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初心者側に立ち続ける。

英語を勉強し始めてから、どれくらい経っただろうか。本格的に始めたのは中学に入ってから。高校ではそれなりに勉強していたけど、受験英語だったなあ。という感じ。でも本当に英語を日常的に使い始めたのは高校卒業後のインターン先。環境的に必要に迫られて頑張ったという感じ。でも英語学習という面で普通の留学や海外インターンと違ったところ、それは「仕事内容的に英語を学ぶ初心者側にずっと立ち続けたこと」である。

どんな分野においても、人は最初の段階で「初心者」である。それがだんだん初心者から抜け出し、中級者へ。そして上級者を経て、習得する。

特に英会話において初心者の頃一番怖いこと。それは「何を言ったらいいかわからない。英語を話すこと自体が怖い。」である。


そして指導者になった時、この「初心者の気持ち」を忘れている人が多い。


特に初心者期間が短かった人にとってこの「初心者の気持ち」を想像するのは容易ではないと思っている。別にそれ自体は悪くない。その人だってちゃんと勉強してきたから。

ただこの「初心者の気持ち」を忘れず常に持ち続けると、教える時に非常に便利である。


私は海外インターンでオンライン英会話の会社のCS関連の仕事をしていた。当時の私の英語力は日本の高校卒業レベル程度で、英語を話せたかというと最初は全く話せなかった。そんな中、毎日お客様からの声を日本語から英語に訳したり、講師のプロフィールを日本語で作成していた。自分の英語力も初心者であったため、お客様の意見や声を聞いていて共感できるところがとても多かった。

そして数ヶ月たち、私の英語力もだんだん向上してきた。おそらくインターン中には中級者レベルまでには上がったと思う。しかしその間、ずっとお客様の声は届く。一人のお客様の英語レベルが上がっても、また新しい初心者のお客様声が届き、英語学習への不安や疑問などをずっと目にしてきた。つまり、私の英語力は向上し、自分自身が初心者ではなくなっても、毎日「初心者の気持ち」に触れ続けていたのである。

当初これがいいか悪いかなんてわからなかった。でも先日友達にこんなことを言われた。

ー友達の英語のプレゼンを添削していた時ー
「そういえば前、菜々歩に英語話すときのコツを教えてもらったのすごい便利だなって思ったんだよ。英語を話す時の出だしとか、どうやって話を続けるとか」

私自身はほとんど忘れていたけど、英語を話す時の便利な出だしのフレーズや話が止まってしまった時の回避方など、英語学習初心者がぶつかりがちなポイントを話していたらしい。

また私自身でも、日本人がやりがちな英語の文章をどうやって英語っぽい文章にするかなどもよく友達に教えていることに気づいた。


これらはあの時お客様の困っている声や自分自身が初心者生徒の目線に立って講師のプロフィールを書いていた時に、身についたことなんだなあ。と最近になって気づいたのである。

自分が初心者以上になってしまうと、どんなことでもその時の気持ちを忘れがちである。大人も昔は子どもだったのに、なぜか子どもの気持ちをわかるのは難しい。常に初心者からの目線に立ち続けることは、今後何かを教える時や子どもの教育をする時にとても役立つことだな。と思いました。


おしまい。

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