カラス君と私
こんにちは。こたつ最高!
はじめましての方ははじめまして!また来てくれた方はどうも有難う!koedananafusiです。
突然ですが、皆さんは『カラス』好きですか?
真っ黒くて、カァカァ鳴いて、街中でも見かける身近な野鳥です。
私はカラスが好きです。
まぁ、生き物全般好きなのですが(笑)カラスの頭の良いところ、黒一色の体など、魅力的な鳥だと思っています。
そんなわけで(どんなわけで?)カラスと私の思い出話を、勝手にしようと思います。お茶のお供にいかがでしょう?
あれは、ひとり暮らしをしていた高校2年生の春。
私はど貧乏学生でした。確か、その日はバイト代が入金された日でした。奮発して普段は買わないコンビニのハンバーグ弁当を買ったんです。気分はルンルン。(現在30代ですが、覚えているもんですね…)
ルンルンの私は、ハンバーグ弁当を自転車のカゴに乗せたまま本屋に向かいました。新しい本を読みながら、ハンバーグ弁当を食べるぞ〜!なんて豪華な休日!と思っていたんですね。
そんな浮かれポンチの私をジッと見つめるモノがいたのです。
自転車は本屋の壁際にとめました。ハンバーグ弁当もカゴにいれたまま。すぐに戻るからねと、心の中で思いながらその場を離れました。
いつもなら長居する本屋ですが、ハンバーグ弁当という連れがいるので、サッサと本を購入して、さぁ帰るぞ!と、とめていた自転車を見ると、風で倒れているではありませんか!なんてこった!
『自転車っ!そして、ハンバーグ弁当っ!ぶじかっ?!』
ハンバーグ弁当は自転車のカゴから投げ出されていましたが美しいスライディングを決めたのか遠目から見る分には無事そうです。
良かった良かった。
そう思いながら、近づいたその時……黒い影が近くの電線からバサッとハンバーグ弁当の近くに舞い降りました。
「ッ?!」
こちらをクリクリとした瞳で睨みつけ舞い降りたのは、街中によくいるハシブトカラスでした。近くで見ると大きいですよね。翼を広げると約1mほどになるそうです。カラスは私を睨みつつ、地面も熱心に見ていました。
私は本能的に察しました。
『このこ…私のハンバーグ弁当をっ!』
そう。この、カラスは私のハンバーグ弁当を狙っていたのでした。風で倒れた自転車。投げ出されたハンバーグ弁当。カラスからしたら、幸運といってもいいシュチュエーションです。
私がビックリしてかたまっているのをいいことに、カラスはビニール袋を引っ張りだしました。持ち主の人間がいるのに堂々と泥棒しようというのです。普段、我慢して食べないハンバーグ弁当が目の前で拐われそうになっている!これは、もう、戦うしかない!
「それはっ、私のだよ!」
真っ昼間の本屋の駐車場で、カラスVS高校生の戦いの火蓋は切って落とされたのです。
私もビニール袋を引っ張ります。カラスも引っ張ります。お互い、引っ張りッコです。何故か、私がカラスよりな戦法をとってしまった為に、カラスも引くに引けず、お互い睨み合います。
しかし、賢いカラス。体の大きさ的に勝てそうにないと思ったようで「カァー」と大きく鳴くと、ビニール袋を離してくれました。サッとハンバーグ弁当を寄せ、ビニールを握り締めました。カラスは降りる前にいた電線に戻り「カァッ」と文句を言ってきます。
「駄目に決まってるよ!これは私の食べ物なの!私の勝ち!」
私はドキドキする胸を沈めるために、電線で恨みがましくこちらを見つめるカラスに勝利宣言。傍から見たら、カラスに話しかけるやばい女ですね。
こうして、無事にハンバーグ弁当を護り、自転車に乗って帰宅したのです。カラスと私の小さな争いは私の勝利で幕を閉じたのです。
これは後日談ですが、カラスは私の後をつけてきて、翌日からアパートのゴミ回収場に陣どって、私を監視しはじめました。頭のいいカラスは、変な人間が面白かったのかもしれません。
私は、私の食べ物を奪いさいしなければ、カラスとは友好的に過ごしたかったので、毎日やってくるカラスに「おはよ」だの、「ひましてるの?」だの、声をかけていました。カラスはクリクリの目で私を見つめ続けました。そして、たまにゴミを漁りました。
そんな、穏やか?な関係はある日突然終わります。
私の愛犬が、今まで興味がなかったのに、突然カラスを追い回すようになったからです。怖がりな犬で、カラスをこわごわ避けていたのですが、彼女に、なにがあったのでしょう?とにかく、愛犬の襲撃はカラスには脅威だったようで、それから二度とゴミ回収場にはこなくなりました。
最後はちょっぴり残念だった、カラスとの思い出話でした。
元々、カラスの動きは面白くて好きでしたが、お弁当を取り合った事で、さらに好きになりました(笑)
何故かマイナスイメージの強いカラス達ですが、一生を同じ番で過ごしたり、仲間のピンチには駆けつけたり、好奇心旺盛で遊び方も多彩で、よく観察すると、とても面白くて可愛い鳥です。
引っ越した先は、土手にカラス達が集まるので、たまに行って集会に参加しています。参加といっても、私がカラスの群れにズカズカ入っていくだけですが(笑)カラス達は「わっ!変な人間」「やだ!こわい!」「……なんなの?」みたいな反応。気にしないでもらうには時間がかかりそう。
今日、この記事で言いたかったこと。『カラスはとっても可愛いです!』『貧乏な時のハンバーグ弁当への愛は凄い!』
カラスは可愛いです。いや、カラスに限らず皆可愛いところがあるのです。先入観だけで、嫌いにならないで、よく観察してみて欲しいと思います。
あぁ、可愛いね、カラス君。