家族イベントや親戚の集まりが苦手だ。 子どもの頃、祖母や親戚のおじさんに意地悪なことを言われ傷ついたこと、周囲の大人たちはことなかれ主義で庇ってくれることもなくさらに傷ついたこと、嫁という立場で苦労する母の姿を見てきたこと。何のために家族や親戚で集まっているのだろうと思った。 大人になって結婚しても、この問題は解決しないまま。 私の家族とは疎遠なので義理家族とのことになるのだが、互いに会いたくて集まっているというよりも「家族だから」集まっているというこの関係が苦痛だ。
婚約者の兄弟に会った ご飯を食べて、家に帰った 緊張の後のほっとした気持ち 楽しかったこと 嬉しかったこと 安心 いろんな気持ちが通りすぎた後、 つーっと涙が流れた。 私の婚約者にも会わせたかったな。 弟と婚約者 シャイなふたりは どんな会話をしたのだろう。 時間が経ちすぎて うまく想像ができない。 ただただ悲しくて 悔しくて 寂しい。 布団の中で涙を流した。
大切な人が亡くなったら、星になるのよ 誰かが言った。 でもね、 私の大切な人は星にはならない だって、星って感じがしないもの 星ではなくて、風になる 風になっていてほしい 自由がない人生だった 誰かのために 頑張って 擦り減らして いなくなってしまった なんのための人生 悔しくて、悲しくて、涙が出る だから、せめて 風になって 自由に 行きたいところへ行って 休みたいときに止んで 心の赴くままに。 あなたでいてほしい
何度も何度も あの日に戻って考える。 何かひとこと声をかけていたら 違う言葉をかけていたら 抱きしめていたら どこかに連れ出していたら 未来は違っていたのだろうか。 それでも まだ足りないとしたら もっと昔の、どの地点に戻ったら 変えられる? どうして気付けなかったのか どうして分からなかったのか どうして救えなかったのか どうして、どうして 一人ぼっちで行かせてしまった 誰も助けてくれず、 誰も分かってくれない 孤独なまま。 何度も何度も
「ご兄弟は?」 聞かれるたびにどきん 「いません」 存在をなかったことにしてしまった気がして 胸が痛んだ。 「弟がいたんですが、病気で亡くなって」 今はこう答えてる。 それ以上は聞かれない。 相手のすまなそうな顔 気まずい空間 恥じる必要はないはずなのに隠してしまう真実 心のなかに積もっていくなにか。