『きみは、課題のリストを欲しがっているだけなんだ』 /* デイル・ドーテン */
「問題はね、君が理屈っぽいてことだ。きみの思考は、学生モードのままなんだ。この課題をすべてやっておきなさい、そうすればAがとれますよってね。きみは、課題のリストを欲しがっているだけなんだ」
『仕事は楽しいかね?』デイル・ドーテン
僕みたいな創造的ではない人間は、たぶんいつも課題を求めている。
これに取り組んだら評価をあげよう、この資格をとったら給料を上げてあげよう、なんていうような。
これはあながち間違った姿勢ではないと思っている。おそらく世間一般でいうところの「優秀な人」というのは、「課題の処理能力が高い人」というところと言い換えて問題ないものだろう。
周りを見れば、向上心のない人がたくさんいる。そんな人に比べれば、課題を欲する気持ちは、良いものだろう。
けれども、課題を与えられるということは、課題を出すひとがいるということだ。課題を解くことは、往々にして課題を出した人にとっての利益となるものだ。
与えられた課題に取り組むのは楽しい。けれどもそれで満足している限り、そこ止まりなんだろう。
何が正解なんてわからない。課題に取り組むことで幸せになれるならば、そこに問題はない。ゴールは人それぞれだ。
けれども到達点を遥か上に設定しているならば、課題を求める心とはどこかで決別しなければならないのだろう。
重力のまにまに上から下へと流れる水は、山を上ることはない。
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