『そうやって始まったんだよ』

2022年1月11日 18:59

アナタはポケットモンスターをプレイした事があるだろうか？
今ではすっかり有名なピカチュウが「ピカピ〜」とテレビで喋りだす少し前から、私とポケモンの旅は始まっていた。

我が家にはそれまで、父親が友達から譲り受けたゲーム機とソフトが数本あるだけだった。妹と二人で良くコナミスポーツを親の許しを得て遊んでいた。

『ポケットモンスター』との出会い

それはクリスマスにプレゼントとしてやってきた。

確かに、友達は皆持っていて少し羨ましかったけれど親に普段、厳しく「ゲームは基本、遊んじゃ駄目」と言われていたので欲しいという気持ちは少なかった。あまりゲームのことも詳しくなかった。

そんな私の手に、赤いゲームボーイとポケモンの赤が来た。
カセットの表に描かれたドラゴンみたいなキャラクターを『カッコイイ』と思った（リザードンである。しかし、当時の私はポケモンに疎かった）
だから、本当に最初のポケモンは友達のお兄ちゃんに教わった、あのドラゴンに進化する『ヒトカゲ』にしたんだ（因みに、私のもっとも好きなポケモンは今も昔もイーブイだ）

そこから、私はポケモンにのめり込んだ。皆より1年くらい遅れて、やっと『始まった』ポケモン達との旅。
本を買ってポケモンを勉強した。友達と通信対戦もした。何回もプレーした。何度やっても楽しかった。

金銀の時には、妹もポケモンと旅に出た。姉妹でポケモンを交換しあえるのがよかった。ポケモンの種類が増えて、好きなポケモンも増えた。　　
（親はゲームを与えたのは間違いだったと嘆いていた）

友達はバトルが好きだったけれど、私はあまりバトルに興味はなかったなぁ。ポケモンの世界そのものが好きだった。新しいポケモンが出るたびに、新しい出会いが待っていて、私はその度心を震わせた。

「ポケモンはポケモンを戦わせて、自分は戦わないから卑怯だと思って子供にはやらせない」

と大人になって出来た友達に言われたことがある。私は衝撃を覚えた。だって、自分も一緒に戦っているつもりだったから。確かに、ワザをくりだすのも、傷つくのも、経験値が貰えるのもポケモンだけだ。
でも、私が自分が傷つかない痛くないという理由で、乱暴にポケモンを扱ったかというと違う。
ゲームの世界は現実ではない。でも、大切な心は何時だって本物なんだ。

BUMP OF CHICKENの『アカシア』のMVを見て号泣

これをはじめて見た時、私は号泣した。映像がなくても聴くと涙が溢れる（歌詞がいい。文章の途中に『』で一部紹介。フルも聴いて欲しいので下の方に貼る）

『いつか君を見つけた時に　君に僕も見つけてもらったんだな』という歌詞があるんだけれど、ポケモンって草むらや洞窟に入って探す（一部違う）ものなんだよね。
私が一生懸命探す事で、ポケモンも気がついて近づいてきて……運命的に出会っている。それを想像すると、凄く嬉しい気持ちになる。

そして、その運命的な出会いから『始まる』旅路でお互いに成長していく。何時も一緒にいる相棒になっていく。そう、ポケモンと私は旅をする相棒なんだ！

『転んだら手を貸してもらうよりも、優しい言葉選んでもらうよりも、隣で（隣で）信じてほしいんだ、どこまでも一緒にいけると』

子供としてじゃなく1ポケモントレーナーとして、ただのポケモンじゃなく自分が信じたトレーナーの相棒として、心の中で繋がる物語なんだと思う。

ポケモンはゲームなんだけれど、物語はツクリモノなんだけれど『そこに生まれる何か』は本物なんだ。

歌詞のどの部分もそうだけれど、私達目線にも、ポケモン目線にもとれると思う。お互いがお互いに信頼しあって生きている世界なんだなって強く思う。それに心が震えるんだ。

『どんな最後が待っていようと　もう離せない手を繋いだよ』

聴いていると思い出す。始まった旅の事。
私の最初の殿堂入りは、リザードン、ピジョット、ピクシー、ブースター…あと2匹は誰だっけ？（流石に記憶が曖昧なのが悔しい）

タイプとか気にしないで、長く連れ添ったポケモンでのパーティーが多かった。今もプレイする時は、あまり種族値とか気にしない。
卵育成とか、ポケモンは別の楽しみ方も進化してきたけれど、私にとってポケモンは最初に出会った時と同じままだ。

『隣で（隣で）君の側で魂がここだよって叫ぶ　泣いたり笑ったりする時
君の命が揺れる時
誰より（近くで）特等席で僕も同じように　息をしていたい』

ポケモンとの出会いは、心と心の出会いなんだ。

『君がいる事を　君に伝えたい　　　　　　