日本と欧米のパートナーシップの違い

文化の違いと一概に言っても、もちろん人によっても異なるのは大前提で、国や場所で分け隔てることは好きではないのだけど、欧米と日本はとても対極的だと感じることが多いので今日はパートナーシップでの違いについて触れてみようと思います。

欧米の文化

欧米でのパートナーシップでは特に個が自立しているということと自己主張をハッキリとするコミュニケーションが印象的。立場は対等で、互いの違いを尊重し合ったり、すべてを合わせようとすることはあまりない。

お互いに助け合うようなまさにパートナーとかバディ、親友みたいな関係が多いように感じる。デートでは割り勘が一般的で、男性だから、歳上だから払うと言う文化は特にない。結婚をしても共働きが一般的で、経済的に女性も自立していることから、欧米の方が離婚率は高いんだそう。
ただ、男女共に精神的にも経済的にも自立していて自分のことは自分で出来ることがよしとされやすい。

欧米ではセックスに対してもお互いが楽しむもの、感情や感想は伝えるものと言った認識の人が多く、性生活についてや意見なんかも割とオープンに話し合うことが多い。

また、欧米の人たちは付き合う前のデートや性行為を割とカジュアルに行うが、正式に付き合う形を取るまでにはハードルが高い。その割に正式な付き合いをするために告白の文化や口約束の文化は特にないため、ふんわりと始まることが多い。
正式に付き合うことのハードルが高いため、その前に互いをよく知るために何度もデートをしたり、人によっては先に体の関係を持ったりすることが多い。

日本の文化

反対に日本では、協調や共感をとても大切にするのでパートナーとの関係でも出来る限りお互いの価値観に合わせたり、すり寄せること、何でも共有することが良いとされているように感じる。

また、男性は女性を守るべき、女性は男性よりも力や経済力など劣っていると言う感覚が今だに残っていたり、支払いでは男性が払うことが一般的だったり、それがかっこいいとされていたりする。女性は経済的にも精神的にも自立し過ぎていると隙がない、可愛げがないなんて表現をされることもある。

セックスでは女は受け身でいたり、恥じらいを持つことが美徳とされ、性についてあまりオープンに話さなかったり、例え性生活に不満があっても男性を立てるためにそれはあえて言わない人が多い。

日本での交際では、お互いまだよく知らなくても、または体の関係を持つ前に始まることが多い。日本には告白の文化があるので関係を口頭ではっきりさせる風習もある。それをせずに体の関係を持つと不誠実と思われたりする。

相手をよく知ってから交際をスタートさせる欧米と、相手を知るために交際をスタートさせるの日本。この違いもおもしろい。

さらにおもしろいのが、割とストレートではっきりとした自己主張や表現を好む欧米人が、交際になると逆にハッキリ伝えないこと（笑）
口に出して互いの関係を確かめたり、言葉にするのは野暮または、初（うぶ）な印象を与えるんだそう。

ただこれも人によるので、欧米人でも告白をしたりオフィシャルな関係になる確認をしてくる人もいるし、日本人でも年齢が上がるほどふわっと交際を始める人も多い。

こんな風に違いを並べていて気付いたことが、この違いって実は幼少期の教育から全ては始まっていてということ。

例えば日本だと幼少期は親と一緒に寝る人が圧倒的に多いし、親や先生の言うことを聞く＝従属することが優れていると言う教育なので、自己主張よりも周囲との調和や協調性、連帯を大切にする。

性に対しての教育レベルでもすごくクローズで、生理についても隠す風潮があったり、家庭内でもオープンに話す環境がないこと、性は秘め事であることや男性のものといった感覚が残っている。これももちろん家庭にもよるけれど、ほんの少し前まで、父親が働いて大黒柱として家庭を支えることがごく一般的だったこと、女性の社会的地位が最近まで低かったことなども挙げられる。


比べて欧米では、生まれたばかりのうちから寝室は両親とは別室だったり、言うことを聞くことよりも自分で決めたり自己主張をすることで褒められる教育なので、自立心や自主性が育ちやすいこと。また、早いうちから学校でしっかりとした性教育が行われて、隠すものや話してはいけないと言ったタブー視は日本に比べて少ない。

学生時代を思い出してみても、たしかに日本では保健の授業や生理的に子供を作る仕組み程度にしか行われなかったし、実際に私の通っていた高校では異性との交際を全て不純行為とみなし、恋人と手を繋いでいるだけで停学処分の罰則があった。この現代に（笑）

一方で欧米では交際や性交渉について、やってはいけないものではなく、やるからにはきちんとやるようにと早くから隠したり否定したりすることはせず性教育がオープンに行われて、高校生のうちから学校でコンドームが配られることや、家庭内でも積極的に性について話すこと一般的であることが大きな違いだ。そして女性の社会的地位が日本よりは進んでるため、女性でもキャリアがある人や共働きが一般的なことも違いとして挙げられる。

これは文化や歴史の大きな違いでもあるので、どちらが良い悪いと決められるものではないのだけど、日本には日本の良い点、欧米には欧米の良い点があって、良いところは外からも取り入れて、美しい文化や風習は引き継いだり守っていけたら日本はもっとイケてる国になると思う。