れ多さが同居しつつも、とりあえずやってみることに(よくわかってない)

最初は正直つらかったです(絶望)

今まで一人で楽譜でしか弾いたことなかった私は、友人の
「とりあえず自由に弾いてみていいよ」
という言葉に困惑しました

自由ってなんだっけ?
自由とは言うもののある程度秩序はないとダメよね?
自由が一番不自由だな
コードってなんだっけ?英語表記よくわからん

とりあえず音楽理論の本を読んでみたりしましたが、あんまり頭に入ってこなかったので、ひたすら友人が送ってくれたデモ音源をランニング中に聴きまくりました。

するとピアノの音が結構頭の中で勝手に流れてくるんですよね。脳内補完される感じで(謎の可能性?妄想?に気づく)
それからはランニングから帰ってきては忘れないうちにすぐ鍵盤を汗で濡らしながら(先風呂入れ、汚い)、流れてきたピアノを再現する日々が始まりました。これが毎日ワクワクして楽しいんです。自分からイメージがあふれてくるのが。
正直やり方として正解なのか不安でしたが、メンバーもありがたいことにピアノを気に入ってくれてほっとしました(自己肯定感をあげてくれる優しすぎるメンバー)

しばらくは、本当に自分がピアノを弾いていていいのか?という自問自答の毎日でしたが、優しいメンバーの支えもあり、なんとか曲作りやライブにも参加(ピアノ弾ける風なハットをかぶりながら、形から入るタイプです)させてもらい、今まで全く想像していなかったような経験をさせていただいています。

初の野外ライブ。暑さと緊張で鍵盤がビチャビチャに

正直私よりピアノが上手な方、音楽の知識がある方はたくさんいらっしゃると思います。自分も技術や知識はあった方がいいと思います。でも友人が最初に誘ってくれた時に言ってくれました。

「うまく弾ける必要はない。シンプルなのがいい」

救われた気がしました。音楽以外もそうですが、シンプルなのが僕も一番好きなので、なるべく簡単に弾くようにしました。シンプルイズベスト。引き算の音楽。

なにより、僕が弾いたピアノが好きだと言ってくれたことが本当に嬉しかった。

バンドは一人でやっているんじゃない。当たり前ですが。
自分には頼もしいメンバーがいるし、それぞれ得意不得意もあるから自分のできることをやろうと。個人的にはバンドでのピアノの役割は曲のバランスをとることだと思っているので、他の音(ボーカルやギター、ベース、ドラム)をよく聴くようにして練習を継続していきました。

まぁ僕自身が一番不安定であれなんですけど(おい)
そうするとピアノも以前より弾けるようになったのかな?
音楽の知識もまだまだですが少しはついてきたように思います(大人になってから感じる成長って貴重)。

社会人になってからは、こんなにワクワクすることってあまりなかったと思います。ワクワクして努力できるのは一緒に大好きな音楽をさせてもらっている素敵なメンバーのおかげです(本当に恵まれている)。
想像していなかった未来過ぎて、大変なこともたくさんありましたが、そのたびにメンバーの優しさに支えられ、一緒に音楽ができることが本当に幸せなことなのだと感じました。音楽やピアノに没頭できるのも素敵なメンバーとやれているからです。

そしてバンドの活動開始からまだ間もないですが、非常に多くの方にナナイロの音楽を聴いていただいて、いちファンだった私としても大変うれしいですし、感謝しています(自分が好きな音楽を聴いてもらえるって本当に嬉しいですよね)。

最近はいろいろあって「死」をすごく意識するようになりました。
結構人生って短いなって。忙しいとか言い訳にしてたけど、なんかやりたいことあんまりしてなかったなって。ちゃんと生きてるのかなって。
そういう意味では自分は本当に幸せだなと。

本当にどういうところで何が起こるかわからない世の中ですが、未来にワクワクしつつ、ご縁を大切にしながら今後も自分らしいピアノを弾いていきたいなぁ。

撮影のカメラが近すぎて指が震えた(ミスりまくった)
初のミュージックビデオでお別れです。
大変長くなってしまいましたが、ここまで読んでいただきありがとうございました!

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