斜原詩熊

「ななはらしぐま」と読みます。 文筆家もどき。

斜原詩熊

「ななはらしぐま」と読みます。 文筆家もどき。

マガジン

  • まともに書いたやつ

    まあまあの話をしてます。

  • クソ短歌

  • 好きな音楽発表ドラゴン

    好きな音楽を発表します

最近の記事

  • 固定された記事

短編小説『バンド』

母は昔から歌がうまかった。 だから「歌手デビューする」と聞いてもあまり驚かなかった。 それからは音楽のことでしか褒められもしなかったし、怒られもしなかった。 日に日に音楽へ執着していく母を俺は嫌った。 音楽を初めて伝えたいこともなかったのでポップを書いた。 母はそんな俺に対して怒ったが、俺は気にも留めなかった。 そんな矢先、母が死んだ。 悲しみとか、悔しさとか、罪悪感とか、いろいろなものが渦巻いて離れなかった。 それを書きなぐっていたらいつの間にか詩ができていた。 俺はロック

    • noteをやる意味

      「なんでnoteやってるんだろう」と時々思う。 バズりたいのもあるかもしれないけど多分違う。 もっと漠然と「褒めて欲しい」という感情があってそれを発散しているだけなんだと思う。 当然、いや必然?ながら話題にもなってないし、これについて友達に褒められたことは一回だけ。 やる意味がわからなくなってきた。 Twitterも始めてしまったし、思ったことをとりあえず文章にする環境が段々と整備されてきた中、noteの必要性を感じなくなってきた。 スランプスランプと何回も言ってきたけど

      • HAPPY クソ短歌

        すっげーーーーーーーーーーーーーーーーー久しぶりのクソ短歌。 スランプがやべえ。 推しのブログが出ないのも影響している。辛い。 しかしTwitter(現X)のアカウント作ってみたからまだ生きれそう。 あ、あと誕生日迎えました。10月28日です。やったね! 今回のクソ短歌はここまで。もしお会いできたらまた次で。 see you next time!

        • にわか雨で濡れていた

          にわか雨が好きだ。 それ自体も好きだが、何より好きなのは「にわか雨」という表現だ。 「にわか」は「突然」という意味なので安直と言えば安直なのだが、 にわかという響きがいかにも雨と合っているような気がする。 私は稲葉曇氏がボカロPとしては一番好きなのだが、彼(彼女?)の曲の中に 「ポストシェルター」という曲がある。 稲葉氏としては珍しく弦巻マキを採用している曲。この曲には「にわか雨」 がサビに出てくる。 「ポストシェルター」という曲名はポストが手紙を雨から守る「シェルター

        • 固定された記事

        短編小説『バンド』

        マガジン

        • まともに書いたやつ
          20本
        • クソ短歌
          5本
        • 好きな音楽発表ドラゴン
          5本

        記事

          夜型カルチャーの発展について

          夜。 それは少なくとも電球が発明される1880年代までは、ほとんど得体の知れなかったもの。 この記事では夜と文化について、専門家でもなんでもない人間がフィーリングで語っていく。 夜についての歌や詩が多くなっているような気がする、と感じたのは AKASAKI「Bunny Girl」を聴いたときだ。 この曲自体に何か夜をとても想起させる物があった訳では無いが、ふとそう思った。 確証があるかと言われれば、集計も何もしていないからわからないが、多分増えていると思う。 私はこれに

          夜型カルチャーの発展について

          なんとなくな疑問

          最近思った疑問。 「安眠」というと眠っているイメージだが、「安らかに眠る」だと死人のイメージになる。 どうしてだろう? こういう単語は他にもあるだろうか。二字熟語とそれを分解した文で意味が変わる単語。 殆どは意味がおなじになるはずだ。「登山」と「山を登る」は一緒だし、 「歩行」は「歩いて行く」になるから一緒だ。 どうも「安眠」以外の単語はニュアンスが少し変わる程度だ。 二字熟語は「単純語」と「派生語」に分けられるらしい。 「単純語」とは「理由」や「銀行」のように通常一つ一つを

          なんとなくな疑問

          「バーナード嬢曰く。」を解説するふりして愛を語るだけの記事

          というわけで今回は「バーナード嬢曰く。」の話。 私が大好きな漫画なのだが、この漫画を「大好き」というとめんどくさい漫画オタクのところが出てしまう。 確かに大好きだし、新刊が出たら絶対に買うけれど、何回も読み返すわけではない。「何回も読み返す」でいったら「古見さんは、コミュ症です。」だし、「影響を受けた」ともちょっと違う(それなら「映像研には手を出すな!」だ)。 しかしとにかく大好きなのだ。ちょっと前まで、「ド嬢」で紹介された作品を全部読もうとしていた時期があるくらいだ(「死に

          「バーナード嬢曰く。」を解説するふりして愛を語るだけの記事

          詩『東京』

          幽霊がJRで話しかけてきたみたいだ 妙に寒い首筋を撫でる 「今日の東京は酷い雨で まるでバケツを引っくり返したよう」 変な比喩を使うキャスター 窓の外は葉の上が跳ねていた 音のこもったイヤホン 買い替え時かと考える マフラーの中でかくれんぼ 見つからないまま日が暮れる 道行く人は口元を隠す 私の顔がわからない 夕方オレンジの地平線 いつの間にか雨は止んで そうなったこの街は 振り向けばただの 明るい石だった

