海の話
季節は冬。冬なのである。
『海』に夏のイメージがあるのは、夏と海の相性がいいからだろうな。
そんな『効果はバツグンだ』の季節に書かず、あえて冬に海の話をしようとしている私は電気タイプに水タイプで突っ込んでいく無謀なチャレンジャーというわけだ(いや、そんな壮大なもんじゃないような……)
海。それは母なるなんちゃらかんちゃら…というのは置いといて…人間には酷な場所
海。まず、しょっぱい。当たり前だけど、しょっぱい。あと、波がある。当たり前だけど、波がある。
思い出す。浮き輪をしなければ泳げない幼少の私を沖合にズンズン連れていき、波の高いところで解き放ち、泣きながら浜に打ち上がる私を笑う父の姿(今の世の中でやったら炎上必死の所業である)
妹が生まれてからは、私が妹を見失わないよう浮き輪の紐を握り、波に飲まれつつも浜に打ち上がる試練に二人で立ち向かった。
ある程度大きくなるまでは父に無理やり連れて行かれ二人揃って泣いていた。
しかし、大きくなった姉妹はビックウェーブを探す立派なワーファーになっていた。(浮き輪サーファー。略してワーファー)
7つ下の弟だけは断固拒否。彼は、波打ち際に穴を掘って頑なに動かなかった。父も、彼を沖に連れて行くのは諦めた。
海は命に満ちている
私は磯遊びが好きだった。潮溜まりの小さな生き物達は興味深い。ヤドカリの毛深さには一瞬引いたが慣れた。柔らかなアメフラシはもにもに触られ、トゲトゲのウニは眺められ、ヒトデは何故か投げられる役目だ(ヒトデごめんね)
小さな半透明のカニもこれでもかと追い回される(カニもごめんね)
命に溢れる海の姿は私にキラキラと映り、魅了した。
だから自然番組大好きっ子の私は、海の話も大好きだった。鯱がオタリアを狙うシーンを幾度となく見る。鯨のブリッジに感動する。イルカは友達だ。
海の生き物の中でも『海獣』が好きなんだと思う。
水族館も好きだ。海の中に入り込んだようで楽しいし。
「遠い海から来たCoo」というアニメ映画も大好きだった。それを見て美しい海の中に憧れていたし、イルカと泳ぎたかった。
あー「七つの海のティコ」も好きだった。同年代の人には懐かしいハズ。鯱と泳ぐのも夢だった。
そんな私。つい最近まで、海で潜ったことは無かった。プールは幾らでも潜れる。泳ぐのは下手だが水中は好きだと思っていた。
数年前に夫と初めて沖縄に行って、スキューバダイビングを体験した。
生命の危機を感じる。私の身体は海向きじゃない。
ウエットスーツに見を包み、重たいボンベを背負い、重りをつけてもらって、いざ海中へ。
この時、私は不安だった。重りが一つしかない事が。ここまで細いと自慢でも何でもない。どう考えても私の身体は軽い。
不安は的中。私と夫、知らないカップル。4人でインストラクターについて行くも、私だけ身体が浮いてしまう。海流に流される。幾度となくインストラクターに捕まえられる私は、まるでわかめのようにヒラヒラとした。小さな魚が笑うように横を泳いでいった。
なんとか体験時間を終えて船に帰還した時、私の身体は冷えすぎていた。
濡れて張り付くウエットスーツ。身体のラインが丸わかり。
そんな私を見てインストラクターのお兄さんは大きな声で
「ほっそっ?!」
と言った。隣のお姉さんも「…ほそ」っと呟く。
そう。私の身体は激細。水中では熱を他の人より保てない。細すぎて。
即低体温症になりかねない。小学校のプールは唇真っ青で入っていた。
細くて羨ましいのレベルではない。細すぎるということは、いいものではない。あなたは体育座りした床に骨が当たって痛いのを我慢したりしたいのか?ズボンの縁が骨盤に当たって擦れてカサブタになる経験をしたいのか?
健康的に細くなりたいというのは良く分かるが、細い人が皆、健康的かはわからないのだ。
だから「羨ましい〜」って心の声は、細い人に言う時は気をつけて欲しい。
とにかく、初めての海中は寒かった。怖かった。美しいとも思ったが、私の身体は向いていないと激しく思った。激弱海流に流され冷やされる人間は弱々生物だと見せつけられた。
魚達の筋力を感じる。あと魚達の体温というのはとても低い。故に海中でも凍えない(かわりにすぐ火傷する。人肌の温度でも触ると熱くて弱っちゃうから、観察するなら手を冷やしてから触ってね)
生きる場所の違いを感じた。それと、水中カメラマンの凄さも感じた。同じ人間でも得意不得意はあるよね。
シュノーケリングはとても楽しかった。温かな太陽の日を浴びて入る水中は心地良い。穏やかな海面は美しいし、透明度の高い海は下をのぞけば憧れの世界が広がっていた。漂っていると心地良い。水と私の触れ合いはここがベストだ。
『私はクラゲの才能があるのかも』
と思った。(意味がわからない?私もわからない)
やっぱり海中に憧れはするから映像を見て楽しむよ
己で行けないのが悲しいが、映像技術万歳なので、専門家の皆様の力を借りて擬似海中散歩をする。
今までと違うのは、あの海流の冷たさを知った事だ。たかが10m潜っただけで恐ろしいほど流れが変わる。あれに流されなら、そりゃ、行方不明にもなる。それを頭のすみに置いて見る美しい海中は、また違った感動を生む。体験って大事だ。
鯨は陸に愛想を尽かして海に還ったのだ。
そして、今も星の事を歌っている。
地球という不思議な星。
私は人間の中でもひ弱な方で、様々な物を介して自然に触れないと怪我をしてしまうし、生き残れない。
それでも、何故か惹き寄せられる。関わりたいと強く思う。人間の考えている事など、木っ端微塵に打ち砕いてくる癖に、人間同士では癒せない傷を癒やしたりする。大いなる流れ。
宇宙もそうだけれど、不思議と魅了されるものなんだよね。少なくとも私は。
今回は海について書きました。
普段は山に行きがちですが、海も好きです。
しょっぱいし、波あるし、冷えるけど、海好きです。
あなたは海好きですか?
ここまで読んでくれて有難う御座いました!
思った事や、撮った写真、その他なんでも『書きたい!』と思った事を書いています。
なかなか駄目人間なので、爆発してる時もありますが
また遊びに来てくれたら嬉しいです!
遠い遠い昔、同じ宇宙の欠片だったあなた達が、どうかこの星の上で幸せを見つけ歩んでいますように。
また遠い未来で同じ宇宙の欠片に戻ったら地球であったこと教えてくださいね。
あ!勿論、地球に在るうちでもいいですよ!
では、また。何処かでお会いしましょう。