私はあの時何をどう言ってあげたら良かったんだという話
そこら辺の子達より都合がいい彼女でいる自信があった。
私を恋人にした相手の望むものを分析するのは得意だった。
でも、そうね。
私にも解らない時はあったわよ。
ここの皆さんは博識だから、もしかしたら答えてくれるかも…なんて思って思い出話でもしてみようかしら?
彼は少し、そう、少しばっかりふっくらしてた。
色白でね、本当お顔も『赤ちゃんみたい』とか言われててね…
私は付き合う人の容姿に拘りがなくて、赤ちゃんみたいと言われる彼を『そうか?まぁ色は白いよね』とだけ思っていた。
そんな彼、自撮りが好きなようだ。
いや、なかなか会えない私へのサービスなのかもしれない。
会えなくて寂しい思いをしているであろう彼女に自撮りを送る。
私を寂しがりで甘えん坊だと信じていた彼だった。
そうそう。私は寂しがりで、甘えん坊で精神不安定な女の子よ。
守ってあげなきゃいけない女の子なのよ。
毎日、電話くれてマメな人だった。
メールは長文。動く絵文字いっぱい…ふふ。
毎日「好き」とか「愛してる」とか…ふふふ。
まぁ、そんな彼が送ってくるキメ顔&何故か上裸の写メ達。
それに毎夜丁寧に返信していた私だが、メールを開いた瞬間叫んだ事が一度ある。
「私にどうしろっていうのさっ!!!」
その写メはいつも通りお風呂あがりで暑いんだろう上裸の彼。
しかし、いつもと違うの。
キメ顔。それも一緒。
ただ一点が違っていた。
鼻パック。
あのあれよ。角栓とか取るやつ。
これこれ。まさにこれよ。
一回はやったことあるでしょ?そしてとれた角栓にゾッとしつつ快感。
私は乾燥肌だから数回試して辞めた。肌がカピる。でも好きな人は好きなこの鼻パック。
ベットに寝転がって、
アングルはデコルテよりちょい上かな?
ほぼ顔の写メよね。
その鼻に鼻パック。
キメ顔の鼻パック。
おいおいおいおい。
私はなぁ(以下の私の心の中の発言は、ご想像におまかせします。笑)
なんて返してあげたら良かったのでしょうね?
因みに、ギャグとかそういう雰囲気ではない時に送られてきたのです。
普段の中にそういうノリはあまりなかったのです。
なにせ私は寂しがりで甘えん坊で守るべき女の子ですから?
当時の私はたぶん「鼻パックしてるの?綺麗になった?」とか無難に聞き返したと思います。我ながら面白味の欠片もない。
いったいどういう心理だったのかしら。
因みに、彼と付き合った期間は短かったけどゴリゴリに削られて別れて数カ月調子が狂ったのですがそれはまた別のお話。
はぁ、ろくな恋愛してねぇなっ!!
という若かりし頃の思い出でしたとさ。