ほんとにその場の思いつき一場面物語

一生懸命におなじかたちをつくりました

一生懸命に音を震わせ空気に浸しました

一生懸命に梳かし確かな肌触りを目指しました


届きたいと願い
遠い銀河の隅で
りょうの手を組みました。
そんなものに
なんの力が無いことも
組むべき手がないことも
知りながら
瞑れない目を閉じて
私は確かに願うのでした。


探していくのか
探してくれるのか
どっちならいいのか
どっちも駄目なのか。


何もわからないなら
何もわからないから
この朽ちていく中で
ほんの小指ぶん
絡め合う
その時だけ欲しいと
そう思う事は我侭でしょうか?

いつか果たされるために
私達は
繋がりを絡める。

遠くまでいけるように。

知らないけれど
知っているから。


それでも




「それでも」
「それでも……」

拾ったノートに書かれた言葉の続きをどうしても思いつけなかった。
声にしようとすると震える気がした。
きっと声なんかにする前に、このノートの持ち主は動いたんだろう。
そう思って見上げた空は青かった。
青い青い空だった。

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koedananafusi
サポート設定出来てるのかしら?出来ていたとして、サポートしてもらえたら、明日も生きていけると思います。その明日に何かをつくりたいなぁ。