鶯の囀りは練習とセンスと環境よ
囀りは1日にしてならず。
恋せよ乙男
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本日はお休みだったので、2時間ばかりの場所へお出かけ。
流石、黄金週間。
人が沢山いる。
それでも、出かけた場所は少し奥に行けば人もまばらに。
密集しているとはいえ、都会ほどではなかったのが良かったです。
やはり、山方面に限る。
さて、外でカメラを下げた私は鳥を探すのが癖である。
私があまりに鳥撮り鳥撮りしているので、夫も釣られて鳥探し。
「ホ~ッホケキョッ」
あっちでも、こっちでも良い声で鳴いている。
上手い。
きっと数年生きている個体だろうと勝手に推測する。
もしくはお手本の親が上手い。
それかセンス溢れる個体。
そう。
鶯の囀りは最初から上手いわけではない。
画面の前のあなたも、「ホ~」だけだの「ホ~ホケ」までだのを聴いたことがあるんではないだろうか?なんとも締まりのない囀りである。
あれは囀りの練習中のその年生まれの若い子か、鳴きのセンスがイマイチさんの囀りである。
親が下手だと上手な囀りを知らないままのパターンもあるという。
囀りで雌にモテるかどうかが決まるわけで、鶯の雄は一生懸命に練習を繰り返す。
なんて健気なんだ。
鶯は藪の中にいる事が多い。
私の近所では。
よく鶯と思われたりしている目白のように鮮やかな色なら見つけやすいものを、鶯はそんなに派手な鳥ではないのだ。
藪の中から良い声だけ聴こえてきて、カメラ片手に悔しい思いをし続けていた私。
今日も悔しいだけなのか?
こんなに近くで鳴いているのに?
耳を澄ませる。
方向を掴む。
目を凝らす。
「近い…」
「うん、近い…」
周囲の方々が楽しく景色を鑑賞しお喋りしている中、抜き足で歩き(鳥に気づかれると終わる為)、コソコソ小声で話す(鳥に気づかれると終わる為)ハンタースタイルの夫婦は目立つ。
「ホ~っホケキョッ!!(かなりの美声)」
「いたっ(小声)」
「めっちゃいたっ(小声)」
カメラ2号を構えるも何故かうまく初動に至らない。
仕方ない。夫にもカメラ1号を渡し、撮ってもらう。
「狙って!」
「うん」
夫婦揃って木の上を狙う。
他の方々は川などをみて、楽しげに会話をしている中、なにか緊張感漂う不思議空間を作り上げる。
そして撮れた写真がこちら。
可愛い~!!
鶯って可愛い。
なんとか2枚。
いやぁ、頑張った。
その後も鳴き声がするたび、目を凝らしたが見つからず。
ホホジロの地鳴きがするので飛ぶ方向を見つめて着地場所をとらえる。
そうそう。
目の前の木にコゲラがきた。
動きの速いコゲラ。
必死に撮る私。
私の後ろで一眼構える老紳士、見守る日傘婦人。
いいなぁ…私も一眼ほしいっ!!
人が多くて長い時間は滞在しなかったけれど、撮れ高バッチリでは?笑
人気のない場所は花祭り。
虫の気配がするよと言ったら夫は「俺はここにいる」と石の上にとどまった。
ふんっ、軟弱者め。
まぁ、スカートでがしがし草ぼうぼうの中に入っていくのも良くないんですけどね?
一応、足元にはかなり気をつけ入ったけど、長袖長ズボンが好ましいよ。
すっかり夏みたいな顔している。
まだまだ。
これから梅雨がやってくる。
足早に過ぎようとする季節だけれど、そこかしこに欠片があって、それを探すのがとても楽しい。
外が気持ちいい。
人の居ない場所を探しつつ、外にでよう。
こんなに鳥を撮ったりしておいてなんだが、本日のお出かけの真の目的は温泉。
のんびり浸かる温泉最高。
しかし、やはり、ゴールデンウィーク。
子どもたちが多い。元気である。
親御さんの苦労が伝わる。自分もこんなだったなぁと微笑ましく思う。
水風呂で楽しそうな子供達をみて『お風呂に水ためてよく夏入ってたなぁ』なんて思う。
大人もたくさんいるし、やはり人の多いところは落ち着かない。
いつもよりは控えめな時間(とはいっても1時間は入っていた)であがって帰路についた。
いい休日だった。
とにかく鶯をおさめた。
いい鳥撮り日和だった。
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たまに考えるんだけど
人間のコッテコテ恋愛漫画ってけっこう鳥類だよね?
雄が着飾って、いい声で鳴いて、番になったら夫婦ともに子育てして、一生同じ番(種によるけど)
そういや、撮れなかったけど帰りの電灯の上でカラス君達がラブラブしてた。
カラスは一生同じ番の仲良し夫婦なんだよね。