#なにかわかりきらないまま#なにかわかった
書き留めておこう。
それは夫を送り出し
再び布団に包まり
色々な世界へ祈り
言葉を独り紡ぎ聞かせ
我々が我々たる事を感じた時だった。
頭の片隅で回りだしていると告げていた輪が鈍く光り
私は海へ出た。
剣に貫かれ朽ち果てる身の向こうには何時も明日がある。
それは確かにカップの中身をこぼす別れであり
それは確かに萌え立つ木の始まりである。
私は諦めたようにため息をついて
布団の中で
「そうか、そうか…」
と呟いた。
なにかわかりきらないまま なにかわかった。
それはまだ言葉にならず、しかし確かにそうなのだとわかった。
冷静に一歩引いて世界を見よと同時に言われたのだろうと思う。
私達は大いに疲れた。
疲弊し、疲労困憊である。
だから諦め休息なのだ。
これはもう、大いなる流れそのもの。
潮流れに逆らわない航海。
それは仮初めの死。
故に別れ。
「そうか…」
としか言えない今を書き留めて
いつか…きっといつか
語り合う日が来るのかもしれないと
なんとなく思う。
青い鳥を探すとき
青空を抱きしめるのと同じように
とけたなにかを探すとき
私は海を漂い抱きしめる
サポート設定出来てるのかしら?出来ていたとして、サポートしてもらえたら、明日も生きていけると思います。その明日に何かをつくりたいなぁ。