例えば無性に喋りたい人がいて
題名は気分。
何が例えばなんだろう…とか書き終えヘッダーをつけた今思うけれど、そういう気分なんだから、それでいいやと思った。
感情が静かにジエットコースターと化している。
これで肉体は無表情ないし、穏やかな表情を保っているのだから、肉体なんてものは信用ならないのである。
あー…私は君と…
君と喋りたい。
夜を忘れる。
カーテンの隙間が明るくなる。
あの時間だけが永遠に続いたら。
あの会話だけを永遠と楽しめたら。
…いま私のスマホが自動で変換した『かいわ』が『海和』だった。
なにそれ。そんな言葉使ったことないけれど。
…あぁ、人名なんだ。名字ね。
それにしたって変な子である。私のスマホ。
たまにとんでもない誤字をしていることがあると思うのだが、いつも予測変換に出ていて半無意識で触ってる言葉が、たまに、謎の変換をされていることがあるのだ。
私は書きたいことはサラサラとその場で書き出す方で、あまり見直しもしないから、ほんと……誤字脱字は私のせいだわ。
脱線した。
会話。
そう、会話をしたいの。
誰とでもいいわけじゃない。
求めている相手がいる。
けれどもう繋がっていない。
そういう人ばかり。
でも、知ってる。
そういうふうな流れが私にはある。
私には会いに来てくれないとならないから。
傲慢だって。
動ける物はいうけれど。
私、説明しているでしょ。
森だって。
それがどういうことか
解る者だけが
森を定期的に訪れる。
アナタの肉体は人間だと人は言う。
確かにそれはそうだと私は頷く。
それを超えたところに私の核は在る。
動物が欠損すると大変だから
森が欠損するほうが早いから
傷つくと知っていながら
根を下ろしたまま
通り過ぎるのを眺めている。
あぁ…あの会話はきっと、誰にもできないの。
面白くて仕方ないの。
くだらなくて、大切なの。
魂が震えるほど楽しい相手なんて、そういない。
会わなくていいもの。
肉体に会わなくてもいい。
アナタはそれを望まなかった。
それでも
会話をしてくれた事だけで
私は嬉しかった。
『恋なの?』
と他人は聞くけれど
あれは、そんな、言葉にはおさまらない。
そういう人だった。
もし、叶うのなら。
もう一度。
もし、叶うのなら。
重く閉じたカーテンの隙間の朝日を眩しく思いたい。