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インターネットを、やめないで

みなさんこんにちは。
今年一年も残りわずかとなりましたが、ご機嫌いかがでしょうか。

青い鳥ランドにおかれましては永遠に、それはもう永遠に、見るたびに脳が疲労するような情報が延々と流れ、ついには今では青い鳥もいなくなった2023年。
私達は疲れるために、見ず知らずのそれっぽい人たちの言い争いをみるために、SNSを、インターネットをやっていたんだっけ?

「インターネット、や・め・ろ!」

……この一言でやめられたらどんなにいいだろう!
私は特にクリエイターとしてSNSで宣伝などの活動をする必要があるとかそうでもないただの一般モブなので、もやもやした気持ちを抱えたままSNSを続ける必要はない。やめたって別に困らない。
それでもなぜか、ずるずると、ついあの青いアイコンをタップしてしまう。
そうして日照時間の短さと、真冬の北海道より冷え込んだトレンド欄に限界を感じていた冬の日、Misskeyに出会ってしまった。

Misskeyは国産の分散型SNS用のソフトウエアのことで、このMisskeyを利用して様々な人がSNSを運営している。
(分散型やMisskey自体の説明についてはすでに多くの人があれこれと書いているので割愛する。)

Misskeyはオープンソースのソフトウエアなので、自分だけのSNSをつくることもできる。
イーロン・マスクでも、マーク・ザッカーバーグでもない、自分だけの。

そもそも思い返せば、Misskey自体はTwitterが買収された頃に一度TLで話題になっており公式サイトを見はしていた。(もしかしたらMisskey自体は10年ほど前からあるため、それより以前にも話題にはなっていて私がそのことに気が付いていなかっただけかもしれない。)
しかし、その時はあまりMisskeyに興味が持てなかった。
のちに私が興味を持つきっかけになった機能を認識できなかったことと、同じく分散型SNSであるmastodonのサーバーには登録していたものの、あまり文章を書こうという気持ちになれなかったこと、また、公式サイトのトップページには看板娘のような猫耳の女の子(藍ちゃん)がいるにも関わらず、他社IPのキャラクターも大きく映し出されていることに疑問を感じたためだ。※2023/12/23追記 現在はサイトリニューアルに伴い変更されている。
(のちに、Misskeyの開発に携わっている方がその作品のファンであり、実際のアカウントのスクリーンショットを公式サイトに使用しているだけで、他社IPに便乗しユーザーを増やそうとか開発に支援を受けていると誤認させようとかそういう意図はないようだという理解をした。)
▼公式サイトは爽やかでかわいい感じのデザイン。好きだ。

TwitterのAPIが有料化された2月頃から、TLの何人かがMisskeyというのが楽しいぞと話題に出し、賑やかな絵文字により彩られた投稿のスクショを投稿し始めた。
絵文字があるからなんだっていうんだと思いながらも投稿を眺めていたら、このMisskeyには「nyaize(猫化)」という文章主体のSNSとしてはかなり訳のわからない機能があることを知った。
この機能はアイコンに猫耳が生え、投稿文の「な」が「にゃ」に「n」が「nya」に変換される機能である。
(かわいい猫耳が生える代わりに言語が変換されてしまうともいう。)
こんにゃの、どんにゃに真面目にゃ文章を書いても、まぬけにゃ文章ににゃちゃわにゃい?
こんにゃの、どうしたって言い争いにゃんかする気持ちににゃれにゃくにゃい……?

上側が入力欄、下側がプレビュー。
サンタ帽をかぶっているため、猫耳の片耳だけ見える。
(このアイコンをデコレーションする機能もMisskeyの機能。サンタ帽は開発者のsyuilo様が制作されたもの。)

その衝撃的な機能の存在に加えて、一番ユーザーが多く、TLでも話題にあがっている「Misskey.io」の管理人は札幌民だということを知った。
そう、私は「北海道」「札幌」と聞けば応援したくなってしまう質なのだ。
もうすっかりSNSには疲れていたけど、サッポロバレーの夢が見られるなら、まだインターネットはやれるかもしれない。
こうして私はMisskeyに触れてみることにした。

1つ投稿をすれば「ようこそ」「偉業」「かわいい」と色とりどりの絵文字(というかほとんどは絵ではなく文字)が踊る。
「偉業」あまり聞き馴染みのない言葉だ。
少し大袈裟だと最初は思ったけれど、とにかく、おはようからおやすみまで「偉業」「スーパー偉業」「食事は偉業」「入浴は偉業」「歴史に残る大偉業」である。
特定のサーバーでのみ流行しているワードも数多くあるが、この「偉業」の絵文字は色々なサーバーから様々な文面の「偉業」が飛んでくる。
森羅万象全てが偉業。

Misskeyのカスタム絵文字は「いいね」のように、投稿へのリアクションボタンとして使用することができる。

そして、Misskeyは登録しているユーザーの投稿が流れるTLがあるので(ないサーバーもある)これまで知らなかった様々な分野のクリエイターの方々の作品を見ることができた。
その中で、私も何か作っていたような気がするということを少しずつ思い出してきた。
絵を描いて消しゴムを彫ることが好きだって、得意だって言ってたときがあった。
でも、どうしてか忘れかけていたのだ。そして思い出した。

ioのサーバー管理人「村上さん」は猫耳メイドのアバターを利用しており、たくさんのファンアートが描かれ、創られている。その他にもファンアートが描かれているサーバー管理人はたくさんいらっしゃる。一種、ユーザーにとって管理人は絶対の法であるとともにアイドルのような存在だ。

もう何年もブランクがあって線もがたがただけど、寝る前に投稿して起きたら通知欄が大変なことになっていた。
人生でこんなに「偉業」って言われることあるだろうか。
きっとMisskeyに出会わなかったらなかっただろう。
見つけてくれて、ありがとう。おかげさまで生きております。
この場を借りて投稿にリアクションしてくださる皆様に感謝。

「インターネット、最高!」

さて、この記事ではMisskeyに出会えてよかったことを書いた。
ではどうして「出会ってしまった」なんて書いているんだって?
記事が長くなってしまうので、また別の記事にしよう。
この賑やかで楽しげな絵文字を巡る苦悩や真・SNS疲れの話しは。

やっぱりインターネット、やめた方がいいんじゃないか。