          詩『東京』

          ライブに当たった話 feat.ミセス好きとのもやもや

          初めて買ったCDは『present for you』、カラオケの十八番は『天体観測』、 斜原です。 「Sphery Rendezvous」当たったーーーーーーーーー!!!!!!!!! やったーーーーーーーーーーーーーーー!!!!!!!!!!! お恥ずかしながらライブには一度も行ったことがなく、当たると思わなかったのでとても緊張している。 さて、話は変わってMrs.GREEN APPLEの話。 私はミセスについて殆ど知らない。私が知っているのは「インフェルノ」「青と夏」「so

          ライブに当たった話 feat.ミセス好きとのもやもや

          フジファブがandymoriっぽく感じる話

          ママセイズパパセイズ!ティララティーラー! 恋はあせらず!ティララティーラー! 『モンゴロイドブルース』大好き斜原です。 最近初めてフジファブリックをしっかり聴いたのだが、何回聴いてもandymoriの影がちらつく。 調べたらフジファブのほうが前だった。 解散したせいなのか、それとも「ふつうの軽音部」で知ったせいなのか、 andymoriが妙に古のバンドな感じがする。 これは小山田が志村の影響を受けているのか、それとも志村が寄せにいったのか。あるいは私の耳がおかしいのか。

          フジファブがandymoriっぽく感じる話

          言葉にできない思いは何を奏でるか?

          楽器をやってみたい、と常々考えている。 しかし私には機会がない。 あるのかもしれないが、恐らく見逃している。 最近まで何で楽器がやりたいのかが分からなかったが、ようやく分かったので忘れないうちに文章にする。 話は変わるが、私はストレイテナーが大好きだ。 私がストレイテナーの中で好きな曲の一つに「Melodic Storm」がある。 特にサビの歌詞が好きだ。 私が思うに、私にはこの機会が足りていない。 言葉に出来ないものを別のものに変える手法がない。技術もない。 私は思い

          言葉にできない思いは何を奏でるか?

          SNSに触れることに恐怖を感じる

          Xってやったほうがいいのだろうか。 別にやりたいわけでもないんだが、興味はある。 YouTubeショートみたいに時間が溶けそうで嫌と思っている自分もいるし、 最新情報を知りたいとかネッ友を増やしたいと思っている自分もいる。 SNSは全く触れたことがない。LINEを持っていないので連絡はかなり不便だが、別に困っていないから必要ないと思っている。 モタモタしているうちにXに変わってしまったために余計入りづらい。ブルースカイとかから始めるか? 同じ理由でインスタも迷っている。でもイ

          SNSに触れることに恐怖を感じる

          短編小説『KoToNo葉』

                    「ねえ、君にはあれが見える?」 そう言って彼女は、天を指差す。 彼女につられて上を見るが、そこには黒が広がっているだけだ。 無。その言葉が一番しっくり来る。 「ヤミマにはない」 「ヤミマっていうんだね」 彼女は自分のことを「異世界人」と言っている。 「私のいた世界ではこれを「Yoル」と呼んでいるんだよ」 「?今、なんて言った?」 「え?「Yoル」って…」 僕には「ル」の前がよく聞き取れない。「Y」はわかるが、次がわからない。 「君No世界には「O」がないん

          短編小説『KoToNo葉』

          「ハーモニー」を読破して考えたこと

          伊藤計劃「ハーモニー」を読んだ。 「集団リソース」の精神で自傷がご法度とされ、自分の体が「WatchMe」によって監視される世界から逃げ出すために少女たちが自死を企てる、というのが序盤の流れなのだがそんなことはどうでもいい! 私は終盤の展開が面白すぎて思案が止まらない! なのでそれについて話させてもらう。 以下「ハーモニー」終盤のネタバレを含みます: この小説、終盤は殆ど「意識」についての話をしている。 この世界では意識がない方が人間は合理的な行動をする(という設定)。こ

          「ハーモニー」を読破して考えたこと

          クソみたいな短歌、縮めてクソ短歌

          お久しぶりのクソ短歌。 実は最近、短歌の断捨離をしたのでnote上にしかない短歌もちょっとある。 絶賛スランプ中なので短編小説とかが出ないのは許してください。 前回の小説を2つ貼っておく。よかったらどうぞ。 それでは短歌のお時間です。 「車から 流れる音に 耳寄せて 暫し君との 『天体観測』」 永遠の名曲「天体観測」からのインスパイアで生まれた短歌。 よく三十一音にまとめられたな、と思う。 「曇天を 写し流れる 玉川の 落つる波紋に 合わせるピント」 「五月雨を あつ

          クソみたいな短歌、縮めてクソ短歌

          街と町

          新宿。 私の家から一番近い都心。 久しく行っていなかったが、今日、ワイシャツを買いに行った。 この頃寒くなり、ポロシャツを着ていくのが少し辛くなってきたからである。背は小さい方だが、流石にもうSでは厳しいために出かけた。 改札を抜け、迷路から脱出する。 建物の背が高い。見上げないと全体像がつかめないくらいだ。高い建物を見るとスナイパーが狙っている想像をするのは、きっとゴルゴを読んだからかもしれない。 アオキへ向かうために線路下の道を通る。どこもかしこも「ビル建設中」と書かれて